農中情報システムの夏インターン体験記(システムエンジニア)_No.23781

IT業界全体の概要やシステムエンジニアの役割に関する基礎講義から始まり、主に二つの実践的なグループワークで構成されていた。最初のテーマはJAバンクが地域の顧客をサポートするための新規システム開発におけるプロジェクトマネジメントと要件定義であり、二つ目のテーマは農林中央金庫の重要業務を刷新するシステム開発プロジェクトであった。これらのワークを通じて、金融分野におけるシステム開発の上流工程を体験し、ITで社会に貢献する具体的な方法を学ぶことが課題として与えられた。

まず企業とJAバンクおよび農林中央金庫の事業説明が行われ、その後アイスブレイクを挟んで本格的なグループワークへと移行した。講義ではIT業界の概要やシステムエンジニアの仕事について基礎的な知識を身につけ、IT知識がなくても安心して臨める環境であった。特に印象的だったのは、実業務を基にした二つのグループワークであった。JAバンク編では、顧客のライフプランをサポートする新規システムの要件定義を、農林中央金庫編では、重要業務を刷新するシステム開発に取り組んだ。これらのワークは大変ではあったが、システム開発におけるユーザーとの関係性や、金融SEの仕事内容を深く理解する貴重な機会となった。最後に現役社員との座談会が設けられ、現場の生の声を聞くことで理解をさらに深めることができた。

参加前は漠然とIT業界に興味を抱いていたが、インターンシップでJAバンクや農林中央金庫といった日本の金融インフラをITで支えるという事業のスケールと社会貢献性の高さに強く魅力を感じたからである。特に、システム開発の上流工程を実践的に体験できたことで、自身の専門性がどのように社会に役立つのかを具体的にイメージできるようになった。また、社員の方々が、ITの知識がなくても安心して参加できる環境を提供し、親身にサポートしてくれたことも、企業への好感を深める要因となった。

後日、インターン参加者だけの説明会が開催される。

一緒に取り組んだ学生たちのレベルは非常に高かったと感じている。皆、ITや金融に対する知的好奇心が旺盛で、グループワークでは活発な議論が交わされた。特に、限られた情報の中でも本質的な課題を見つけ出し、論理的に解決策を導き出そうとする姿勢には感銘を受けた。多様なバックグラウンドを持つ学生が集まっていたため、それぞれの専門分野から異なる視点が提示され、議論が多角的に深まっていく様子は刺激的であった。

社員の方々は皆、温かく、私たちの質問には常に丁寧かつ的確に答えてくれた。特に印象的だったのは、グループワーク中、私たちが議論に行き詰まった際にも、安易に答えを教えるのではなく、私たち自身で考えさせるようなヒントや示唆を与えてくれた点である。これにより、私たちは主体的に課題解決に取り組むことができ、大きな学びにつながった。座談会でも、ざっくばらんに現場のリアルな声を聞かせていただき、企業の風通しの良さを感じることができた。

インターンシップに参加するまでは、単なるシステム開発会社という漠然としたイメージしか持っていなかったが、日本の金融インフラをITで支えるという、その事業の社会貢献性の大きさと重要性を具体的に理解できた。特に、JAバンクや農林中央金庫といったスケールの大きな業務をITでどう支えているのか、そして、システムエンジニアがどのような役割を担い、ユーザーとの間でどのような関係性を築きながらプロジェクトを進めているのかを深く学ぶことができた。金融という専門性とIT技術の融合が、いかに社会にインパクトを与えるかを肌で感じられたことは、大きな収穫である。

最も成長を感じたのは、課題解決能力とチームでの協業能力である。グループワークでは、複雑な課題に対して限られた時間で解決策を導き出す必要があり、その過程で論理的思考力や情報収集能力が鍛えられた。また、多様な意見を持つチームメンバーと協力し、共通の目標に向かって建設的に議論を進める中で、傾聴力や合意形成能力といったチームワークに不可欠なスキルを磨くことができた。特に、自分の意見を明確に伝えつつ、他者の意見も取り入れながら最適な解を見つけ出す難しさと面白さを実感した。

単なる企業説明に留まらず、実務に近い形でシステム開発の上流工程を体験できたからである。JAバンクと農林中央金庫という、日本の金融を支える具体的な事業を題材にしたグループワークは、非常に実践的で学びが深かった。また、IT知識がなくても安心して参加できるよう、IT業界の基礎やシステムエンジニアの役割に関する丁寧な講義があった点も評価できる。社員の方々の手厚いサポートや、現役社員との座談会も設けられており、企業文化や働く人の雰囲気まで深く理解することができたため、時間的にも内容の濃さにおいても非常に充実したプログラムであった。

インターンを通して、私は金融業界のITを支えるシステムエンジニアの仕事が、単にプログラムを書くだけではなく、顧客のビジネス課題を深く理解し、その解決策をITの力で実現するコンサルティング的な側面が非常に強いことを学んだ。特に、JAバンクや農林中央金庫といった日本の重要な金融インフラをITで支える責任感と、それが社会に与える影響の大きさを肌で感じることができた。また、未経験者にも分かりやすい講義や、社員の丁寧なサポートを通じて、IT知識がない状態からでも金融システム開発の世界に飛び込めるという安心感を得られたことも、大きな学びであった。

ぜひ積極的に参加することをお勧めする。特に、金融とITの融合領域に少しでも興味があるなら、事前の知識レベルに関わらず参加すべきである。実践的なグループワークを通じて、システム開発の上流工程や、金融SEの具体的な仕事内容を深く理解できる貴重な機会となる。ワーク中は、自分の意見を臆せず発信し、チームメンバーと協力しながら議論を深める姿勢が重要である。社員の方々も非常に親身になってくれるため、疑問に思ったことは遠慮なく質問し、現場のリアルな声を吸収することを目指してほしい。