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設問:キリンのワークショップの志望理由を教えてください。また、マーケティングコースを志望した理由も教えてください。
常に変化が求められる飲料業界で、「未来への舵取り」を実行するプロセスを学びたいからだ。私は大学時代、地域の農業課題に興味を持ち、夏季休暇を利用して地方の農家にボランティアとして参加した。特に印象に残っ
ているのは、標高の高い地域での高原レタス農家での活動だ。過酷な天候や急峻な地形の中で、朝2時からの収穫や流通の手配などを間近に体験した。この中で、農業が単なる一次産業ではなく、自然・人・消費者の間をつなぐ循環の中にあることを学んだ。さらに、作業の合間に地元農家の方々と対話することで、気候変動への不安や後継者不足の悩みを共有し、農産物に込められた「想い」の大きさを実感した。この経験を通じて、私は商品づくりの裏側にある“未来を見据える姿勢”に強く関心を抱くようになった。本ワークショップでは、そうした作り手の視点を企業目線でどう具体化し、ブランドに落とし込んでいくかを学びたい。飲料という生活に密接な商品だからこそ、消費者と未来をつなぐ価値の創出に貢献できると確信している。
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設問:あなたが大学生活のなかで、意見や考え方・価値観等の違いを超えて、周囲を巻き込みながらリーダーシップを発揮し、成果を出した経験について具体的に教えてください。
富山の中山間地域で、過疎と高齢化に悩む農家と向き合い、前例のない「若者参加型のレタス農業モデル」に挑戦した経験だ。きっかけは、大学で出会った地方出身の友人が「実家の畑がもうすぐ潰れる」と話してくれたこ
とだった。私自身も実家が地方にあり、農業の衰退を他人事とは思えなかった。私は「見て聞くだけでなく、現場で汗をかいて理解したい」と考え、長期休みに1人で富山の高原地域に赴き、農業ボランティアに参加した。現地で感じた最大の課題は、重労働で収益性の低い農作業に高齢農家が頼り切っている構造だった。私は、地域のレタス農家に密着する中で、「若者が関わることで、農業の風景は変えられるのではないか」と考えるようになった。そこで、収穫や出荷の手伝いだけでなく、作業効率やSNSを活用したPRの提案など、外部の視点から改善アイデアを発信していった。最初は「ボランティアがそこまでしなくても」といった空気もあったが、私は日々の作業を全力でこなし、作業後には農家の方と食卓を囲んで語り合い、互いの思いや背景を丁寧に共有するよう努めた。その結果、信頼関係が築かれ、「来年もまた来てほしい」と声をかけられるまでになった。この経験から、地域の課題に向き合うには、現地に入り込んで一緒に汗を流す“当事者の視点”が何より大切だと実感した。
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設問:あなたはノンアルコールビールのマーケティングリーダーに任命されました。市場の競争が激しい中、前年比150%の売上責任があります。その中であなたは、どのような戦略を立て、この1年何に取り組みますか。
貴社と音楽アーティストのコラボを行い、ライブ会場での商品販売やCMを通じて「ビールを飲む層」と「ビールを飲まない層」の両方にアプローチする。現状の課題として、ノンアルコールビールの存在は知っているが普
段飲みはしない層が多いことが挙げられる。そのため既存のアプローチ以外に、顧客と商品との接点を作る必要があると考える。ライブ会場での販売メリットは2つある。1つは、お酒に対する考えが異なる人々に対して、ノンアル「だからこそ」の価値を提供できる点だ。イベントにはビールフェスなど様々あるが、特にライブ会場でのノンアル需要は大きい。普段は通常ビールを好むが、ライブ時は「酔った状態でなく、演奏を楽しみたい」人。さらには、繋がりの強いファン達が作り出す場の高揚感で、普段は全く飲まないが「ノンアルなら飲んでみよう」と思う人。そのような層にノンアルを手に取る機会を与えることができる。2つ目は、ノンアルと通常ビールとの「飲み分け」を顧客に示すことだ。ボーカリストは特に、喉のケアのためにライブ前にはアルコールを控えている方が多い。CMを通じてノンアルとの「飲み分け」をファンに伝える意義は非常に大きい。スマホの普及で音楽がより身近になった現代、人気グループの年間ライブ数は約20回、総動員数は約50万人を超える。人々の生活に寄り添い続ける「音楽」に着目した戦略は、ノンアルの需要を高める機会となる。
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エントリーシート記入時に注意した点やアドバイス