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就活本77冊を一気に読破!役立つ&奇妙なアドバイスを抜き出してみた

自己分析や会社訪問時のマナーなどが掲載されている、就職活動に悩む人たちの強い味方「就活本」。しかし、1冊読むだけでは知識に偏りが出るかもしれません。 そこで、ここ数年間で発行された就活本77冊を一気に読破! その中から「参考になる!」と思った記述と、「えっ、本当にそれでいいの?」と驚いてしまった部分を抜き出してみました。

与えられた時間は10日間。その中で77冊もの本を読む日々は相当にハードでした。眼精疲労に苦しみ、時間に追われる日々。しかし、対人関係におけるマナーをもういちど集中的に叩き込まれ、有意義な時間でもありました。

それでは、今回の就活本調査で気になったポイントをご紹介していきましょう。

「なるほど!」と納得したアドバイス

まずは参考になりそうな記述からピックアップ。

「質問のオウム返し」で時間稼ぎ

バックトラックとは、面接官の出した質問をオウム返しにすることです。そうすることで質問内容の確認になると同時に、そうしながら回答を考える時間稼ぎにもなります。
引用:川合雅子『就活をこの本からはじめよう 社会力をつけるワークブック』(学文社、2011)

バックトラック、またはバックトラッキングとも呼ばれる聴き方のテクニック。オウム返しをすることで、相手に「大切にされている」といった肯定的な感覚を与えられるのだとか。思わぬ質問に言葉が詰まり、回答に窮することはよくあるもの。少しでも長く考える時間が欲しい、そんなピンチの時に役に立つだけでなく、普段の会話にも取り入れられそうです。

資格がなくても、「受験予定」と書いてアピール

その資格を持っておらず、まだ履歴書に書けない……というときでも、ちょっとした裏技があり、それは「秘書検定1級(◯◯◯◯年◯月 受験予定)などと書くこと。特に社会人の転職の場合には、この書き方は知恵として広く活用されている。
引用:坪田まり子『就活必修! 1週間でできる自己分析2020』(さくら舎、2018)

取得予定の資格について、受験前だとしても履歴書に書くのは有効とのこと。ただし、取るつもりもない資格を書くのは避けましょう。面接を受けるときにその資格の合否が出る場合もあり、面接官からその旨を問われる可能性もあります。嘘はいけません。

「コミュニケーション力には自信があります」は禁句

採用面接を行う人事部のスタッフは、この言葉を聞くとカチンとくる人が圧倒的に多いはずです。(中略)
面接官は、いつも(中略)コミュニケーションについて勉強し、考え、闘っているのです。そういう人を相手に、軽々しく「コミュニケーション力には自信があります」とは言わないほうがいい、ということです。
引用:丸山貴宏『そのひと言で面接官に嫌われます』(青春出版社、2014)

「“コミュ力”あります!」は、面接でつい言ってしまいがちなフレーズ。この言葉で面接官のスイッチが入ってしまい、「“コミュ力”を発揮した具体的な場面は?」と聞かれることも。そこで説得力のある回答ができなければ、不採用へ近づいてしまいます。

ちなみに「ワーク・ライフ・バランス」という言葉も禁句とされますので、気を付けましょう。「仕事第一ではない、残業NGの人」と受け取られる可能性があるためです。定時で帰ること自体は、何も悪くないのですが。

話のまとまりがつかなくなったら、残り時間で「締める」

自分でも何を話しているのか見失ってしまったら、とりあえず話を打ち切ろう。尻切れでもいい。そして最初の質問内容を復唱する。「つまり私が御社を志望した理由をまとめますと……」として、残り10秒で締めること。
引用:新星出版社編集部『わかる!!わかる!!わかる!!面接&エントリーシート ['20年度版]』(新星出版社、2018)

大事な面接で話の着地点がなくなってしまったときは、パニックに陥ってしまいそう。そんなときには慌てず、話を打ち切ってからまとめて締めるのが効果的だとか。急がば回れです。

そのように、話しているうちに「あれ、何の話をしてるんだっけ?」と忘れてしまうことってたまにありますよね。そんな自覚がある人は、質問だけは忘れないように自分に言い聞かせておいたほうがよさそうです。

控え室にも面接官がいる

面接室よりも、控え室のほうが、よりその人らしさを表すという理由で、さりげなく、控え室に面接官を1人置いている会社もある。
引用:常見陽平・園田雅江『本当に使える就活・実践本』(主婦の友社、2012)

取り繕っていない姿を見たい企業側の気持ちはなんとなくわかります。控え室だけでなく、トイレにも清掃員に扮した社長が就活生をチェックしている可能性もあったりして……。帰るまでが遠足と言いますが、「帰るまでが面接」と心得ておくといいかもしれません。

面接官が2人いたら、挨拶は2回する

面接時に1回しか挨拶をしない学生は多いが、面接官が2人以上いる場合は別。挨拶を2回するだけで印象は段違い。
引用:就活研究所面接班『大事なとこだけ総まとめ面接 [2015年版]』(永岡書店、2013)

これはシチュエーションを問わず、初めての打ち合わせの席などでも使えそうなテクニックですね。面接官が複数いる場合は、挨拶だけでなく、話すときにも複数人いることを意識しておくとよさそうです。複数の面接官に対して目を合わす配分をなるべく均等にするといったことも、印象に影響するのかも。

面接官と「雑談」しよう

面接官も人間です。人間、「人の話を聞く」というのは実はストレスなんです。(中略)
面接時間10のうち、面接官は1、自分は9話せたという場合。(中略)実は落ちるケースがほとんど。次に進めるのは、面接官3:学生7。きちんと会話のキャッチボールができている面接がこれにあたります。
引用:野村絵理奈・会田幸恵『女子力就活! 内定率100%の就活スクールの最強メソッド』(ポプラ社、2012)

面接は「自分が一方的にしゃべるもの」ではないようです。さらには「面接官との雑談を楽しむぐらいがいい」と書かれた本も多くありました。

さまざまな就活本の中で、「選考は『一緒に働きたい人』を探すためにある」とも言われています。「よき後輩である自分の姿」を念頭に置いて、楽しく話すことが採用への近道かもしれません。

グループディスカッションでは、暴走者を止めなければ全員不合格に!

暴走する人を野放しにすると、出席者全員が不合格になるので注意すること。
引用:中谷彰宏『面接の達人 2011 就活マナー編』(ダイヤモンド社、2009)

与えられたテーマについてグループで議論するグループディスカッション。議論の中身や結論だけでなく、プロセスが重視される可能性や時間制限があることも考えると、暴走する人を野放しにするのは危険。かと言って、強引に制止したり無視したりするのも評価に影響するかも……。暴走する人の話も受けながら、ポジティブかつ「身近で具体的な話題」に変えていくのが効果的だそう。

深呼吸より「息を吐け」

緊張するとつい深呼吸しがちだが、空気をたくさん吸い込むことでより緊張状態が増してしまう。リラックスしたいときは逆に大きく息を吐き出してから吸い込むほうが効果的。
引用:就活研究所面接班『速攻!!ワザあり面接&エントリーシート(2020年度版)』(永岡書店、2018)

リラックス法といえば深呼吸ですが、逆に緊張してしまうとは意外でした。この「息を吐く」リラックス法は、認知科学者の苫米地英人氏も著書『自分プロデュース就活術』(サイゾー)の中で勧めています。

ちょっと奇妙なアドバイス