内定辞退はいつまで可能?内定式後の辞退や注意すべきマナーを解説

複数社から内定をもらった場合、そのうちのどこかは辞退をしなければなりません。今回は、内定辞退のマナーや、いつまでなら辞退できるか、内定承諾後に辞退したくなった場合の方法や法的な問題などを詳しく解説します。

就活で内定辞退はいつまでに行うべき?内定辞退の方法は?

内定者には「選ぶ権利」がある

就活中は企業に選ばれる側だった就活生も、内定をもらった後は企業を選ぶ側になります。もらった内定を「承諾する」のか「辞退する」のかを選ばなければなりません。内定をもらった学生には「選ぶ権利」があるということです。就活をしていれば、複数社からの内定や、第一志望の企業の結果が出る前に他の企業の内定回答期限が迫るなど、さまざまな状況が発生します。ときには内定を辞退しなければならないこともあるでしょう。

「辞退するのは申し訳ない」という気持ちから躊躇する人もいますが、辞退することは仕方がないこと。企業側も辞退者が出ることは想定済みです。反対に、迷いつつもそのまま就職してしまう方が後々大きな問題になりかねません。内定者には「選ぶ権利」があるのですから、自分の意思をきちんと伝えることが大切です。

内定辞退の時期と方法

内定辞退は仕方がないことですが、辞退する際のマナーや方法は知っておく必要があります。一般的な内定の流れは以下のとおりです。

(1)企業から学生に内定承諾書を送付
(2)学生が承諾書に署名して企業へ提出
(3)企業が承諾書を受け取り正式な内定通知書が学生に届く

基本的には、内定承諾書に署名する前に辞退するのが望ましいでしょう。承諾書に署名した後に辞退することも可能ですが、企業に迷惑がかかるので、承諾書へ署名する前に自分の意志を固めておく必要があります。

実際に内定を辞退するときには、電話あるいはメールで採用担当者に連絡します。メールより電話の方が確実なうえ、誠意も伝わりやすいでしょう。採用担当者には内定に対する感謝の気持ちを述べたうえで、辞退の意思を伝え、お詫びの言葉を添えるのが基本です。

辞退の理由は聞かれなければ具体的に話す必要はありません。理由を聞かれた場合は、正直に「他社の内定を受けることにした」と話しても問題ありませんが、社名まで伝える必要はありません。どちらにしても、なるべく早く内定辞退の連絡をするようにしましょう。

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内定辞退前に知っておきたい!内定や内々定の法的拘束力は?

内定と内々定の承諾の違いと法的拘束力

内定とは、上記(1)から(3)までの流れに沿って内定通知を受けた状態のこと。つまり、承諾書により双方の意思を確認したうえで、労働契約が成立した状態にあるということです。一方、内々定は労働契約が成立する前の段階で、「10月に内定を出す」という口約束のようなもの。書面でのやり取りはなく、当然のことながら法的拘束力はありません。そのため、企業側も学生も自由に取り消すことができます。

このことからも分かるように、内定と内々定の違いは「労働契約が成立しているか否か」という点で、労働契約が成立していれば法的拘束力が生ずるということです。

内定辞退の法的拘束力

民法では「期間の定めのない雇用はいつでも解約の申入れができる」(民法627条)と定められています。内定を受けて労働契約が成立した学生の内定辞退も同様に、内定辞退の申し出から2週間で労働契約の解約となります。つまり、法的には内定辞退はいつでも可能なのです。極論を言えば、内定辞退が入社日の前日あるいは当日でも、法的には問題ありません。ただし、内定辞退により企業に損害が発生すれば、法的には企業は損害賠償を請求できるので注意が必要です。

一方、企業側は内定を出した後、相当の理由がない限り内定を取り消すことができません。企業による内定取り消しは、「内定者が卒業できない」「内定者が罪を犯した」など、内定を出したときには予想できない事態に陥ったときのみです。また、内定を取り消すと学生に対して損害賠償の義務も生じます。つまり、内定後には企業側の都合で内定を取り消すことはできず、企業側には制約があるということです。

内定式出席後に辞退はできる?マナーと注意すべきこと

内定式出席後に辞退はできる?

就活期間が短くなったこともあり、10月の内定式を迎えた後も決断ができず、辞退を考えている学生は少なくありません。とはいえ、内定式出席後に辞退することは可能なのでしょうか?

結論から言うと、内定式後でも辞退は可能です。先にも述べたように、法的には労働契約の解約予告と同様の扱いとなるので(民法627条)、いつでも内定辞退をすることができます。ただし、法的に問題がないとはいえ、あまりにも常識を外れた内定辞退は、例外的に損害賠償を請求される可能性もあるので注意が必要です。

マナーと注意すべきこと

内定式後の辞退は可能ですが、企業に多大な迷惑をかけることになるので、連絡はできるだけ早く電話で行うようにしましょう。また、誠意を持って丁寧に対処する必要があります。

直接謝罪を求められた場合については、法的には直接謝罪がマストではありませんが、企業に迷惑をかけたことは事実なので素直に謝罪に行くことをおすすめします。なぜなら、企業が一人の人間を雇うには、採用活動や研修・教育などに数十万円の費用がかかるうえ、辞退によりできた欠員を補充するためにさらに費用がかかるからです。もちろん費用だけの問題ではなく、それに伴う労力も必要になります。内定式前であれは想定内でしょうが、内定式後や入社直前の辞退では、当てにしていた人が来ないだけではなく、前述した費用がすべてムダになってしまいます。企業にとっては多大な迷惑であるため、直接謝罪に行くなど誠意を示す必要があるわけです。

また、内定辞退の電話は、始業・終業時間などの忙しい時間を避けた方がいいでしょう。採用担当者が席を外している場合、伝言はNGです。戻る時間を確認したうえで、あらためて電話をして直接伝えるようにしましょう。

もちろん、採用担当者に一切連絡をしないサイレント辞退はNG。企業は内定を出した学生を採用しなければならないので、辞退するまで連絡がくると考えた方がいいでしょう。社会常識から外れた行為をすると、大学の評判を落としたり、後輩に悪影響を及ぼしたりする可能性もあります。最悪の場合、大学に迷惑をかけて呼び出されることもあるかもしれません。内定式後の辞退は法的に問題ありませんが、社会人としてのマナーを前提に行動することを心がけましょう。

内定辞退後の就活の進め方

内定を辞退すれば就活は振り出しに戻ります。内定式後であれば秋採用に応募することになり、選択肢も少なく厳しい状況になることは覚えておきましょう。通常どおり就活は可能ですが、注意点もいくつかあります。

内定辞退後の就活の注意点

内定を辞退したことが気になり、就活に集中できなくなることが考えられます。内定辞退は大きな決断ですが、済んだことを考えても就活は進みません。気持ちを切り替えて、残された時間を有効活用することをおすすめします。

また、内定を辞退した企業の関連企業にエントリー&内定承諾することは、入社後リスクになる可能性も捨てきれません。ただし、きちんとマナーを守って辞退しておけば問題を抱えることはないので、内定辞退の際に誠意を持って対応しておくことはここでも重要です。

法的には問題ないが、できるだけ避けたい内定式後の内定辞退!

内定式出席後に辞退しても法的には問題ありませんが、おすすめできることではありません。もし辞退したくなった場合は、誠意を持って早めに行動することが重要です。内定辞退を決断したら、すぐに連絡するようにしましょう。

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著者:reisuke

人材派遣会社で数年間コーディネーターとして従事し、その後海外へ。現在は、ライター・翻訳者・日本語教師という3つの顔を持つ。政治・経済・教育を中心に幅広いジャンルで執筆中。