三菱総合研究所（MRI）の秋冬インターン体験記(DXコンサルティング)_No.24085

5日間のグループワーク型で、社会課題の解決に向けたコンサルティングを体感することがテーマであった。特に私はDXコンサルティングコースを選択し、民間企業や公共、医療介護、金融といった各分野におけるDX戦略の立案から、ビジネスサービス、ICT基盤構築までを一貫して支援するコンサルティング業務を体験することが課題として与えられた。

少人数のグループに分かれ、与えられた仮想ケーススタディに対し、具体的な企業を想定した提案や社会に向けた政策提言を取りまとめる形式で進行した。グループワーク中は、当社の現役コンサルタントが定期的に指導やアドバイスを与えてくれた。最終日には、グループごとに成果発表会が行われ、その後、コンサルタントから詳細なフィードバックを受けることができた。

社会課題の解決というスケールの大きな仕事に、コンサルティングという形で深く関われる点に強い魅力を感じたからである。机上の空論ではなく、具体的な企業や社会を想定した提案を行う中で、自身の思考が社会に与える影響の大きさを実感できた。

グループワークでは、論理的思考力に加えて、発想力や多様な視点から物事を捉える力が求められたが、各々が自身の強みを活かし、議論を活発に進めていく様子は非常に刺激的であった。

社員の方々は皆、プロフェッショナルとしての厳しさと、学生に対する温かさを兼ね備えていた。グループワーク中、私たちは何度も壁にぶつかったが、コンサルタントの方々は、決して答えを直接教えることなく、私たちが自ら思考し、解決策にたどり着けるよう、適切なヒントや問いかけを投げかけてくれた。

参加前は漠然と「シンクタンク」というイメージを持っていたが、インターンシップを通じて、同社が単なる調査機関ではなく、社会課題の解決に向けて具体的なコンサルティングサービスを提供していることを深く理解できた。特に、DXコンサルティングコースでは、戦略立案から実行支援までを一貫して手掛けるその業務範囲の広さと深さに驚いた。公共、医療介護、金融といった多岐にわたる分野で、どのようにクライアントのビジネス変革を支援しているのか、そしてその過程でどのような思考プロセスや専門性が必要とされるのかを、実践的に学ぶことができた。

特に、論理的思考力と仮説構築力、そしてプレゼンテーション能力が大きく向上した。与えられた複雑な社会課題に対し、限られた情報の中で最適な解決策を導き出すため、常に多角的な視点から物事を分析し、論理的な筋道を立てて思考する訓練を積んだ。また、グループ内で意見をまとめ、それを他者に分かりやすく伝えるためのプレゼンテーションスキルも向上した。

5日間という期間の中で、仮想ではあるものの、非常にリアルな社会課題をテーマにコンサルティング業務を体験できたためである。一方的な講義形式ではなく、少人数のグループで徹底的に議論を重ね、アウトプットを出すプロセスは、実践的で学びが深かった。

このインターンを通して、三菱総合研究所が社会全体の変革を志向する「総合コンサルティングファーム」 であることを深く学んだ。単一の業界や分野に限定されず、公共から民間まで幅広い領域で、DXを軸に社会課題の解決に取り組んでいることが理解できた。また、コンサルティングという仕事が、単なる知識の提供ではなく、クライアントや社会のニーズを深く理解し、それに対する最適な解決策を共に考え、実行まで支援する、極めて実践的かつ創造的な仕事であることも実感できた。

事前に社会課題やDXに関する自分なりの問題意識を深めておくことを強くお勧めする。ITの知識や経験がなくても参加可能とされているが、課題に対する熱意や、論理的に物事を考える姿勢は必須である。グループワークでは、臆することなく自身の意見を発信し、同時に他者の意見にも耳を傾け、建設的な議論を重ねることを意識してほしい。