【転職者の年末調整】手続きや必要書類などポイントを紹介!

毎年12月は年末調整の時期。「所得税」に関わる大事な申告ではありますが、会社任せにしているビジネスマンの方々の場合、意外と詳しいことは知らないのでは?ここでは転職後の年末調整について解説していきます。

年末調整とはどういうものなのか?

サラリーマンなら必ず経験している年末調整。その詳しい仕組みについて知らない人は少なくないでしょう。

給与明細を見ると、毎月の給与から所得税が天引きされているのがわかります。この所得税は毎月の給与や、賞与から天引きされる際には概算で計算されています。年末調整とは「毎年1月1日から12月31日までの収入」を対象に、支払われた所得税の額を集計し、扶養家族の人数や支払った社会保険料などにより受ける控除を確認の上で所得税の過不足の計算をすることを言います。

概算で天引きされた額が多すぎた場合は還付金として戻り、逆に不足していた場合は追加徴収されます。

転職に備えて、年末調整について知っておいて損はない

会社勤務のサラリーマンの場合、所得税や住民税は給与から天引きされるものとして、普段は特に意識していない人が多いと思います。

「年末調整でお金が戻ってきてラッキー!」

これが一般的な認識かもしれません。次項以降で詳しく説明しますが、転職の際には年末調整に絡んで必要となる手続きや用意しなければならない書類などがあります。

▽転職活動中の皆さん、ここで情報交換しませんか?
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転職者の年末調整の手続き・必要書類

1年の途中で転職した場合、年末調整を受けるのは転職先になります。

「結局は給与から天引きされるのだから、細かいことは転職先に任せておけばいいんでしょ?」

そう考える人もいるかもしれませんが、転職先で年末調整を受けるためには転職者が転職前の勤務先から「給与所得の源泉徴収票」を受け取り、転職先に提出しなければなりません。源泉徴収票は転職後に必ず取り寄せなければならないので、経理、総務など所管窓口がどこになるのかを転職前から確認しておき、転職後は速やかに発行してもらうようにしましょう。

11月1日に転職した場合、年末調整はどうなる?

たとえば前職を10月末で退職し、11月1日から転職した場合に年末調整は前職と転職先のどちらで受けることになると思いますか?

この場合、転職先にて11月勤務分を12月の給与で受け取り、且つ年末時点で勤務しているため年末調整は転職先で受けることになります。

・12月末時点で在籍している。
・12月に年内分の給与が支給されている。
これに該当する勤務先で年末調整を受けると考えておいてください。

では12月1日に入社した場合はどうでしょうか?

この場合、転職先の給与支払規定によって年末調整の対象かどうかが変わってきます。
仮に15日締め当月25日払いで固定分を支給する場合は、12月に給与支払いの実績があるので年末調整の対象となりますが、年内に給与が支払われない場合は年末調整の対象とはなりません。

【注意】転職期間中に社会保険料を支払った場合の年末調整

退職後から転職先が決まるまでの期間は国民年金・国民健康保険へ加入することになります。この期間に支払った保険料は年末調整にどう影響するのでしょう?

転職期間中に支払った保険料は社会保険控除の対象となるので、申告が必要になります。この場合、転職者本人のみでなく自身が支払った家族の保険料も含みます。
国民年金の場合、例年11月上旬頃に、日本年金機構より国民年金保険料控除証明書が被保険者に対し送付されます。年末調整の書類にこの控除証明書を添付して会社へ提出すれば、控除を受けることができます。
万一証明書が届かない・紛失してしまったという場合は、最寄りの年金事務所にて再発行してもらうことが可能です。証明書が提出期限に間に合わない場合、保険料納付の領収書原本を添付すればOKです。

国民健康保険料については保険料控除証明書は発行されず、自治体から「支払い済み保険料のお知らせ」が届くので、そちらで自分が支払った総額を把握しておいてください。

提出期限に間に合わなかった場合の対処法

国民年金保険料の初回納付の時期によっては、保険料控除証明書の発行が翌年2月以降にずれ込む場合があります。領収書があれば問題ありませんが、どちらも手元になく手続きに間に合わないなどの場合は確定申告をすれば控除が受けられます。
ただし、確定申告をする際には「保険料控除証明書」に加えて「源泉徴収票」も添付しなければなりません。所得税を正確に計算するために必要ですので、早め早めの確認をお忘れなく。

転職期間中に失業保険を受け取った場合の年末調整

転職活動中に失業保険の給付を受けていた場合は申告する必要があるのでしょうか?

結論から言えば申告の必要はありません。失業保険の給付金は所得と見なされず、非課税です。あくまで再就職の意思がある失業者への再就職するまでの支援を目的とする保険なのです。

唯一、失業保険が所得と見なされる例外は配偶者、家族などの扶養に入ろうとする場合です。参考までに扶養に入れる失業保険受給の限度額は「日額3611円」までと定められています。

事前にチェック!転職先で年末調整を受ける時に事前準備が必要になる書類

最後に、転職先で年末調整を受けるための事前準備について解説します。

転職準備期間中に自身が支払った保険料で控除の対象となるもの
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・社会保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除

保険控除申告書にそれぞれの記入欄があるので、必要事項を記入し、証明書や領収証書が必要な場合は自身で取り寄せます。

事前準備が必要な書類等

(1)前所属先に発行してもらう「源泉徴収票」

提出期限間際に慌てて準備するのは避け、早めに発行を依頼しておきましょう。可能なら前の所属先を退職する時点で、所管窓口に依頼しておくとよいでしょう。

(2)国民年金を自分で支払った場合の「国民年金保険料控除証明書」

毎年11月に国民年金機構から送られてきますが、初回支払いが10月以降の場合は発行が2月以降にずれ込むことがあります。その場合は領収証書の原本を提出すればOKです。また、10月以降の支払い分は証明書に反映されないのでやはり領収証書原本が必要です。

(3)生命保険、個人年金、地震保険などを支払った場合の「保険料控除証明書」

毎年11月頃に保険会社より保険料控除証明書が送られてきます。保険料を12月に支払う場合は、証明書の発行が翌年になるため、保険会社に「支払い見込み額の証明書」を発行してもらいましょう。

(4)国民健康保険料を自分で支払った場合の総額

国民健康保険料については保険料控除証明書は送付されません。その代わり、自治体より「お支払い済み額のお知らせ」が届きますので、そちらで支払総額を確認しておきましょう。また前職の社会保険を任意継続している場合は健康保険組合から「任意継続保険料納付証明書」が送付されます。

転職先で年末調整を受ける人は早めの準備が安心!

転職先で年末調整を受けるためには、前職の源泉徴収票をはじめ、保険料控除を受けるための各種証明書が必要になります。転職先で年末調整をスムーズに進めてもらうためにも、提出書類は早めに準備することを心がけましょう。

関連リンク

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著者:平野輝樹

フリーランスライター
1989年リクルート入社。情報誌の企画・制作業務に携わる。
2001年フリーランスとして独立。現在は企業向けに人材採用・教育、広報関連のコンサルティング業務と各種メディアでのライティングを行う。
1965年生まれ・52歳 栃木県在住