大学卒業後、どうする?大学院を選択した場合のメリットデメリット

大学卒業後は就職する以外に、大学院に進学することも選択肢の1つです。そもそも大学院とはどういうところなのか、また、大学卒業後の進路として、大学院への進学を選択した場合のメリットやデメリットについて、紹介していきます。

大学院とは?大学院の種類などについて紹介

大学院とは、どういった目的を持つ教育機関なのでしょうか。大学院とは何か、また、大学院の種類について紹介します。

そもそも大学院とは?

大学院とは、大学よりも専門性の高い研究をすることや、高度な専門性が必要とされる職業で必要な知識やスキルを身につけることを目的とした教育機関です。大学院は大学や大学校、文部科学大臣が指定する専修学校の専門課程を卒業した人が進学できます。また、22歳以上であれば、大学院が実施する個別の入学審査に合格すると、入学することが可能です。

一般的な大学院には、マスターと呼ばれる修士課程(前期博士課程)と、ドクターと呼ばれる博士課程(後期博士課程)があります。4年制大学を卒業すると学士の称号が授与されますが、おおむね2年の修士課程を修めると修士、おおむね3年の博士課程を修了すると学士の課程が与えられます。修士課程の修了には修士論文、あるいは試験などに合格することが必要であり、博士課程を修了するためには博士論文と試験への合格が必要です。

大学院の種類

大学院には一般的な大学院のほかに、専門職大学院があります。一般的な大学院は、大学に併設されて学部を持つ研究科や、学部を持たない独立研究科、大学院のみの大学院大学に分類できます。専門職大学院は高度専門職業人を養成することを目的としたもので、標準終了年限や修了要件などが異なり、研究や論文は必須とされていません。専門職大学院には、法曹と呼ばれる弁護士や検察官、裁判官を目指す人が通う法科大学院や教員を養成する教職大学院などがあります。

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大学院行きを決めたのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

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大学院に行く目的とは?

大学院に進学するのであれば明確な目的を持つことが大切です。大学院への進学目的として多いものを挙げていきます。

専門性を高めて仕事に活かす

大学院に進学する目的で多いのは、専門知識を高めるためです。理工系の学部の場合、大学院へ進むことがもはや当たり前ともいわれるようになってきました。理系の学部によっては、大学院に進んで専門性を高めた方が就職に有利であり、仕事の幅が広がります。大手企業では、研究開発職の採用は、修士以上の学歴を必要とするケースが一般的です。

また、文系の学部でも心理学科は、臨床心理士の受験資格を得るためには大学院で学ぶ必要があるなど、専門性を活かした仕事に就くために文系の大学院に進学するケースもあります。

大学の研究職を目指す

大学の研究職に就くことを目標に、大学院に進学する人もいます。大学や公的機関の研究職に就くには、大学院に進学して博士号を取得することが必須とされてるのです。ただし、大学の研究職は、非常に狭き門です。ポスドクと呼ばれる2~3年の任期制の短期研究員を経て、助教になれる人は限られ、さらに准教授、大学教授とステップアップしていくことができる人は一握りです。大学の職に就くには、研究で成果を上げることや高い志を持つことが求められます。

大学院に行くにはどのような試験が必要?

大学院進学と一言で言っても、内部進学のほかに他大学や海外の大学院へ進学するという選択肢もあります。大学院への進学では、どのような入試が課されるのでしょうか。

大学院の入試制度とは

大学院の一般入試では、専門科目と英語の筆記試験、面接、大学の成績などの書類審査をもとに合否が決まります。一般入試は、試験の日程が重ならなければ、複数の大学院を受験することが可能です。大学院入試は情報戦ともいわれ、外部受験をする場合は過去問を入手して十分な対策を行うことが大切です。ちなみに、大学院では英語の学術論文を読み書きしたり、国際学会で発表する語学力が必要とされたりするため、英語も重視されています。

内部進学をする場合は、大学院によっては推薦入試制度が設けられています。ただし、推薦枠が決められていて漏れた場合や推薦入試制度がない場合は、他大学からの入学希望者と同様に一般入試を受けることが必要です。一方で、学外からの推薦を受け付けている大学院もあります。推薦を受けるためには、一定以上の成績であることを条件とするケースが多く、大学の指導教授などからの推薦状が必要です。推薦入試の場合は、面接と書類審査で合否が決まることが一般的となっています。

また、大学院によっては他大学からの入学者に向けてAO入試を実施し、書類審査と面接による人物重視の選考が行われています。

海外の大学院へ留学する場合

一般的に海外の大学院への留学では、筆記の入試はなく、書類審査で合否が決まります。国や大学による違いもありますが、TOEFLやIELTSなど英語試験のスコア、学力を図るGREやGMATのスコア、大学の成績のGPA、エッセイ、大学の教授などからの推薦状をもとに審査が行われます。

大学院に行くメリットとデメリット

大学院は高い専門性を身につけられるといったメリットがある一方で、デメリットもあります。

大学院に進学するメリット

大学院に進学することで、専門性の高い知識を身につけられることがメリットに挙げられます。大学でも専攻について学んだり、研究室やゼミに所属したりしますが、大学院では専門分野に絞り、より深く研究ができます。

また、大学院卒業という肩書きがあると専門性のある人材とみなされ、就活の際に有利になることもメリットです。たとえば、理系では研究開発職につける道が開けますし、文系ではMBA(経営学修士)を取得していると、就職が難しい戦略コンサルティング会社やシンクタンクへの就職に有利になります。MBAは経営学の大学院の修士課程を修了すると取得できるものです。社会人になってからでも、ビジネススクールといわれる、社会人を対象にMBAプログラムを提供している大学院などで取得することはできますが、夜間、あるいは、休職や退職をして通うことになります。

さらに初任給の水準も大学院卒は大卒よりも高いです。厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」によると、初任給の平均は大学卒が20万6,100円なのに対して、大学院修士卒は23万3,400円となっています。

大学院に進学するデメリット

大学院も大学と同様、当然ながら大学と同程度の学費がかかります。大学院に進学する場合は、学費や生活費の工面をどうするか、奨学金の利用を含めて計画しておく必要があります。

また、大学院で専門性を身につけることで、専門性の高い分野に就職しやすくなる半面、専門外の分野への就職がしにくくなることもデメリットです。文系の場合は、金融やコンサルタント関係を除くと、年齢が大卒よりも高いなどの理由で院卒を敬遠する企業が中にはあるため、就職に不利になることもあります。また、就職後には、大卒の人よりも高いスキルを求められることが多いです。

さらに、大学院へ進学することで社会人としてのキャリアをスタートするのが遅くなります。同学年の大学卒の人よりも修士の場合で2年の差がつくため、社会人として評価に差がつくことがあります。

大学院では専門知識を深めることができる。大学院進学のメリットとデメリットを知り進学を決定しよう

大学院への進学には相応の学費が必要で、キャリアプランにも影響しますので、進学にあたっては明確な目的意識を持つことが大切です。大学院へ進学するメリットとデメリットをよく理解したうえで、将来のことも考えて、進学するか決めましょう。

参考

[1]平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給
[2]https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/17/01.html
[3]2018.7.17

関連リンク

大学院行きを決めたのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

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著者:yui

大学卒業後、メーカーの事務職や住宅関係の仕事の経験あり。趣味は美術館に行くこと。学生時代のアルバイト経験は、ファーストフードや販売、家庭教師や事務などを半年くらいずつ。接客関係のバイトが好きでしたが、一番印象に残っているアルバイトは、小売やカード事業を営む大手企業の本社の事務です。