山田コンサルティンググループの夏インターン体験記(コンサルタント)_No.23797

「コンサルのリアルを知る」というテーマのもと、事業再生コンサルタントの仕事を体験することが主な課題であった。具体的には、経営赤字に陥った架空の企業に対し、その財務状況を読み解き、事業再生に向けた具体的な施策を立案し、最終的にクライアントへのプレゼンテーションを行うというものであった。これは、コンサルティング業務における本質的な思考プロセスと、その困難さをリアルに体感する機会を提供することを目的としていた。

インターンシップは5日間開催され、非常に密度の濃いプログラムであった。まず基礎講習として財務情報の読み方など、コンサルティングに必要な基本的な知識をレクチャーされた。その後、主要な内容であるケーススタディとワークシミュレーションへと進み、与えられた企業の状況を深く分析した。私たちはグループで議論を重ね、経営課題に対する解決策を模索し、具体的な施策へと落とし込んでいった。最終日には、チームで立案した施策を7分程度のプレゼンテーションで発表し、順位もつけられた。このプロセスを通じて、個人の能力だけでなく、チームワークやリーダーシップの重要性も強く認識できた。

会社説明会や座談会で社員の方と直接お話しする中で、職場の雰囲気や働く人の価値観を知り、自分がその環境で働くイメージが具体的に持てたため。

皆、論理的思考力と知的好奇心に溢れており、グループワークでは活発で質の高い議論が常に展開された。特に、複雑な経営課題に対し、多角的な視点からアプローチし、短時間で本質を捉えた解決策を導き出そうとする姿勢には大いに刺激を受けた。それぞれが明確な意見を持ちながらも、建設的に協力し、チーム全体のパフォーマンスを最大化しようとする意識も高く、非常に学びの多い環境であった。

社員の方々は皆、非常に親身になって私たち学生のサポートをしてくださり、質問に対しても常に的確かつ丁寧なフィードバックを与えてくれた。特に、ワークショップ中に私たちが課題に直面した際も、安易に答えを与えるのではなく、私たち自身で考えさせるようなヒントや示唆を提供してくれたため、自ら課題を乗り越える力を養うことができた。社員同士の連携もスムーズに見え、風通しの良い組織文化が醸成されていると感じた。

参加前は漠然とコンサルティング業界に興味があったものの、実際にどのような業務が行われているのか具体的にイメージできていなかった。しかし、このインターンシップを通じて、事業再生や事業承継コンサルティングのリアルな流れ、財務分析の重要性、そしてクライアントの課題解決に貢献する過程を深く理解できた。特に、財務諸表を読み解き、そこから課題を抽出し、具体的な施策へと繋げる思考プロセスを体験できたことで、コンサルタントの仕事が単なる分析に留まらず、実践的な提案力を要するものだと明確に認識できた。

最も成長を感じたのは、体系的な課題解決能力と実践的なプレゼンテーションスキルである。複雑な財務情報から経営課題を抽出し、論理的な根拠に基づいた解決策を立案するプロセスを経験することで、物事を構造的に捉え、筋道を立てて思考する力が格段に向上した。また、限られた時間でチームの成果を分かりやすく、説得力を持って発表するプレゼンテーションの練習を重ねたことで、資料作成能力だけでなく、効果的な伝え方も身についた。

単なる座学や企業説明に留まらず、実際のコンサルティング業務を非常にリアルに再現したワークショップが組まれていたからである。基礎講習から始まり、財務分析、ケーススタディ、施策立案、そして最終プレゼンテーションまでの一連の流れを体験できたことで、コンサルタントの仕事の全体像と具体的な業務内容を深く理解できた。5日間という期間であったにもかかわらず、その密度の濃さと実践的な学びの多さは、他のインターンシップでは得られない貴重なものであった。

このインターンを通して、私はコンサルティング業務が単に「正解」を導き出すことだけでなく、クライアントの現状を深く理解し、その企業に合わせた最適な「解」を共に創り出すプロセスであることを学んだ。特に、財務情報という定量的なデータに加え、定性的な情報も踏まえながら複合的に課題を捉える必要性や、多様な視点から解決策を検討する重要性を強く認識した。また、チームで協働し、異なる意見をまとめながら一つの結論へと収斂させていく難しさや、それによって生み出されるシナジー効果も体感できた。

山田コンサルティンググループのインターンシップを受ける後輩には、ぜひ積極的に参加することをお勧めする。コンサルティング業務に少しでも興味があるなら、「本当に自分にコンサルの仕事が向いているのか？」という問いに対する答えを見つける絶好の機会となるだろう。参加前には、財務の基礎知識を軽く学んでおくと、より深くワークに取り組めるかもしれない。実践的な学びが多く、非常に密度の濃いプログラムなので、覚悟を持って臨んでほしい。