エントリーシートのWebでの作成方法は?紙との違いは?

紙やWordファイルのエントリーシートには慣れてきても、web上で作成するエントリーシートの作成要領がわからない…何か違いがあるの?という疑問を解決します!webでは、見やすくするためにひと工夫する必要があるのです。

webと紙で異なる!エントリーシートの作成方法の違い

■紙は行幅指定、webは文字数指定
紙、あるいは所定のWordファイルに書くタイプのエントリーシートでは、所定のスペース内にちょうどよくおさめて書く必要があります。手書き用で罫線が引かれていない場合も、書くことがなくて大きな文字で書きすぎたり、逆に非常に小さい文字でビッシリ書いてしまったりするのは、あまり良い印象を与えません。普段使っているレポート用紙を標準的な行の幅と考え、見栄えよく書くことが重視されます。
一方、web版のエントリーシートの場合は、質問項目ごとに規定の文字数が決められていることが一般的です。最少文字数と最大文字数が定められており、その文字数に近い分量を書くことが求められています。紙よりも文字数が多いケースが一般的なので、1問1問を詳細に書かなければなりません。

■紙は定型が多く、webは会社個別の設問が多い
紙のエントリーシートでは、市販の履歴書と同様、採用に必要な情報が1枚の用紙に集約されます。そのため、書式はある程度定型化されており、連絡先や学歴、資格などの必須項目のほかは、会社によって異なる個別の設問数はあまり多くありません。
一方、web版のエントリーシートには枚数制限がないため、各社が独自の設問を自由に加えることができます。紙よりも設問数が多い傾向にあり、業種・職種に応じた質問や、ちょっと変わったユニークな質問などが登場する場合もあります。

■紙はプロフィールをまとめたもの、webは人柄や自己PRを伝えるためのもの
形式の違い以上に、両者には作成目的に違いがあることを意識しましょう。紙はプロフィールを簡潔に伝えるもので、webはプロフィールだけでは分からない強みや人柄をアピールするためのもの、という傾向があります。

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エントリーシートをwebで作成する場合に、見やすくまとめるコツ

■結論→具体例→結論の順に書く
web版エントリーシートは記入する文字数が多いため、読み手である企業側の採用担当者が小型のタブレットで閲覧した場合など、1画面で全文が見られない場合がよくあります。そのため、作文の書き方で習った「序論→本論→結論」のように大事な内容が最後に書かれていると、読んでもらえない可能性があります。そこで、1文目に結論を書くのがコツです。
次に、その結論を裏付ける自分の経験などを挙げ、最後に少し表現を変えて結論を書くというのが標準的な段落構成です。

■箇条書きで列挙する
web版のエントリーシートでは、自己PRであっても、志望動機であっても、複数の項目を挙げる(「列挙」と言います)ことが効果的です。列挙する際は、短い文を多く挙げて箇条書きにしましょう。さらに、項目の冒頭に見出し記号や番号をつけると読みやすくなります。記号はビジネス文書に合う■や◇など、1. 2. 3.や(1)(2)(3)などを用いると良いでしょう。
企業のシステムによっては、入力欄で改行ができても、入力結果に改行が反映されない場合があります。見出し記号や番号を入れておくと、箇条書きをしたことが読み手によく伝わります。

■体言止めをうまく活用する
箇条書きの中では、文の終わりを名詞にする(「体言止め」と言います)ことも効果的です。名詞のほか、「~すること」で終えるのも体言止めの手法です。
これによって、文が引き締まって見え、箇条書きが続いても間延びしないため、読み手がストレスなく読み続けることができます。

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エントリーシートのweb作成をスムーズに行うためのコツ

■通信&セッション切れに注意!
エントリーシートのwebシステムを利用する際は、紙やWord版にはない通信上の制約があります。代表的な注意点が「セッション切れ」です。多くのシステムは、ユーザーが利用した後のログアウト忘れを防ぐため、自動的に一定時間(1時間程度が多いようです)経過するとログアウトする仕組みになっています。もし、書きかけの段階でセッション切れが起こってしまうと、これまで書いた内容が無効になってしまいます。

また、外出先でモバイル端末を使ってエントリーシートに入力する場合、通信回線が安定していないと途中でインターネット回線が切断してしまう可能性があります。一瞬でも切断が起こると、画面の見た目に変化がなかったとしても、「送信」をクリックしても送ることができないなどのトラブルが起こる場合があります。
このような通信上の対策として、エントリーシートのシステムに「保存」ボタンがあれば、1問書き終えるごとにこまめに保存しましょう。万一、途中で通信が切れた場合も、続きから再開することができます。

■文字化けに気をつけて
インターネットで文字を送るときの注意点として、送信後に全く違う文字や記号に置き換わってしまう「文字化け」という現象が発生することがあります。Windowsパソコンと、Macのパソコン、iPadなどとは文字を表示させる仕組みが異なるためです。
文字化けを起こす代表的な例が、丸付き数字やローマ数字などの記号、単位記号、数学記号などです。これらの記号類を使うのは避けましょう。
また、人名の「高」や「埼」などにある異体字や旧漢字体は、文字化けすることが多いため、常用漢字に直して入力するようにします。

使用頻度の低い補助漢字や、中国の地名・人名の漢字の中には、「環境依存文字」として全てのパソコンでサポートされていない字があります。文字化けを防ぐためにひらがなやカタカナで表記するようにします。
これらの字体が使えるかどうかは、通常、Wordに文字入力をして変換を行うと、候補一覧の中で「環境依存」と表示が出るため判別できます。使えるかどうか迷った場合は、Wordに入力してみる方法でチェックしてみましょう。

■Wordへの下書きで解決
以上の通信問題や文字化けの解決法として、Wordで下書きファイルを作り、完成してからweb版エントリーシートに貼り付ける方法がおすすめです。Wordファイルが手元に残ることで、面接に行く前に改めてエントリーシートに書いた内容を確認し、面接で矛盾したことを言ってしまうのを防いだり、別の会社で似た設問が出たときに文章を再利用できたりするメリットがあります。

ただし、Wordの下書きファイルの利用には注意点もあります。設問と貼り付ける回答の組み合わせを間違えるといった貼り付けミスがよく発生するので、下書きを貼り付けるときこそ念入りに校正してから送信しましょう。

また、違う会社の下書きファイルを貼り付けてしまうミスは致命的です。ファイル名に会社名をつけておくなど、取り違え予防をしっかり行いましょう。
学校などの共有パソコンで作業する場合は、情報セキュリティーに注意が必要です。エントリーシートの設問は、会社の機密情報です。他の人に見られないように、送信が終わったらファイルを削除しましょう。自分のUSBメモリに保存する際も、盗難・紛失に遭わないよう厳重に取り扱ってください。

webと紙のエントリーシートを具体例で比較

ここで、紙のフォーマットとweb版のフォーマットの違いをイメージしていただくために、同じ設問・想定に対する記入例を紹介します。両者を見比べてみましょう。

【設問例】
学生時代に力を注いだこととその中で得たもの

【紙のフォーマットへの回答例】
私は、大学の演劇サークルで会計を任され、定期公演で演出の質を落とすことなく、部員のチケットノルマ負担金を3割削減させることに成功しました。劇場、チラシ、招待状の見直しなど、これまで誰も着手しなかった経費削減に取り組みました。この経験を通し、前例にとらわれない発想力と、計画を実現させるために多くの人と協力し合う行動力を身につけることができました。(5行相当、172文字)

【webフォーマットへの回答例】
私は、大学の演劇サークルで会計を担当し、コスト削減に取り組むことで、前例にとらわれない発想力と、計画を実現させるために多くの人と協力し合う行動力を身につけました。
定期公演にあたり、これまでの会計担当が着手することのなかった、
◇複数の劇場を下見に行き、条件の良い劇場を早期に予約。
◇チラシの印刷費の合い見積もりを取り、従来の印刷会社から変更。
◇プログラム冊子のページ数を削減し、デザインも自分たちで実施。
◇招待ハガキの郵送を中止する代わりに、SNSで部員OBに呼びかけ。
といった施策を次々に提案し、自ら率先して動くと同時に部員の理解を得て一緒に行動することに力を注ぎました。
取り組みの結果、演出の質を落とすことなく部員のチケットノルマ負担金を3割削減させることに成功しました。
大学では経営学を学んでおりますが、額の大きな出費を優先して削減すべきであるといった原則を、実践の中で知るのに役立ちました。(400文字以内を想定、395文字)

なお、web版で改行が反映されないシステムの場合は、箇条書きの部分は以下のような表示となります。
定期公演にあたり、これまでの会計担当が着手することのなかった、◇複数の劇場を下見に行き、条件の良い劇場を早期に予約。◇チラシの印刷費の合い見積もりを取り、従来の印刷会社から変更。◇プログラム冊子のページ数を削減し、デザインも自分たちで実施。…
改行がされなくても自然に読めるように、行頭に記号をつけることや、体言止めで列挙することが有効なのです。

エントリーシートのweb作成はレイアウトに工夫が必要

エントリーシートに書くべき内容は、web・紙とも質問される内容は基本的に変わりませんが、web版ではレイアウトや表現方法に工夫が求められます。読み手である企業の採用担当者に配慮し、結論から書き始める、具体例は箇条書きで列挙する、環境依存文字は使わないなどのテクニックを覚えましょう。

関連リンク

エントリーシートのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

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著者:沼田絵美

最低求人倍率0.98を記録した2000年卒。当時流行だった就職サークルをインカレで立ち上げ、某新卒就職サイト運営会社に企画営業として就職。東京・名古屋・大阪3都市で中堅から大手企業の採用支援に計10年携わった後、大学キャリアセンター相談業務を担当するキャリアコンサルタント、就職関連ライターとして独立。標準レベルキャリアコンサルタント資格であるキャリア・ディベロップメント・アドバイザー資格所持。