OB・OG訪問でどのような質問をすればいいのか困っている人もいるでしょう。本記事では、OB・OG訪問時に聞いておきたい質問や、OB・OG訪問での注意点について紹介しています。OB・OG訪問を上手に活用することで、就職活動を有利に進められるようにしてください。
就職活動をしていくにあたり、「OB・OG訪問」を知らない方は多いのではないでしょうか。OB・OG訪問は、会社に勤めている先輩社員を招いて貴重な話を聞ける、貴重な機会です。
このOB・OG訪問の魅力は、就職面接では聞きづらいことや、実際の仕事に関する内容について深く聞けることです。例えば、仕事でどんな辛いことがありますか、この会社に入って一番良かったことは何ですか、というようなことを聞くことができます。
しかしOB・OG訪問とはいえ、何でも聞いていいわけではありません。最低限のマナーを守ることはもちろん、服装や時間の厳守など、社会人としての行動が求められます。
OB・OG訪問をうまく活用することで、これからの就職活動の軸や選考を有利に進められるようになります。
本記事を通して、OB・OG訪問でオススメの質問リストや気をつけておきたいことを紹介していますので、ぜひとも就職活動を始めようとしている方、活動中の方はOB・OG訪問を上手に活用してみてください。
OB・OG訪問する前に準備することとは?
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OB・OG訪問とは、実際に社員として働いている先輩から、企業の情報や働き方、就職活動についてのアドバイスを聞ける機会のことです。そのため、OB・OG訪問は就職活動において重要なものとなります。
また、OB・OG訪問では事前準備をしているかどうかで大きな差がつきます。まずは業界研究・企業研究を行い、最低限の知識をつけておきましょう。この下調べが、後の重要なことにつながっていきます。
そして次に大切なことが、OBやOGに聞いておきたい質問事項を考えておくことです。先輩社員に実際に聞くことで、その企業のことを深く知ることができ、今までは興味がなかった業界を知るきっかけにもなります。
OB・OG訪問時におすすめの質問事例30選
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OB・OG訪問の際には、あらかじめ聞いておきたい質問リストを作っておきましょう。実際の職場の声を聞ける貴重な時間であり、社会人としての最低限のマナーともいえます。
しかし学生という立場では、まだ会社で働いた経験が少なく、どういった質問をすればいいかわからないことが多くあります。そこで今回は、OB・OG訪問時に聞いておくと、今後の就職活動を有利に進められる質問リストを紹介していきます。
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業務について聞きたい場合
まず聞いておきたい内容としては、業務に関することです。業務内容や1日・1年の働き方などを頭に入れることで、働くことを身近に感じ、就職活動により身が入るようになります。
ここでは業務内容について聞く際に、どのような点に気をつけながら聞いてみるとよいか紹介していきます。それぞれの業種に沿って質問してみましょう。
- 1日の業務の流れを教えてください
- どのような業務内容をしているのですか?
- 仕事にやりがいを感じる時はどんな時ですか?
- 仕事が辛いと感じた時はどんな時ですか?
- 今までにどのような失敗をしましたか?
- 残業はどのくらいありますか?
- 仕事をするうえで意識していることはありますか?
- 今仕事をするうえで困っていることはありますか?
- 1年の仕事の流れについて教えてください
1:1日の業務の流れを教えてください
1日のスケジュールについて聞いておくと、社会人の1日の過ごし方を知ることができて、働くことの実感を得やすくなります。学生生活とは全く異なる生活リズムを感じることになるでしょう。
また、新入社員と業務経験が数年経った社員とでは、1日の業務内容が異なることもあります。来年の生活や数年後の生活など、聞く先輩ごとにそれぞれ違った回答をもらえることができ、数年後の自分を想像しやすくなります。
2:どのような業務内容をしているのですか?
まずは、サイトや企業のHPなどで業務内容について調べることが必要ですが、その上で先輩社員に実際どのような業務内容をこなしているのか尋ねることで、より鮮明にその職業についてイメージできるようになります。
調べるだけではなかなか分からなかったことも、その業務に携わっている人から直接聞くことで理解できることも多くあります。その道の1人のプロとしての意見を聞ける機会を逃さず、質問しておきたい項目です。
3:仕事にやりがいを感じる時はどんな時ですか?
仕事のモチベーションは人それぞれですが、仕事でのやりがいを感じられないとなかなか続けられません。やりがいの感じ方も様々ですが、そのやりがいはそれぞれの業務の魅力にもつながります。
業種や企業によっても感じられるやりがいは違ってくるため、業務内容の深掘りのためにも質問してみましょう。
4:仕事が辛いと感じた時はどんな時ですか?
社会に出ると楽しいだけでなく、時には辛い仕事をこなさないといけない時もあります。業務の中でも大変なことや繁忙期など、辛いことも先に知っておけるといいでしょう。
また、そのような辛いことは企業のHPに記載されていないことも多いため、職場の声を聴けるのはとても貴重な機会となります。
5:今までにどのような失敗をしましたか?
新入社員ならではのミスや、仕事に慣れてきたからこその失敗など、社会に出ると様々な失敗を経験しながら、それを乗り越えてきています。会社で働いているからこその失敗は、学生では想像できないものもあります。
失敗談を聞くことで社会の厳しさを知ることもでき、それをどのように乗り越えたかが今後の教訓にもつながるため、聞いてみたい質問の一つです。
6:残業はどのくらいありますか?
実際の残業時間を聞くことも、企業選びの一つの指標になります。どのくらいの頻度で、どのくらいの時間の残業をこなしているのか、実際に聞いてみて実態を把握できると入社後の詳細なイメージがつきやすくなります。
7:仕事をするうえで意識していることはありますか?
業務をこなしていく上で、大切にしていること、意識していることが人それぞれあります。働いている人ならではの感覚は、実際に携わっていないと感じえないものです。
企業のHPを読むだけでは想像がつきにくいため、先輩社員から聞いてみて、先に心構えを学んでおくのもよいでしょう。
8:今仕事をするうえで困っていることはありますか?
その業務に携わっているからこその悩みや困っていることは誰にでもあります。こちらに関しても、企業のHPを見ているだけではなかなか想像しづらいため、生の声を聞いておけるチャンスとして質問してみましょう。
9:1年の仕事の流れについて教えてください
1日のタイムスケジュールを提示してくれる企業は多くありますが、1年間の仕事の流れについて情報を得る機会は少ないものです。新入社員の1年と数年その企業で働いた人の1年の過ごし方はそれぞれ違うため、会社に入った今後を長い目で見据えることができるようになります。
会社について聞きたい場合
興味のある業界や業種が決まっている方は、会社について聞いてみるとより鮮明にイメージできるようになります。よく耳にする、風通しの良い会社とは、どのくらい信用できる情報なのか気になる方も多いでしょう。
ここでは会社について聞く際に、どのような点に気をつけながら聞いてみるとよいか紹介していきます。それぞれの業種に沿って質問してみましょう。
- この会社に入った動機はなんですか?
- この会社に入ってよかったことはなんですか?
- なにか社内イベントはありますか?
- 社内の雰囲気を教えてください
- キャリアアップはできますか?
- この会社の自慢できることはなんですか?
- どのような人が会社で活躍していますか?
- どのような社員さんが多いですか?
- 会社の課題点だと思うことはなんですか?
- 将来性について教えてください
- 違う部署との交流はありますか?
10:この会社に入った動機はなんですか?
OBやOGが会社に入った動機は、その会社の魅力や強みといえるでしょう。またそのことから、社風やその会社の新たな魅力に気づけるため、今後の就職活動の軸としても使えるようになります。
11:この会社に入ってよかったことはなんですか?
先輩社員が会社で働いてよかったと感じる点は、もしそこに就職できれば、将来あなたも味わ える可能性があります。どのような楽しさや嬉しさを味わえるのかを先に知っておくことも、就職活動の決め手になりえるでしょう。
12:なにか社内イベントはありますか?
会社は働くだけの場所ではなく、一つの大きなコミュニティの場としても機能しています。そのため、ほとんどの会社が多種多様の社内イベントを実施しています。
その企業ではどのような社内イベントを開催し、それらはどのくらいの頻度で開かれているのか、どれくらいの人たちが参加しているのか、などを聞いておくと、その会社で働くことへの期待度が高まるでしょう。
13:社内の雰囲気を教えてください
アットホームな会社、風通しの良い会社、というような文言は、企業のHPで決まり文句のようになっています。そのため、OB・OG訪問のような職場の生の声を聞けるタイミングこそ、その実態を確認できます。
同僚や上司と良好な関係を築けているか、他部署との交流はどのくらいあるのかなど、具体的な質問をしてみると、より鮮明に社内の雰囲気が伝わってくるでしょう。
14:キャリアアップはできますか?
仕事をしていく上で、誰しもキャリアアップを考えるタイミングが訪れることがあるでしょう。そのためキャリアアップができるかどうか、その基準がどのように定められているのかなどを、就職活動の基準と考える人も多い傾向にあります。
キャリアアップの条件が、年齢なのか功績なのか、そのほかにどのような条件でキャリアアップできるのかなど、実際のことを聞いてみると将来のキャリアプランを練りやすくなります。
15:この会社の自慢できることはなんですか?
その会社で働いている社員が自慢できることは、その会社ならではの強みです。その点が企業の魅力としても受け取れるため、より関心が高まるでしょう。
また、実際に働く人の視点からの強みを聞くことで、自分が就職した時により近い感覚を得られるでしょう。
16:どのような人が会社で活躍していますか?
企業や業種ごとに特色が異なるため、それぞれの分野や業種で活躍できる人材は異なります。その企業ではどのような人が活躍できるのか知っておくと、その企業で求められる人物像が見えてきます。
様々な企業で活躍している人材で共通している点や、業種ごとに共通している部分などを聞いてみると、より詳細に自分の適性が見えることもあります。
17:どのような社員さんが多いですか?
勤めている社員の傾向からも、その企業で求められやすい人物像が見えてきます。また現状の会社の雰囲気も、そこに勤めている社員の傾向からつかめることもあります。
その企業のよりリアルな内情を知ることができるため、自分がその企業で働いていけるかも考えるきっかけになるでしょう。
18:会社の課題点だと思うことはなんですか?
就職面接で聞かれることも多い質問のため、OB・OG訪問時に実際に社員さんから聞いたことを、一つの解答材料に使うことが可能です。また社員ならではの視点からの課題点を聞けると、その業界のこともよりわかるようになるでしょう。
さらに、就職活動の企業選定の際にも考慮する材料にできるため、ぜひとも聞いておきたい質問の一つです。
19:将来性について教えてください
勤める会社の今後については気になる人も多いでしょう。もちろん、株価などで今後の変動などわかりますが、その企業で働いているからこその将来性の見え方もあります。
また将来性とは、今後その企業がどのように変化していきたいか、ということにもつながるため、より将来の自分にマッチした企業を見つけられるようになります。
20:違う部署との交流はありますか?
企業全体の雰囲気や社風について尋ねたいときは、部署を超えた関係や交流を築けるか、などを聞いてみることをオススメします。
社内での交流が広がることで視野が広がったり、他部署と連携して行う業務がスムーズになったりもするため、交流の機会が設けられているのかどうか聞いてみるのもよいでしょう。
会社の待遇について聞きたい場合
会社で働いていくにあたり、その会社の制度や待遇を理解しておくことは大切なことです。面接ではなかなか聞きにくいことでも、OB・OG訪問ならば答えやすいものもあるため、思い切って聞いてみるのもいい機会になります。
ここでは会社での待遇について聞く際に、どのような点に気をつけながら聞いてみるとよいか紹介していきます。それぞれの業種に沿って質問してみましょう。
- 今の福利厚生に満足していますか?
- 産休と育休はとりやすい環境ですか?
- 有給休暇はとりやすい環境ですか?
- 適切な評価をしてもらえますか?
21:今の福利厚生に満足していますか?
会社によって導入している福利厚生は異なっているため、まずは会社ごとにチェックしておくことが必要です。その上で、その会社の福利厚生に満足できているかどうか聞いてみましょう。
その会社が設けている福利厚生の実態を知ることができますし、どのくらいの待遇を期待できるか、などを就職活動の基準にできます。
22:産休と育休はとりやすい環境ですか?
最近では女性のみならず、男性も育休や産休をとれる職場が増えてきています。女性は産休や育休取得後の職場復帰が可能かどうかや、男性の育休取得できる期間など、失礼のない範囲で聞けると、将来のことを考える一つのきっかけにできます。
23:有給休暇はとりやすい環境ですか?
有給休暇は会社で規定日数準備されているものですが、有給休暇が取りやすいかどうかは、また話が異なります。有給休暇の消化率を聞くことで、どのくらい有給休暇を取れるのか、どれくらい有給休暇を取りやすいのか聞いてみるのも一つです。
24:適切な評価をしてもらえますか?
自らがこなした功績や仕事内容を適切に評価してもらえる環境が整っていないと、仕事へのモチベーションを保つことが難しい可能性があります。また、自分の仕事が過小評価されてしまうと身が入らなかったり、過大評価されてしまうと重責に押し潰されたりすることもあります。
自分の仕事をきちんと適切に評価してくれる上司がいるのかや、環境が整備されているのかどうかなど、せっかくのタイミングで聞いてみるとよいでしょう。
先輩について聞きたい場合
先輩社員はまさに、就職面接を潜り抜けることができた人たちです。そのためOB・OG訪問では、選考に関するアドバイスや、会社での生活を詳しく聞ける絶好のチャンスとなります。
ここでは先輩などの個人的な情報について聞く際に、どのような点に気をつけながら聞いてみるとよいか紹介していきます。それぞれの業種に沿って質問してみましょう。
- 就活時にやっておいた方がいいことはありますか?
- 面接を受ける際に気をつけることはありますか?
- 上司の方とどのようなお付き合いがありますか?
- 業務後はどのように過ごしていますか?
- 休日はどのように過ごしていますか?
- 今後チャレンジしたいことはありますか?
25:就活時にやっておいた方がいいことはありますか?
就職活動に成功してきた人だからこそ、就職活動時にこれをやっていたから成功できたことや、逆にやっておけばよかったと後悔していることが、それぞれあります。それらを自分の就職活動に役立てることができれば、スムーズに就職活動を進められるようになります。
また入社してから気づく、就職活動時にやっておいた方が有利に働く部分もあるかもしれませんので、就職活動に不安を抱えている人ほど聞いておきましょう。
26:面接を受ける際に気をつけることはありますか?
就職面接は誰しも失敗したくないと思い臨みますが、どのように面接を受ければいいのか分からない人も多いでしょう。そのため、実際に就職面接を受けた際に先輩社員が気をつけたことについて聞いておくと、より本番を想定して面接に臨めるようになります。
27:上司の方とどのようなお付き合いがありますか?
会社では様々な人との交流ができますが、大切な交流の一つとして上司との付き合いが挙げられます。もちろん上司それぞれの人柄で変わりますが、どのような関係を築けるのかの一例として知っておくのも大切でしょう。
28:業務後はどのように過ごしていますか?
平日に会社で仕事し、その後の時間の使い方は今までの学生と異なる過ごし方になります。実際の業務終了時間とそれからの1日の過ごし方について聞いておくと、より就職を実感できるようになります。
29:休日はどのように過ごしていますか?
平日の過ごし方と同様に、社会人の休日の過ごし方も聞いておくとよいでしょう。学生時代の休日の過ごし方と社会人の休日の過ごし方は異なります。
実際に働いている人の時間の過ごし方を聞いてみて、その会社での働き方をイメージしてみましょう。
30:今後チャレンジしたいことはありますか?
今後チャレンジしてみたいことを聞くことで、その会社でどこまで挑戦できるかを知ることができます。将来やってみたいことが決まっている人は、先輩社員のチャレンジしたいことを聞いてみるのも良いでしょう。
OB・OG訪問時に質問する時の注意点3つ
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OB・OG訪問は、先輩社員がわざわざ時間を作って話しにきてくれているため、失礼のないように心がけなければなりません。OB・OG訪問では聞きにくいことを聞くチャンスではありますが、マイナスイメージをもたれてしまう質問は避ける必要があります。
以下では、OB・OG訪問の際に注意しておきたい項目を紹介します。先輩社員に迷惑のかからないように気をつけて、お互い気持ちの良いOB・OG訪問となるように心がけましょう。
- 自分で調べてわかる質問はしない
- 相手に不快な思いをさせる質問はしない
- 聞きたい質問に順番をつけておく
1:自分で調べてわかる質問はしない
企業のHPで掲載されている内容はわざわざ聞く必要がないため、先輩社員に聞くことは基本的にやめましょう。ちなみに、これは就職面接における逆質問の際にも同様のことが言えます。
しかし、調べても分からなかったことや、さらに詳しく知りたいときなどは、質問として聞くことは問題ありません。こちらの内容について具体的にお話ししていただけますでしょうかと、深掘りするように聞いてみましょう。
2:相手に不快な思いをさせる質問はしない
プライベートに踏み込みすぎた内容や、デリケートな内容の質問はなるべく避けましょう。休日の過ごし方や給料に関することなどは、人によっては答えたくない可能性もあります。
もし可能でありましたら教えていただきたいのですが、というように一言断りを入れるなどの最大限の気遣いを心がけ、相手に不快な思いをさせないように気をつけて質問してください。
3:聞きたい質問に順番をつけておく
上述した質問リストを作り終えたら、その中でも聞いておきたい優先順位を決めておきましょう。一つの質問にどのくらいの時間がかかるかわからず、先方の都合で時間が短くなってしまう可能性もあります。
これだけは聞いておきたいことや、気になる点についてはなるべく質問できるように、あらかじめ考えておいた質問リストに優先順位をつけておきましょう。
OB・OG訪問時は今後に活かせることを質問しよう
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OB・OG訪問は就職活動の軸を決める、とても重要な機会です。自分が興味を抱く業界をより詳しく知ることができたり、今までは知らなかった分野を知るきっかけにもなります。
OB・OG訪問をうまく活用するためにも、しっかりとした準備が必要です。就職活動面接の練習と思い、1人の社会人として失礼がないようマナーを厳守し、OB・OG訪問を活用してください。そして、就職活動のために有効活用できるようにしましょう。

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