【企業潜入レポ#17】国際協力機構(JICA)社会基盤・平和構築部に潜入取材!1/3

こんにちは!明治大学4年の学生ライターの高木です。

 企業潜入レポ第17弾となる今回は、独立行政法人国際協力機構(JICA)に潜入してきました!JICAは開発途上国への技術協力、無償資金協力、円借款を中心とする多様な事業を展開し、世界各国で国際協力を行っている組織です。

今回はJICAで世界各国と連携しながら日々仕事をこなす北松祐香さんにお話を伺ってきました!北松さんは新卒でJICAに入って今年で11年目。海外赴任や「学位取得支援制度」を使っての海外留学経験もあり、興味深いお話がたくさん聞けました。JICAに興味のある方はもちろん、将来海外で働きたい方にとってもためになるインタビューになっていますよ!

f:id:hito-contents:20181010152851j:plain独立行政法人 国際協力機構(JICA) 社会基盤・平和構築部 北松祐香さん

JICAってどんなことをする組織?

高木:本日はよろしくお願いします!早速ですが、僕はなんとなく「JICAは開発途上国でボランティア活動をしている」というイメージを持っていたのですが、実際はどのようなことをされているのですか?

北松:JICAは日本の政府開発援助を一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っています。日本政府の各国への開発協力方針の大枠に沿って、具体的にどのような協力を行うのか、どのようなスケジュールで実施するのかという計画を立て、実施します。また、JICAは開発途上国へボランティアの派遣も行っているんですよ。

高木: 国際協力活動はすべてJICAの方やボランティアの方だけでおこなうのですか?

北松:いえ、協力対象国の政府、日本政府、自治体、大学、民間企業、NGOなど、様々な方が関わっています。彼らと意見交換し、協力しながらプロジェクトを動かしていくことが多いです。また、途上国の住民の方々の意見もプロジェクトをより良くする上で重要な情報源です。

高木:様々な組織の方と協力しながら国際協力を行っているのですね。具体的にはどのような活動をしているのですか?

北松:協力先の国によっても様々なのです。私はネパールに赴任していたことがあるのですが、その時は世界遺産の修復への協力や、土壌保全・流水管理(水の流れをコントロールし、土壌の流出や土砂崩れを防ぐこと)、女性の社会進出支援などを行っていました。

北松さんの1日のお仕事を聞いてみた

高木:北松さんは、現在どのようなお仕事をしているのですか?

北松:現在私は社会基盤・平和構築部という部署に所属しており、エジプトやヨルダンの博物館運営のプロジェクトや、マダガスカルやモーリタニアの都市計画策定のプロジェクト、そしてラオスやパキスタンの都市交通分野のプロジェクトを担当しています。

プロジェクトの計画やスケジュールを作成したり、相手国政府とそれらの大枠について意見交換や合意形成をしたり、プロジェクトの専門家の方々と詳細な段取りの協議を行うなど、主にプロジェクトの立ち上げから進捗管理まで行っています。担当しているプロジェクトがスケジュール通りに進んでいるのか、随時海外とのメールやテレビ電話会議で確認しています。

高木:なるほど、ありがとうございます。それでは、具体的にどのような仕事をしているのか北松さんの1日の仕事の流れを教えてください!

9:30 始業

(北松)出社したら、まずメールチェックをします。受信したメールを一通り確認して、急ぎのものから優先順位をつけて返信します。海外からのメールも多いのですが、時差があるため夜中にたくさん溜まっていることも。

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10:00 テレビ電話会議

(北松)私が担当するプロジェクトの対象国で活動されている専門家の方や、JICAの現地事務所の担当者などと企画会議をすることが多いです。協力相手国の課題は何か、その課題に対してどうプロジェクトを進めれば良いのかを話し合います。

12:30~13:15 ランチ

(北松)私は主に外でお弁当を買って来て食べていますが、朝晩の時間に余裕があるときは自宅からお弁当を持ってくることもあります。社内に食堂があるのでそこでランチをする人も多いです。また、週1くらいの頻度で、仲の良い同僚とお昼を食べに出かけますが、近況報告に花が咲いて楽しいです。

15:00 会議

(北松)プロジェクトの専門家の方々が日本に一時帰国した際は、ミーティングをして現地の様子をヒアリングします。改善点などを話し合い、今後の展開を決めます。

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17:45 終業

(北松)残業が強制されることはないですが、プロジェクトの進行具合などによって残業するときもあります。いつも19時には退社したいと思っていますが、出張前後などは忙しくなります。ちなみに、今まで全く知らなかった国や分野の担当になった場合は、業務外の時間で担当の国について勉強することもあります。

JICAで海外赴任と留学を経験

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高木:詳しい仕事の流れを教えていただきありがとうございます。北松さんはJICAに入って海外赴任をされた経験があると伺っていたのですが、どちらで働かれたのですか?

北松:まず入社後に7ヵ月間のOJT研修として、南アメリカのボリビアへ赴任しました。通常の海外赴任とは異なり、JICA職員として必要な現場感覚を得ることが大きな目的の研修で、現地ではホテルではなく、働きながらホームステイを経験しました。ボリビアの社会や、日系人の方々の歴史についてもたくさんのことを学びました。 

高木:入社後すぐに研修で海外!すごいですね。

北松:6年目にはネパールにあるJICA事務所へ赴任しました。学生時代にネパールでボランティアをしたことがきっかけで、ネパールが大好きになり、また絶対に行きたいとずっと思っていたのでその希望が叶ってとても嬉しかったです。

日本に一度帰国した後、JICAの学位取得支援制度を使ってアメリカのプリンストン大学に1年間留学もしました。この制度は職員が国内外の大学院に進学することを支援する制度で、私は公共政策の勉強をして修士号を取りました。

高木:JICAには海外赴任とは別に、海外への留学制度があるのですか?

北松:そうです。希望者に向けて毎年社内選考があります。毎年20名ぐらい留学に行きますね。

高木:なぜ公共政策の大学院を選んだのですか?

北松:私は元々開発人類学を学びたかったのですが、面談で「開発人類学が今後の仕事での成長に繋がるのか」と指摘を受けて、2回も留学制度の選考に落ちてしまったんです。それからは日々の仕事の中で役立つもので身につけるべきスキルは何かを考えるようになり、その結果「数字でまとめる力」をつけることを目標に掲げるようになりました。公共政策では、例えば統計やミクロ経済の両方が学べるので、数字に強くなれるかなと考えたんです。

高木:開発人類学を学びたいという思いは消えなかったのですか?

北松:消えなかったです!なので、留学先では公共政策を学びながら、博士課程の学生に混じって文化人類学の授業を取ったり、新たに関心を持った心理学の授業も取っていました。また、幸福度研究にも興味があり、プリンストン大学にその分野の第一人者の教授がいらっしゃったので、その方の講演にも行ったりしていました。

高木:修士号のための勉強だけでなく、たくさんのことを学ばれて充実した留学生活を過ごされたんですね。自分のやる気次第で様々な分野にチャレンジできるんだなと感じました!

次回記事では、北松さんの海外赴任エピソードをもっと伺います!

海外で働くことは大変なことや辛いこともあったと思いますが、海外赴任や留学について楽しそうにお話する北松さんを見て、僕も将来は海外でも働いてみたくなりました。

次回はそんな海外赴任中のエピソードをもっと掘り下げて、グローバルに働く仕事のやりがいや成長に迫ります。

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取材&執筆:高木智也

明治大学4年生。大阪府出身だが、現在は会話の8割が標準語。ゴルフにハマりかけているが、パット能力がなく一向にスコアが伸びない。残りの大学生活を満喫するため、日々いろいろなことに挑戦している。