就活でエンジニアを視野に入れているという方もいるでしょう。本記事では、就職先としてエンジニアをおすすめする理由やIT業界の特徴、エンジニアを目指した就活のために準備しておくことなどを紹介します。就活の準備をしている方はぜひ参考にしてください。
「エンジニアにはどんな種類があるの?」
「エンジニアを目指す場合にはどんな準備をしておけばいいのだろう?」
このように、エンジニアを目指した就活の準備について、不安や疑問を抱えているという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、就活でエンジニアをおすすめする理由やIT業界の特徴、分類などを紹介していきます。
この記事を読むことで、エンジニアをおすすめする理由やIT業界について把握できます。また、エンジニアの一般的な仕事内容やエンジニアを目指した就活のために準備しておくことについても解説するため、これから就活をする際の参考になるでしょう。
エンジニアを目指した就活について詳しく知りたいと考えている方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
エンジニアをおすすめする理由
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現在、就職活動をしている方の中には、どの道へ進むべきか迷っているという方も多いのではないでしょうか。そういった場合は、エンジニアとしての就職を目指すのがおすすめです。
ここでは、エンジニアをおすすめする理由について紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
- 文系にいる学生でも目指すことが可能
- 需要の拡大で将来性が高い
文系の学部にいる学生でも目指すことが可能
「エンジニア」というと、専門的な知識やスキルが必要とされるため、理系の学部や学科出身でなければ就職するのは難しいと思っている方もいるでしょう。
しかし、現在ではIT人材不足が非常に深刻な状態となっているため、文系の学生でも未経験からエンジニアを目指すことが可能です。
文系でも経験ゼロから就職可能で、さらに手に職をつけることができる点でもエンジニアはおすすめだと言えるでしょう。
需要の拡大で将来性が高い
近年ではIT技術が進歩しており、多くの人がITを活用するようになってきています。IT業界全体で見ても、今後の中長期的な展望は良いと言えるでしょう。
また、ITの需要の拡大からエンジニアの需要も増してきているため、エンジニアは将来性がある職業だと言えます。そのため、エンジニアとして経験を積むことで、将来仕事に困ることも少ないでしょう。
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IT業界の4つの特徴
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「就活ではエンジニアがおすすめ」と言われても、IT業界についてよく知らないという方も多いでしょう。IT業界は、自分の価値を高めるキャリアが身につく、実力主義などの特徴があります。
ここでは、そのようなIT業界の特徴について詳しく見ていきます。
- 多くの企業で日本経済団体連合会(経団連)の就活ルールが適用されていなかった
- 自分の価値を高めるキャリアが身につく
- 社会に対しての貢献が実感できる
- 実力主義で高収入が目指せる
1:多くの企業で日本経済団体連合会(経団連)の就活ルールが適用されていなかった
「日本経済団体連合会(経団連)」とは、日本の代表的な企業や業種別全国団体、地方別経済団体などから構成されている総合経済団体です。経団連は、企業や企業を支える個人、地域活力を引き出すことで、経済の自律的な発展などに寄与することを使命としています。
経団連では、就活ルールとして、企業説明会や採用面接の解禁日、内定日などを定めていました。しかし、IT業界の多くの非会員の企業では就活ルールが適用されておらず、守られていない状態となっていました。
2:自分の価値を高めるキャリアが身につく
ITエンジニアは、専門的な知識や技術が求められる専門職です。IT業界で経験を積むことにより、幅広いITスキルを身につけることができます。
そのため、IT業界でキャリアを積むことにより、自分に付加価値をつけ、市場価値を高めていくことができるでしょう。
3:社会に対しての貢献が実感できる
就職活動をする上で、社会貢献できる仕事や業界に就きたいと考えている方も多いでしょう。現在、人々の生活にITは必須のものとなっていることから、IT業界は社会に貢献していると言えます。
また、エンジニアの仕事はシステムやアプリケーションの開発、安定した運用のための監視やシステムトラブル時の対応など、貢献していることが実感できる仕事です。そのため、やりがいを持って仕事をすることができるでしょう。
4:実力主義で高収入が目指せる
IT業界は、基本的に実力主義であるため、保有している資格などよりも実務経験やスキルなどが優先されます。また、実力のある人ほど待遇もよくなるため、努力次第では高収入を目指しやすい業界だと言えるでしょう。
最初は未経験からでも、実務経験を通して知識や技術を磨くほど年収も上がっていきます。そのため、IT業界は努力が結果に結びつきやすいと言えるでしょう。
IT業界の分類
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「IT業界」と一言で言っても、ソフトウェア業、ハードウェア業、情報通信業、情報処理サービス業、Web・インターネット関連業など、様々な種類があります。
ソフトウェア業は、コンピュータ上で処理を行うプログラムを開発する業界で、ハードウェア業は、コンピュータやモニターやマウスなどの周辺機器の開発・製造を主に行う業界です。
情報処理サービス業は、様々な業界や企業の業務で使用する独自システムの企画から開発までを請け負う業界のことです。
また、Web・インターネット関連業は、インターネットを介したサービスを提供する業界を指します。
エンジニアの一般的な仕事内容4つ
エンジニアと言っても、システムエンジニアやプログラマー、インフラエンジニアなど様々な種類があります。そのため、細かい仕事内容はエンジニアの種類によって異なりますが、その中にはエンジニアの代表的な仕事とされているものもあります。
ここでは、エンジニアの一般的な仕事内容を紹介しましょう。
1:要件定義
要件定義とは、クライアントのニーズをヒアリングし、開発するシステムにどのような機能が必要なのかを定義していく作業です。また、クライアントの業務のどこ範囲までをシステム化するのかや、ハードウェアやデータベース、OSといった環境の選定も行います。
なお、要件定義を行うのはシステムエンジニアなど、システム開発の上流工程を担うエンジニア職です。
2:設計
設計の工程は、要件定義で決まった内容をもとにシステムの画面や帳票の種類、どのようなデータをデータベースに保存するのかなどを設計していく作業です。
設計には基本設計と詳細設計があり、基本設計はクライアントにも確認してもらう前提で行い、詳細設計ではプログラマー向けに内部の処理方法を細かく設計していきます。
この設計の工程もシステムエンジニアが担当します。
3:システムの構築・コーディング
システムの設計が終わったら、実際にシステムの構築やコーディング作業を進めていくことになります。システムの構築やコーディングなどの作業は、エンジニアの中でもシステム開発の下流工程を担うプログラマーなどが主に担当します。
システムエンジニアが詳細設計の際に作成した仕様書をベースに、システムの開発を行っていきます。
4:運用・保守
システムが完成して顧客に納品したら、運用や保守を行うことになります。契約にもよりますが、システムは完成すればそれで終わりというわけではなく、リリースしてからも保守運用作業を行います。
保守や運用は、基本的にはシステムエンジニアが担当するケースがほとんどです。バグが見つかった場合にはシステムエンジニアが原因究明を行い、必要に応じてプログラマーが修正作業を行うことになります。
エンジニアにはどんな種類があるのか
エンジニアには、ソフトウェアエンジニア、Webエンジニア、ネットワークエンジニア、インフラエンジニア、サーバーエンジニアなどの種類があります。
ソフトウェアエンジニアは、パソコンやスマートフォンのアプリケーションの設計や開発をするエンジニアです。
Webエンジニアは、Web関連の開発に携わるエンジニア、ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアはそれぞれネットワークとサーバーを専門に設計、構築、保守運用を行うエンジニアです。
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エンジニアを目指した就活のために準備しておくこと4つ
IT業界は、他の業界と比べて特殊な業界となっているため、エンジニアを目指して就活をする場合にはしっかりとした準備を行うことが大切です。そのためには、まずは就活の方向性を決めて情報収集を行うようにしましょう。
ここでは、エンジニアを目指した就活のために準備しておくことについて紹介していきます。
- 目指したい方向性を決め情報収集を行う
- 資格取得への学習を行う
- プログラミングの学習を行う
- 自分の将来を明確にイメージする
1:目指したい方向性を決め情報収集を行う
まずは、自分が目指す方向性を決め、IT業界について情報収集を行いましょう。情報収集を行うことで、具体的な企業を検討できるようになります。
就活で情報収集する際には、就活エージェントや大学のキャリアセンターなどを利用すると良いでしょう。
業界や職種について調べる
まだIT業界のどのような職種に就きたいのか決まっていない場合は、まずは業界や職種について調べるようにしましょう。この段階では、有名な就活の総合型のナビサイトなどを利用すると、情報量が多すぎると感じるケースもあります。
そのため、就活エージェントなどを利用するのが良いでしょう。
労働環境やキャリアパスについて知る
企業ごとの労働環境やキャリアパスなどを詳しく知りたい場合には、大手のナビサイトなどを利用すると良いでしょう。
大手ナビサイトであれば、細かい労働条件でマッチする企業を検索したり、企業同士の条件を比較したりすることができます。
2:資格取得への学習を行う
現在はIT人材不足もあり、文系未経験からでもエンジニアになることは可能ですが、就職するためには自分で勉強しておく必要があります。また、ある程度の知識やスキルを持っていることを証明するには、資格取得を行うのがおすすめです。
資格を取得することで、意欲の高さをアピールすることも可能になります。ここではおすすめの資格についてそれぞれ紹介します。
ITパスポート試験(IP)
ITパスポート試験(IP)とは、ITに関する基礎的な知識を証明できるIT系の国家試験です。情報処理技術者試験の1区分で、複数ある情報処理技術者試験の中でも易しいレベルの試験となっています。
業界や業種、学生や社会人などに関係なく、毎年多くの人が受験している国家試験です。これからエンジニアを目指す場合は、まずはITパスポートの取得を目指すのが良いでしょう。
基本情報技術者試験(FE)
基本情報技術者試験(FE)とは、ITエンジニアとしてキャリアをスタートする場合には取得しておきたい国家資格です。情報処理技術者資格の1区分で、ITパスポートよりも難易度が上がる試験となっています。
出題範囲が広いため、資格取得を通してエンジニアに必要なセキュリティやデータベース、ネットワークなどの幅広いIT知識を習得できます。
3:プログラミングの学習を行う
資格取得の勉強をしながら、プログラミングの学習も行いましょう。多くの場合、IT企業にエンジニアとして就職すれば、最初はプログラマーとして仕事をすることになります。そのため、プログラミングが楽しくできることが大切です。
実際にプログラミングを学んでみることで、事前に自分がエンジニアに向いているかどうか判断できるようになります。
無料の学習サイトもある
プログラミングスクールに通わなくても、無料で利用できる学習サイトがあります。
本格的にプログラミングを学ぶ前に、まずはプログラミングに触れて自分の適性を試してみたいという方は、Progateなどの無料で利用できる学習サイトを使ってみると良いでしょう。
ポートフォリオも用意できるとよい
プログラミング経験者の場合は、「ポートフォリオ」を用意しておくと良いでしょう。ポートフォリオとは作品集のようなもので、エンジニアの場合はこれまで自分が開発した成果物をまとめたものです。
ポートフォリオを用意しておけば、企業側に自分のスキルを伝えやすくなります。
4:自分の将来を明確にイメージする
IT業界について情報収集を行い、自分自身を見つめ直すことで、将来を明確にイメージしていきましょう。将来をイメージせずに何となくでエンジニアへの就活を進めてしまうと、就職後に後悔してしまう可能性もあります。
就職活動にはしっかりとした軸を持つことが大切です。自分の将来やなりたいものを明確化し、進路を決定しましょう。
新卒でエンジニアを目指すなら就活に向けた準備を進めよう
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エンジニアは、文系の学部にいてもなることが可能で、将来性も高い職種です。しかし、新卒でエンジニアになるにはしっかりとした準備が必要になります。
本記事で紹介したエンジニアの仕事内容や、エンジニアを目指した就活のために準備しておくことなどを参考に、エンジニアを目指して就活を始めてみてはいかがでしょうか。

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