就活で印鑑が必要なのはどんな時?意外と知らない印鑑のマナー

学校やアルバイト先への届出はパソコンやスマートフォンで完結してしまい、印鑑を使う場面は少なかったかもしれません。しかし、社会に出ると印鑑は欠かせないもの。そこで、就活中に印鑑を押す場面や、押し方について紹介します!

就活で印鑑を押す必要がある場面とは

就活で印鑑を押す必要があるのはどのような場面でしょうか。いくつか例をあげて内容をみてみましょう。

就活中に印鑑を押す場面

就活中に印鑑を押す場面の代表的なものには、
1.履歴書
2.交通費の領収書、受領簿
3.個人情報保護に関する同意書
4.健康診断結果の取り扱いに関する同意書
5.内定承諾書、誓約書
といったものが挙げられます。

実はこれらの書類、印鑑が必要な理由はそれぞれ異なります。
履歴書の印鑑は、本人確認、確かに本人が書いたという証明のためです。
交通費、個人情報、健康診断関連の書類には、選考日などの記録を客観的に残すために印鑑が必要です。
内定同意書、誓約書は、自らの意思で書いたという証拠を残すために印鑑を押すのです。

印鑑の効力

印鑑を押す行為は「捺印」や「押印」と言いますが、自筆で署名をした後に印鑑を押すことを「署名捺印」と言い、印刷された名前に印鑑を押すことを「記名押印」と言って使い分けています。
効力の強い順に、署名捺印 > 署名のみ > 記名押印 >記名のみとなるので覚えておきましょう。

では、それぞれの書類について、求められる効力を確認しておきましょう。
履歴書は現在、署名のみで認められるのが通常です。学校や企業が定めた履歴書に押印欄があれば押し、なければ押さなくても構いません。

交通費、個人情報、健康診断関連の書類は、記名押印をすれば有効な書類となります。ハンコを持っていなければ、署名でも有効です。

内定同意書、誓約書は、入社日から働くという契約の書類であるため、一番効力の強い署名捺印が求められます。ハンコを忘れると書類を受け付けてもらえない可能性があるので、注意しましょう。

▽履歴書を書くときにやりがちなミスってありますよね
履歴書と印鑑のクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

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就活で押す印鑑はシャチハタでもいいの?

結論から言うと、シャチハタでの押印はNGです。公的な書類についてはシャチハタはNGであるため、原則的にシャチハタではなく認印に朱肉をつけて捺印する必要があります。

シャチハタがなぜ望ましくないのか、その理由は2つあります。

1.朱肉ではなくインクが使われているため

シャチハタには朱肉ではなくインクが使われているため劣化しやすく、重要書類の長期保存に向かないという短所があるためです。

2.ゴムでできているため

もう1つは、シャチハタは彫刻ではなくゴムでできているため、印影(紙に残った形)に特徴がないためです。

シャチハタの証拠能力は低い

シャチハタは、紙に記名する必要があるときに、一人ひとりの名前が入った書類を印刷する代わりにゴム印を押すと便利なので広まったものです。そのため、パソコンで作った書類をプリントアウトしたのと同じ効力しかありません。
会社では、証拠能力が低くても良い事務書類も多数あるため、シャチハタを使う場面が多いということです。

就活における印鑑はどれも、公的な証明をするために押しているので、シャチハタで済む書類はないと言えるでしょう。

就活で使う印鑑の種類

印鑑には次の3つの種類がありますが、就活で使う印鑑は、「認印(みとめいん)」が最もふさわしいです。ここではそれぞれの種類をご紹介していきます。

実印

実印とは、フルネームが彫刻された特別なハンコで、住んでいる市区町村に印鑑登録をするほか、不動産購入のような重要な契約の際に使います。

銀行印

銀行印は金融機関での口座開設などに必要なハンコです。フルネームの場合も姓だけの場合もあります。通常、銀行以外の用途には使用しません。

認印

実印や銀行印以外のハンコのことを言います。姓が彫刻してあるだけのものです。
普段の仕事には認印を持ち歩くのが、最もTPOに合っているのです。

認印の購入方法

認印は文具店などで買うことができます。既製品のハンコは「ラクト」と呼ばれるプラスチックの素材でできています。就活用のハンコもこれで十分です。

専門店で彫ってもらうときは、柘(つげ)や黒水牛を選ぶのがおすすめです。
書体を選ぶ場合は、古印体(こいんたい)や隷書体(れいしょたい)が良いでしょう。これらは読みやすさを重視した書体で、デザイン重視の凝った書体よりも就活向きです。
また、認印のサイズに決まりはないももの、直径10.5mm程度のものを選ぶと無難です。

就活で印鑑を押すときは慎重に!印鑑の押し方とポイント

では、実際に印鑑を押すときはどのようにすれば良いでしょうか。就活で印鑑を押すときには注意点があります。いくつかポイントをあげて内容をみてみましょう。

捺印マットを使う

ハンコは、硬い机の上で押すとうまく映りません。文字の一部が欠ける、かすれる、全体が薄いなど、不鮮明な印鑑の原因になります。
そこで、捺印圧力を強めるために使うのが、捺印マットです。

文具店や、大型の100円ショップなどで買うことができます。書類全体に敷く大判よりも、印鑑の周りにだけ敷くコンパクトなサイズのほうが持ち運びに便利です。硬さが選べる場合、硬めのものは実印向きなので、柔らかめ~中間のタイプを選びましょう。

朱肉を正しくつける

まず、印面(文字の部分)に朱肉や汚れが詰まっていないか確認しましょう。詰まりがあると、その部分の文字が鮮明に出ないので、押す前にティッシュで拭き取ります。
次に、朱肉に乾燥や劣化がないか確認します。
準備ができたら、印面に朱肉をつけていきます。強く押しすぎると、輪郭の周囲にも朱肉がついてしまい、文字がつぶれる原因となります。弱めにポンポンと叩くように、文字にまんべんなく朱肉をつけましょう。

まっすぐに押す

不注意でハンコを斜めに押したり、逆さに押したりするとマナー違反になります。
印鑑の側面には、アタリという突起やくぼみが、あるいはシールなどがついています。これを目印にして、上下の向きが正しいことを確認してから押しましょう。
押すときには、親指で印鑑を支えるなど、印鑑を固定してから力を入れるとキレイに押すことができます。

印鑑を押すのを失敗してしまったらどうすればいい?

履歴書や内定同意書への署名捺印のときに失敗してしまったら、新しい用紙に書き直して、捺印をやり直すのが基本です。

一方で、交通費、個人情報、健康診断関連のような記名押印の書類を失敗してしまった場合は、新しい書類を作り直さなくても訂正で済む場合があります。企業の担当者に確認しましょう。

ただし、基本的には印鑑を押すときは慎重に行い、失敗しないようにしましょう。

就活中に印鑑の押し方をマスターしよう!

就活の書類はどれも、正式な書類として効力を持っています。証拠能力の低いシャチハタは避け、認印に朱肉をつけて押すことがポイントです。印鑑は入社してからも押す機会が多いため、キレイに押せるよう今から実践を重ねておきましょう。

関連リンク

履歴書と印鑑のクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

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著者:杉本 京子

産業カウンセラー/日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)プロジェクトマネジメント・スペシャリスト
都内私立大学にて非常勤職員の傍ら、職業訓練講師や面接指導に従事。新卒・既卒者を対象に年間延べ100人以上の個別面接練習を行っている。