【業界研究】東京海上日動火災保険と日本生命保険の社風と業界動向

損害保険の大手・東京海上日動火災保険、生命保険の大手・日本生命保険。これらの研究をするだけでも業界全体の大まかな動きを知ることができます。ここでは各保険業界の全体を概観するとともに、この大手2社の社風や選考基準、動向について解説します。

f:id:hito-contents:20180320165240j:plain出典:写真AC

損害保険業界は自動車保険と海外展開がカギ!

保険業界は大きく「損害保険」と「生命保険」に分けて考えられます。まずは損害保険業界について見ていきましょう。

東京海上日動火災保険や損害保険ジャパン日本興亜などの大手損害保険会社は2015年3月期の連結決算で軒並み過去最高益を更新しました。2015年までの数年間に自動車保険の値上げを進めてきた結果が出てきたという状況です。

しかし人口減と若者の自動車離れを考慮し、顧客がサービスから離れていくのを防ぐ方向に舵をとり始めています。損害保険ジャパン日本興亜は2015年秋に自動車保険料を平均0.2%値下げ、東京海上日動火災保険は料率据え置き、三井住友海上火災保険は若者向けの格安自動車保険を導入しました。損害保険会社の収入の半分を自動車保険が占めるため、いかに顧客を獲得するかが1つのカギとなっています。

また海外事業の拡大も損害保険業界の大きなポイントです。大手各社は「損害保険以外」の収益源確保に乗り出しており、そのために「生保事業の強化」と「海外事業の拡大」を中心的な施策として実行しているのです。というのも日本は自然災害が多い国。したがって損害保険会社としては予期せぬリスクが大きい市場と言えます。このような問題意識から、収益源を分散しリスク低減を図っているというわけです。

生命保険業界は少子高齢化への対応がカギ!

次に生命保険業界について見ていきましょう。生命保険ビジネスは保険料を国債や株式などで運用し、そこから保険金を支払って、残りを利益として得るというビジネスです。そのため運用利回りが契約者に約束した利回りを下回ると、企業は損をする仕組みとなっています。

この損の部分は「逆ざや」と呼ばれ、実はこの20年ほど生命保険業界はこの逆ざやに悩まされてきました。それが円高や株高で資産運用の収益が増加し、2013年には逆ざやの解消を実現したのです。

しかしこの業界には最大の課題がまだ残っています。それが「少子高齢化」です。これにより主力商品である死亡保険の契約数の減少が続き、各社はその打開策を模索しています。その中心的な施策として各社が進めているのが海外事業の強化です。第一生命保険が2015年2月に行った米プロテクティブ生命の完全子会社化を始め、明治安田生命保険や日本生命保険なども海外M&Aを加速化させています。

今後はこの海外事業強化と並行して、引き続き運用利回りが低下しないような施策が求められるでしょう。

東京海上日動火災保険が求める人材と動向

東京海上日動火災保険は東京海上グループの中核を担う損害保険業界最大手クラスの企業です。社風として自主性を重んじ、かつ楽しむという考え方が根付いており、「自分の頭で考えて行動しなければ面白くない」というマインドを多くの社員が持っています。そのため求める人物像についても「自ら考え、発信し、行動する個性豊かな人材」「プロフェッショナルな人材」を挙げています。学生時代に自主的に目標や課題を設定し、それに対して気づきや問題意識を持って取り組んできた人や、周囲を巻き込んで何かを達成しようと努力してきた人なら、東京海上日動火災保険との相性は抜群でしょう。

▽東京海上日動火災保険に関する就活生のクチコミはこちら
東京海上日動火災保険の掲示板・クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)

日本生命保険が求める人材と動向

日本生命保険は関西発祥の民間生命保険最大手。特に営業職員のネットワークや死亡保障における販売力などは、競合と比べると圧倒的です。米プルデンシャルや独アリアンツなどの国際金融大手と提携しているほか、インドのリライアンスグループとは海外生命保険事業拡大のために手を組んでいます。2015年9月には三井生命との経営統合を発表。2016年3月末までの完了を目指します。

社風には「高い規律」と「強い連帯」を掲げ、特に人に対する感性を大切しており、求める人物像にも「ハートフルな人」を挙げています。これ以外にも「自らの可能性を信じ、努力し、夢を実現しようとしている人」「生命保険事業の根幹である相互扶助に共感し、世の中に尽くそうという志を持つ人」の2つが同社の採用基準に掲げられています。

「少子高齢化への対応」を始めとする業界、そして日本生命保険自身が抱える課題を解決する方法は1つではありません。もちろんこれらの課題を解決するために東京海上日動火災保険が求める「プロフェッショナルな人材」を投入しても、それなりの結果は出るはずです。しかし日本生命保険がそこに求めるのは「ハートフルな人材」。この点に日本生命保険らしさが表れていると言えるでしょう。

このように業界・企業研究を進めていくと企業ごとの違いがより鮮明になっていきます。これと並行して自己分析を進めておくと、自然と「自分に合った企業」が見えてくるはずです。

▽日本生命保険に関する就活生のクチコミはこちら
日本生命保険の掲示板・クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)

自己分析と業界研究は必ずセットで掘り下げる

いくら自己分析を徹底的にやっていても、業界研究がおろそかでは決して内定は獲得できません。この2つはセットです。自分が「プロフェッショナルな人材」なのか「ハートフルな人材」なのか、あるいは両方なのか。それを知るには自己分析をするしかないからです。ここで保険業界について知った分だけ、自己分析も深めていきましょう。

関連リンク

生命保険/損害保険の就活情報・新卒採用クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)

f:id:hito-contents:20170801113356p:plain

監修:小室直子

臨床発達心理士
中級教育カウンセラー
東北福祉大学大学院修士課程卒業後、専門学校専任講師、大学の非常勤講師として心理学系科目の講義を行うかたわら、のべ200名の就職支援の経験を持つ。