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就活で交通費が支払われる場合あり?企業から支給される交通費とは

就活にかかる費用のひとつに交通費があります。会社説明会や筆記試験、面接などに呼ばれて会社に行った場合、交通費は支払われるのでしょうか?交通費についての原則を知って、あらかじめ出費に備えておきましょう。

就活で交通費は支給される?

就活での交通費は基本的には自己負担となります。
入社後に業務上必要な移動でかかる交通費とは異なり、採用選考時の交通費を会社が負担しなければならないという義務は、法律上も契約上もありません。そのため、会社から何の案内もなければ交通費は支給されないと考えておきましょう。

選考段階に応じて支給がある場合も

企業によって異なりますが、選考段階に応じて交通費が支給される場合もあります。例えば、最終面接に進めば交通費を支給してくれるといったケースです。

早い段階からの交通費支給があるケースとは

説明会や早い段階の面接などで、交通費を一律に支給している企業もあります。
そのような企業の特徴は、
・人気の業界で、他社との学生の争奪が激しい
・県外の学生を積極的に募集している
などです。

企業は、説明会への参加率を上げるためにさまざまなPRを行います。その一環として、金銭的な負担をなくせば学生の反応が良くなると考える企業があります。
また、2社以上で内定が出た場合、交通費を支給したほうが会社の印象が良く、学生が入社を決めてくれるのではないかと期待している企業もあります。

以上のようなケースはあるものの、通常は就活の早い段階からの交通費支給はほとんどないと考えておいたほうが良いでしょう。

▽交通費の出る会社って?
面接で交通費のでる会社のクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

出典:fotolia

就活での交通費が支給される場合、どのくらい?

就活で支給される交通費の基準は会社によって違いますが、大きく分けて
・全額支給
・上限あり一部負担
・一律支給
という3パターンがあります。

全額支給のケース

これは、とくに地方の学生に適応される支給パターンです。新幹線代なども含め、交通費の実費を全額負担したり、宿泊が必要な場合に会社がホテルなどを用意してくれたりする場合があります。

上限あり一部負担のケース

会社近隣の都道府県在住者には1,000円、その他の地域在住者には5,000円などと上限を決めて交通費を支給するパターンです。会社の最寄り駅から会社までの距離が遠い場合、会社までのタクシー代相当額を上限として、残りは自己負担といったケースもあります。

一律支給のケース

居住地域にかかわらず、全員一律に1,000円などとする場合もあれば、大学所在地からの交通費を基準に、地域ごとに一律金額が設定されることもあります。

交通費支給時の注意点

企業から領収書をとるようにいわれることもありますが、バスや電車の料金は一定で決まっているため領収書なしで自己申告可能な場合もあります。
領収書不要として、大学の最寄りの駅から企業の最寄り駅までの往復の最安値を支給するといったものも、よくあるルールです。
もし領収書をとると前もっていわれていない場合でも一応とっておくと良いでしょう。

領収書の宛名は企業からあらかじめ指定がある場合はそれに従いましょう。
指定のない場合は、
・宛名を「企業名」
・但し書きを「(自分の名前)分交通費」
としておくと良いでしょう。

また、企業で交通費を支給されるときは受領の印鑑が必要なので、印鑑を持って行くことが必要です。

就活で交通費が支給される場合の交通手段の選び方

交通費が支給されることになった場合、どの交通手段を選べば良いでしょうか。交通手段の選び方についてチェックしておきましょう。

基本は公共交通機関を利用

就活で交通費が支給される場合はバス、電車、飛行機などの公共交通機関に乗るのが原則です。
会社が駅から離れているなどの理由で事前に許可されている場合を除き、タクシー代を申請することはできません。会社の最寄り駅までの電車が遅延しているのでタクシーで行くべきか、などと迷うことがあるかもしれませんが、自己判断は禁物です。冷静に会社に電話を入れ、採用担当者の指示に従いましょう。

他の都道府県に移動する際の注意事項

交通費が全額支給といわれた場合、遠慮して極力費用をかけないルートで行ったほうがいいのでしょうか?
迷った場合は、「最短で行くことができる交通機関」を選びましょう。無理に深夜バスなどで行くこともなく、新幹線や飛行機を選んでもかまいません。ただし、JRのグリーン車や割増料金のかかる指定席、飛行機のビジネスクラスなど、楽に移動するための出費はNGです。また、空港までの移動などにタクシーを使ったりするのもNGです。

企業に好まれる交通費申請のポイント

基本的には会社の経理部門の負担を少なくすることを考えて申請します。新幹線や飛行機などのチケットは往復での購入がおすすめです。往復分の領収書を1枚にまとめるだけでも、精算を効率よく行うことができます。
近距離の交通費の場合、SuicaやPASMOなどのICカードを利用していれば、交通費の明細が必要になったときに便利です。駅の券売機にICカードを挿入すると、チャージなどのメニューと一緒に「履歴印字」も選ぶことができます。この機能を使って紙に印刷しておけば、交通費の精算も間違いなくできるというわけです。

就活で交通費が支給される場合に気をつけること

最後に、就活で交通費が支給される場合に気をつけるべきことを紹介します。

水増しをしない

近距離の交通費の場合、自己申告だからといって経路をごまかして申告するのは厳禁です。企業では、交通費は「最も経済的かつ合理的」、つまり最安値のルートを選ばなければならないとされているためです。遠回りしたことにして交通費を水増しするのはもちろんNGですが、すいている電車に乗りたい、乗り換え回数が少ないなどの勝手な理由で割高なルートを申請することもできません。

必ず申請した通りの経路で行く

では、交通費は最安値で申請しておき、自分で差額を支払って楽なルートを使ったとしたらどうでしょうか。これは「虚偽の申告」とみなされます。面接においては、事前申請と異なる路線が遅延して遅刻したとしても、やむを得ない理由とは認められないなどの影響が考えられます。
もし、水増しや虚偽の申告を繰り返して嘘が発覚した場合、悪質だと判断されると、選考が進んでいてもそれを理由に落とされることもあり得ます。

就活で交通費が支給される場合も。きちんと申請することが大切

就活での交通費は基本的には自己負担ですが、最終面接の場合や、地方学生への配慮として支給されることもあります。就活で交通費が支給される場合は、領収書や受領の印鑑を持って行くなど会社の指示に従って準備をし、ビジネスマナーにのっとりきちんと申請することが大切です。

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杉本 京子

著者:杉本 京子

産業カウンセラー/日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)プロジェクトマネジメント・スペシャリスト
都内私立大学にて非常勤職員の傍ら、職業訓練講師や面接指導に従事。新卒・既卒者を対象に年間延べ100人以上の個別面接練習を行っている。