楽天みん就「2023年卒 インターン人気企業ランキング」で3年連続1位(※1)という快挙を成し遂げた、家具・インテリア大手企業の株式会社ニトリ。コロナ禍の2022年卒対象のインターンシップでは参加者2万9000人でしたが、2023年卒のインターンシップは3万人(※2)を超え、開催期間も2021年5月から2022年1月までという長期開催でした。なぜこれほどまでに注目を集め、就職活動生が参加したがるのか、そして2024年卒に向けてはどんなインターンシップが行われるのか、新卒採用担当に話を聞きました。
※撮影時のみマスクを外しております。
株式会社ニトリホールディングス
新卒採用部 東日本採用担当
大阪 捺々さん
新卒採用部 東日本採用担当
井原 壮也さん
夢に向かって走りだすヒントを見つけてほしい
―楽天みん就「2023年卒 インターン人気企業ランキング」では3年連続1位(※1)でした。なぜこれほどまでに学生の皆さんから注目を集めているのでしょう。
大阪さん
私たちは、何よりも学生さんの目線を重視し、学生さんたちに寄り添うようにインターンシップを設計し、運営するよう心がけています。過年度の参加者アンケートを読み込み、毎年少しずつ実施内容に修正を加え、進化させてきました。参加方法については、2022年卒対象のインターンシップでは新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、当社をはじめ、多くの企業がやむを得ず、対面からオンラインに切り替えました。多くの学生さんからの「リアルで会いたかった」という声を受けて、2023年卒では感染対策を徹底し、一部を対面で実施することとしました。このように、常に「学生ファースト」を目指しています。
井原さん
学生の皆さんから高い評価を受けることができたのは、インターンシップでキャリア形成支援を第一に掲げている点が大きいのではないかと思います。当社では「君の夢は、君を創る。」という採用フィロソフィーを掲げています。これまで多くの企業のインターンシップが学生を囲い込むことを目的としていたように映っていたのではないでしょうか。これに対して、当社では自社アピールを二の次にし、キャリア形成支援を重視したプログラムを組んでいるところが大きく違います。
大阪さん
もちろん、私たちもニトリに入社してほしいという気持ちはあります。でもそれ以上に就職活動を後悔なく終えてほしいという想いや願いが大きいんです。私たちのそうした姿勢が伝わったことが、2023年卒対象のインターンシップでランキング1位という結果につながったのではないかと感じています。
―2023年卒対象のインターンシップの実施期間や様子を教えていただけますでしょうか。
井原さん
2022年卒は2020年5月から8月までの3カ月間という期間に対し、2023年卒では2021年5月から2022年1月までインターンシップを行いました。受付・参加可能期間が長かったこともありますが、インターンシップへの参加人数は3万人(※2)を超えました。
大阪さん
ニーズに合わせた3コース(「BASICコース」、「INNOVATIVEコース」、「ITコース」)を用意していました。「BASICコース」のインターンシップは3ステップ構成で運営しました。ステップ1は時期により内容を変更しており、8月頃まではYouTubeで「就活スタートダッシュLIVE」というイベントを開催しました。このイベントは、「就職活動をどのように進めていけばよいのか」など、就職活動を始めるにあたって重要なポイントを、多くの面接経験があるリクルーター視点からお伝えします。また、できるだけフランクに話をするように努めたり、随時、学生の皆さんに質問してくれるように呼びかけたりしたため、放映中にチャットで気軽に、いろいろな質問やコメント等の反応をしてくれました。9月以降のステップ1では、社長が登壇する業界研究セミナーを実施。チェーンストアの使命やニトリの未来を社長自らが語るものとしました。
井原さん
ステップ2では、「選べる就業体験」と題して、商品部・広告宣伝部・法人事業部など人気の部署の就業体験をしていただき、社会に出て働くイメージを膨らませることを目標としました。一般的にはニトリといえば、B to Cのイメージが強いのでしょうが、メーカーとして商品をつくるだけでなく、他社では広告代理店に委託して広告をつくっているところ、当社では自社で製作していることや、法人事業部では企業向けに大きな商談を行っていることなど、学生の皆さんにとって意外な一面を知っていただけるように部署を選んでいます。また、ステップ3で「キャリアデザインワーク」、ステップ4で「本部社員座談会」を実施し、実際に活躍する先輩社員たちの声を聞くことで、学生の皆さんたちに働くことのイメージをより具体的に持っていただけるようにしました。
大阪さん
また、自分の力を試してみたい学生さんに、ぜひ挑戦してもらいたいと考えて用意したのが「INNOVATIVEコース」です。このコースでは選考を通過した学生さん同士でチームを組み、チームワークとリーダーシップを発揮しながら、ニトリの未来を創る企画を提案いただきました。商品開発・新規事業などの分野からテーマを選び、優秀チームはニトリホールディングス社長の白井にプレゼンテーションをしていただきました。
「ITコース」では、30以上あるニトリの全部署を対象に、ITを使って課題解決できることはないか考えていただきました。専門知識を持った学生さんが参加して、独自の視点でさまざまな提案をしてくれたので、かなり面白い企画となりました。
※撮影時のみマスクを外しております。
―2023年卒対象のインターンシップで印象に残っている出来事を教えてください。
大阪さん
「INNOVATIVEコース」で、私が担当した班が最優秀賞を受賞したのですが、話し合いを始めたころはお互いの様子を見ていたのでしょうか、なかなか意見が出ませんでした。そこで私は、「3日しかないのだから自分の意見を思い切って伝えてみては?」と問いかけました。そこからせきを切ったようにみんなが話し出したのですが、2日たっても意見がまとまりませんでした。ただ班員たちはそこで諦めるのではなく、私がフレームワークの提案やニトリの事例を伝えた上で「自由に想像して考えてほしい」とアドバイスを実施すると、制作物をつくったので見てほしいなど、確認要望の連絡が来るようになりました。“こんなことがやりたい”という漠然とした思いから、当社への理解をどんどん深めて、ニトリだからこそこんなことができるのではないか?をわくわくしながら考えてくれているのを感じました。
当日、ある班から、ニトリではトータルコーディネートを掲げているが、現実ではトータルは難しいと考えたということで、パーシャルコーディネートの提案をいただきました。社長も「これまでにない視点で面白い。いいアイデアですね」とコメント。その班の学生さんは「社長が前向きに認めてくれて、うれしいです」と喜んでいました。このようにインターンシップを通じて成長していく学生さんの姿が印象に残っています。
井原さん
私が担当していた班もまったく方向性がまとまっていませんでした。そこで、徹底的な顧客視点にたつことをアドバイスしました。企業側の視点で何か企画を行うとどうしても作る人の立場になりがちです。そうではなく、使う、利用する人の立場になって考えること、つまりニトリが行うモノづくりの真髄である顧客視点で考えるようになると、学生さんが見違えるように変わり方向性が定まっていきました。発表までに、同じ大学の人はキャンパスで会い、遠方に住んでいる人とはオンラインでコミュニケーションを取り、内容を詰めていってくれました。最終日にはすっかり顔つきが変わった様子で、意見もしっかりとまとまっており、当社と真剣に向き合ってくれたからこその成果に感動しました。
―2023年卒対象のインターンシップでおふたりには影響がありましたか。
井原さん
社内のさまざまな部署の人たちと話をする機会を持ったことで、今後の自分自身のキャリアプランを考え直すきっかけになりました。自分自身は学生時代、インターンシップに参加した経験がありませんでしたが、インターンシップがキャリア形成に重要な役割を果たすことを実感しました。
大阪さん
日々、学生の皆さんと接するなかでさまざまな価値観、ニトリに対するイメージ、私に対する印象などを知ることができ、どんどん自分の知らない扉を開けていくような刺激を受けました。
特に「INNOVATIVEコース」ではただ親身になって話を聞くだけでなく、相手の気持ちに立ち、少しずつ距離を縮めて、突破口を見つけながらコミュニケーションを取ることの大切さを認識でき、私自身も学生さんと共に成長できたと感じています。
※撮影時のみマスクを外しております。
より具体的に「働く」をイメージできるものに進化
-2024年卒のインターンシップの内容を教えてください。
大阪さん
去年参加した学生さんから「もっと具体的な業務を知りたい」「一日のスケジュールを知りたい」などの声を多くいただいたので、2024年卒対象のインターンシップではより具体的な業務内容を知っていただけるようなものにしようと準備を進めています。インターンシップ用に設定した内容のワークではなく、実際の業務内容をワークに落とし込んでいくというのが大きく違う点です。また、実際に他部署と連携して業務を遂行するビジネスシーンをより体感していただけるコンテンツを考えています。
井原さん
今回、3コース(「BASICコース」、「INNOVATIVEコース」、「ITコース」)のうち、「BASICコース」は「CAREER DESIGNコース」に名称を変更します。ステップ1では従来の「就活スタートダッシュLIVE」だけでなく、ニトリの人材育成制度の1つでもある「配転教育」を疑似体験できるような「配転体感ワーク」の2種類をご用意いたします。
大阪さん
ステップ2の就業体験では1つだけではなく複数の部署に参加することができます。複数の部署を横断し配転教育のような体験をしていただき、学生さん一人一人が自分自身のやりたいことは何か?を見つけていただければと思います。ステップ3では、商品企画のプレゼンを行っていただく「商品開発体感ワーク」も新しく開催予定です
―最後に学生の皆さんにメッセージをお願いします。
井原さん
就職活動は、人生でも重要な場面の一つです。納得のいく就職活動をするために、ぜひニトリのインターンシップを活用してほしいです。自分自身の経験からも言えることですが、働いた経験がないのに、就職活動時に働く上で大事にしたい軸について質問されても、戸惑うのではないでしょうか。まずはインターンシップに参加することで、自分の成し遂げたい夢を見つけるきっかけにしていただきたいです。その後、いろいろな業界があることを知っていただき、最終的に自分が働く上で何を重視して、どんなことを実現したいのかを見つけていただけるとうれしいです。
大阪さん
今回のインターンシップでは、「キャリアを自分事として捉えてもらう」をテーマに運営しています。私たちのインターンシップに参加したことが、将来のキャリア形成に少しでも役立つものになれば、うれしいです。就職活動を楽しんで、というのは無理かもしれませんが、私たちが情報を提示するなかで、ワクワクできるものを見つけてほしい。就職活動について右も左も分からないという学生さんにもイチから寄り添っていきますので、先入観なしにどんな人でも参加してほしいです。自分と向き合う大切な時間になるように、私たちも全力でサポートします。
(※1)2023年卒インターン人気企業ランキング 総合ランキング結果:
https://www.nikki.ne.jp/rd/165454/
2023年卒業予定のみん就会員学生に対し、2021年4月8日~2021年8月5日に行った「楽天みん就」上でのWebアンケートおよび、楽天みん就主催のオンラインイベント「みん就LIVE」でのWebアンケートでの結果に基づきます。
(※2)2023年卒対象に行ったインターンシップの合計人数:
https://www.nikki.ne.jp/rd/165455/
※本記事は2022年4月21日記事公開時点の情報です。インターンを受ける時期によっては、インターンシップの内容が変更となる場合がございます。
インターンサイトはこちら
インターンシップ | ニトリシティ2022株式会社ニトリホールディングス
https://www.nitori.co.jp/recruit/internship/
関連リンク
2023年卒対象 インターン人気企業ランキング結果(楽天みん就)
https://www.nikki.ne.jp/rd/165456/
今回インタビューを受けてくださった方

株式会社ニトリホールディングス
新卒採用部 東日本採用担当

株式会社ニトリホールディングス
新卒採用部 東日本採用担当
※撮影時のみマスクを外しております。