給料交渉はしてもOK?転職での給料交渉の可否とタイミング

募集要項に示されている給与額は「○万円以上」とか「経験・能力を考慮の上決定」など曖昧なことが多いですね。さらに提示額が納得できない時、交渉の余地があるのかどうかも気になります。ここでは転職での給与交渉について紹介します。

転職での給与交渉は可能?

結論から言えば、転職での給与交渉は可能です。

新卒と違い、転職者には社会人経験があります。転職者それぞれの能力・スキル・実績には差があり、それに対する評価である「給与額」にも幅があって然るべきでしょう。

一概に給与といっても企業ごとに体系が異なり、能力・スキル・業績に対する評価をどの程度給与に反映させるかは企業の考え方次第といえます。能力給・業績給のウエイトを高め、評価をダイレクトに給与に反映させる場合もあれば、一律固定給としている場合もあります。給与体系により昇給しやすい・しにくいの違いもあるため、提示された金額に安易に妥協するのは賢明ではありません。

まずは転職先企業の給与体系や評価制度などについて理解し、転職後のキャリアプランをイメージしながら給与交渉に臨むとよいでしょう。

給与交渉はスマートに

基本的に給与交渉をすることがマイナス評価にはなりません。「非常識な金額提示」「根拠に乏しい、しつこい交渉」などがない限り、給与交渉が原因で不採用になることはないはずです。

▽労働環境や給料に関する社会人の皆さんのクチコミ
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転職で給与はどのくらいを望むのが妥当?

給与交渉を考える前に、明確にしておきたいのが「転職の目的」です。

転職の目的の例

・収入を増やすため
・やりたいことがやれる仕事に就くため
・キャリアアップを図るため

転職目的は人によって異なると思いますが、「収入増」を主な目的とする人は「収入の最低ライン」を予め設定し、届かない場合は改めて交渉すると決めておくとよいでしょう。
「やりたい仕事をする」を最優先するなら、妥協できる給与額以上ならば良しとし、仕事に魅力があっても給与額に不満がある場合は積極的に働きたい意欲を示しつつ再交渉に臨むという姿勢でよいと思います。
また、キャリアアップを目的とするなら、将来ビジョンの具体性が採否のポイントとなるので「自分の仕事と成長への対価としてどのくらい稼ぎたいか」という積極性を示す意味でも、目標とする収入額を5年後・10年後と段階的にイメージしておくとよいかもしれません。

妥当な給与額の目安とは?

次に希望給与額はどのように設定すればよいか考えてみます。

(1)未経験での転職の場合

異なる業界・職種へ転職する場合は、未経験者スタートとなるので、前職での年収額と、転職を希望する職種の平均年収額とを比較し、その中間となる額を目安とするとよいでしょう。また異業種への転職でも、役職経験やマネジメント経験がある場合にはそれを材料に多少強気な交渉も可能です。

(2)同業種・同職種への転職の場合

キャリアを活かし活躍できる自信があるなら、「年収○○%増を希望します」と具体的に伝えましょう。その場合、金額の根拠も具体的に示しておきたいところ。活かせる経験・スキル・実績をもとに「自分に何ができるか」をアピールしましょう。

交渉にあたっては、業界の平均年収や社内のモデル賃金について下調べしておくことを忘れずに。

転職で給与交渉するタイミング

給与交渉は、内定が出てから入社を承諾すまでの間に行うのが一般的。
面接時に報酬額について話し合いができていれば、改めて交渉を行う必要はありませんが、「金額提示はあったものの希望額には達していない」「内定通知の際に初めて具体的な金額が示されたが希望額に達しない」など場合は、給与交渉が必要です。

ここで注意すべきは、内定までに提示金額に合意していた場合は再交渉は難しくなるということ。合意した条件についての再交渉は「掌返し」の印象を与え、報酬アップは見込めないかもしれません。

面接時に希望報酬額を聞かれたら

「具体的な希望報酬額は?」
面接時にこのように問われたら、「基本的にはご提示頂いた条件のもと入社する所存ですが、今回の転職では前職を上回る報酬を目指しております」と、内定後の交渉に含みを残した答え方をしておくのがベターです。ここで注意しておきたいのは、「報酬額に固執している」という印象だけを残さないこと。自分の強み・経験・能力・スキルなどをしっかりアピールした上で、「自分に何ができるのか・自分の仕事の対価としてどの程度の報酬を望むか」を納得してもらうよう心がけましょう。

転職での給与交渉の方法

給与交渉は誰と行う?

直接応募の場合と転職エージェントなどを介する場合、直接応募でもリクルーターがフォローの窓口となる場合など、給与交渉を誰と行うべきかは異なります。

・転職エージェントを介する場合、条件面の交渉は担当エージェントと行うのが主流ですが、エージェントとの面談の際に給与交渉について確認しておけば問題ありません。
・直接応募でリクルーターを介する場合はリークルーターを窓口として交渉を行い、リクルーターを介さない場合は採用担当者と直接交渉を行います。
・いずれの場合も具体的な交渉はメールや電話ではなく、直接面談にて行うのが基本です。

採用担当者と直接交渉を行う場合の注意点

内定後は期日内に同意するよう求められますが、給与交渉をしたい場合は一旦合意を保留し「条件面について相談したい」という旨の連絡を入れ、面談のアポイントを取りましょう。

給与交渉は事前準備が大切

交渉には相手を説得する材料が必要です。
そこで、まず超過勤務手当などすべてを含めた前職の年収総額を算出し、ベースとなる金額を明らかにします。これに対して何%増を要求額とするかをシミュレーションし交渉に臨みましょう。

そしてもっとも重要なのは、金額の根拠を示すこと。面接の段階で十分なアピールができているとは思いますが、過去の実績・スキル・能力を具体的に示し、給与に見合う以上の成果が残せることをプレゼンテーションしましょう。

転職で給与交渉を行う際の注意点

給与交渉を行う際は以下の点に注意しましょう。

(1)自分を過大評価しない

独りよがりな自己評価には説得力がありません。企業側からは「客観的な自己評価ができておらず自分の市場価値を把握していない」と判断されます、客観的評価をベースにした検証と具体的な裏付けがあってこその自己評価です。

(2)前職給与とかけ離れた金額を要求しない

確かに「能力・業績」が正当に給与に反映されにくいケースは多く、収入増を目的に転職する人は少なくありません。しかし、前職とあまりにかけ離れた金額を要求するのは正当性に欠けます。

(3)業界水準に見合わない金額を要求しない

転職サイトなどを見ると、該当職種の給与水準が紹介されていると思いますが、おおよそ同一業界内で一定水準の範囲内に収まっています。そこからかけ離れた金額を要求するのも正当性を欠くと判断されます。

給与は仕事の対価であることを忘れない

あくまで給与は仕事の対価として支払われるもの。待遇面ばかりに注目しているという印象を与えてしまっては交渉になりません。
自分は何ができるのか?自分は何がしたいのか?自分は転職して何を実現したいのか?
転職後のキャリアについて総合的に考えることを忘れないでください。

転職での給与交渉は可能!給与交渉は内定後にするのが〇

転職成功の秘訣は、納得できるまであらゆる努力を惜しまないこと。自分の市場価値に見合う待遇を要求するのは当然の権利だと言えます。もし提示された給与額に合意できないなら、内定後に給与交渉をしてみてはいかがでしょうか。

関連リンク

労働環境や給料の掲示板・クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)

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著者:平野輝樹

フリーランスライター
1989年リクルート入社。情報誌の企画・制作業務に携わる。
2001年フリーランスとして独立。現在は企業向けに人材採用・教育、広報関連のコンサルティング業務と各種メディアでのライティングを行う。
1965年生まれ・52歳 栃木県在住