トヨタ自動車の夏インターン体験記(事務職)_No.20648

「低炭素社会に向けた新規収益モデルの提案」がテーマでした。具体的には、電動車の普及拡大に伴う新サービスの市場性を検証し、事業計画として収益化のロードマップを策定する課題が与えられました。短期間で企業の環境戦略と実際のビジネスモデルを結びつける思考力が問われました。

1日完結型のオンラインプログラムで、午前は会社説明と環境戦略のミニ講義、午後にグループワークを実施。与えられた資料をもとにチームで市場分析→ビジネスモデル設計→最終プレゼンまでを行い、人事・現場社員から直接フィードバックを受けました。

参加前は「大手企業の雰囲気を知りたい」という漠然とした動機でしたが、社員の考え方や環境戦略への本気度に触れ、自身の成長環境として最適だと確信。志望度は大幅に上がりました。

多くがMARCHや国公立大の上位学部出身で、論理的に意見を組み立てる力が高い印象でした。特にプレゼン能力に長けた学生が多く、議論の質が非常に高かったためこの評価です。

オンラインにも関わらず、非常に温かくフラットな雰囲気でした。社員の方は進行役だけでなく、積極的に各チームの議論に参加し、率直な意見交換を促してくれました。

座学だけでは把握しきれない、現場が直面する市場課題と、そこに対するトヨタ独自のデータ活用手法や組織間連携プロセスを体験。特に「技術部門⇔営業部門⇔生産部門」がリアルタイムに情報共有する仕組みを、ワークを通じて実感できました。

短時間で結論に至る「論点整理力」と、多様な意見を統合する「ファシリテーション力」が飛躍的に向上しました。また、CEOレベルの経営ビジョンを意識した議論を経験し、視座の高さも養われたと感じています。

午前の講義→資料分析→ワーク→発表→フィードバックと、一連の流れを高速で体験できたため、経営戦略の全体像と課題解決プロセスを効率的に学べました。

私は、本プログラムで「経営戦略の立案プロセスだけでなく、組織運営の実態を結びつける力」が重要であることを学びました。特に、技術部門と営業部門の間で情報共有を効率化する仕組みや、開発・生産計画を市場ニーズに即応させるPDCAサイクルのリアルなフローを体感できた点が大きな収穫です。これらの経験を通じて、机上の戦略と現場の実行力を融合させる視点を身につけました。

トヨタのインターンでは、事前準備が結果を大きく左右します。企業理念や最新の環境施策だけでなく、年次報告書や業界動向レポートにも目を通し、ワーク中に具体的な数字や事例を引用できるようにしましょう。また、自分の意見をただ主張するのではなく、他者の意見を受け止めて「論理的に組み立て直す姿勢」を見せることが評価につながります。短時間での結論まとめに慣れておくことも必須です。