【業界研究】就活の面接ネタにも!急成長中のスマートグリッドとは

次世代エネルギー供給網であるスマートグリッドは、世界で注目を集めている技術の1つです。今回は業界研究や面接で役立つように、基礎知識をご紹介します。エネルギー業界を志望している人は特にしっかりと確認しておきましょう。

面接ネタに知っておきたい!話題の新電力システムスマートグリッドとは

ITを使い電力の需要と供給を最適化する次世代送電網のことを、スマートグリッドといいます。現在多くの家庭や企業で使われている電気は、発電所から一方的に送られてきているものがほとんど。しかし、スマートグリッドでは双方向に電気を流すことができ、家庭や企業が太陽光パネルなどでエネルギーを生み出し、その電力を他の地域に供給できる仕組みになっています。

IT技術と組み合わせることで、電力需要の少ないときは電力供給を抑えられるため、配電線にかかる負荷を抑えることもできます。日本は停電の心配が少ない国ですが、他国では停電対策という意味でも大きなメリットとなっており、スマートグリッド導入を進める動きが加速しています。

エネルギーというと、今までは火力発電所や原子力発電所など、環境汚染や事故のリスクが高い方法で電力を生み出すことが大半でした。しかし、地球温暖化対策や原子力発電所の危険性が世界的な課題となっており、自然エネルギー(再生可能エネルギー)の活用が多くの国で推進されています。
スマートグリッドが普及されると、風力発電や太陽光発電で生じる自然エネルギーを有効活用できるため、環境保護という観点からも重要視されているのです。ただし、その一方でコストがかかり、セキュリティ対策の必要性が生じるといったデメリットもあるということは押さえておきましょう。

また、スマートグリッドと一緒によく使われる言葉として「スマートシティ」という言葉があります。スマートシティとは、スマートグリッドや電気自動車のシステム整備がなされた環境に優しい都市のことで、日本各地で実証研究が進んでいます。

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面接ネタに知っておきたい!スマートグリッドの構成機器

ここでは、スマートグリッドを構成する機器について確認しましょう。

電圧調整機器

太陽光発電などの大量導入による電圧変化を制御する機器のことです。

系統制御機器

電力の需給状況に合わせて、給電、配電を制御する機器のことです。

超電導ケーブル

電力損失を大幅に軽減できる大容量の電力ケーブルです。超電導という電気抵抗がゼロになる現象を活用しています。

蓄電池

電気を蓄える装置である蓄電池は、スマートグリッド開発のために欠かせない機器です。鉛電池、NaS電池、リチウムイオン電池といった種類がありますが、蓄電容量が少ない、小型化が難しい、コストが高いといったデメリットがあり、普及があまり進んでいないのが現状です。

インバーター、パワーコンディショナー

直流電流を交流電流に変換して、安定させる役割があります。

スマートメーター

電力需要をリアルタイムで収集し、双方向の通信機能を持った電力計です。需給調整や家庭での節電や省エネに役立ちます。現在ある電力計は今後スマートメーターに移行していくと考えられています。

エネルギーマネジメントシステム(EMS)

家庭内や工場内で電力需給を制御し、効率化するシステムのことです。

電気自動車(EV)

自動車としての用途だけでなく、電気自動車に充電した電気を取り出して使う蓄電池としての役割も期待されています。

EV用充電器

電気自動車を使用する際に必要な装置で、家庭や各地の充電ステーションに設置されています。

面接ネタに知っておきたい!スマートグリッドに関わっている企業

スマートグリッドは発電、送変電、配電、IT、蓄電池などたくさんの技術が合わさることで成り立っています。それぞれの分野で多くの企業が開発に力を入れており、今後異業種連携がますます進んでいくと考えられています。ここでは各分野で中心となっている企業を確認しておきましょう。

日立製作所

発電、総変電、配電などを手がける世界的な企業です。三菱重工業と発電設備事業を統合しました。

東芝

総変電、配電や情報通信の分野でスマートグリッドに関わっています。東京電力向けにスマートメーターの通信システムを開発しています。

パナソニック

家庭用の蓄電システムを提供しており、蓄電技術を強みとしています。夜間安くなる電気料金プランと契約し夜間充電することで電気代を安く済ませるといった提案や、家庭用の太陽光発電の電気で蓄電できるサービスを提供しています。

大崎電気工業

国内最大手の電力量計メーカーで、スマートメーターの開発を進めています。

明電舎

電力会社・官公庁などに対して発電・送電・変電・配電などに関わる電気機器の製造販売を行っています。電気自動車に搭載されるモーター・インバーターを開発するなど、変電機器やEV向けの機器に強みを持っています。

面接ネタに知っておきたい!スマートグリッドの最近の動向と今後の展開

ここでは、スマートグリッドに関連する近年のトピックと今後の展開をチェックしておきましょう。面接ネタとしても知っておきたい内容です。

スーパーグリッド

スーパーグリッドとよばれる高圧直流送電線による送電網が欧米や中国で整備されつつあります。高圧直流送電線は電気の損失が少ないという特徴があり、遠く離れた場所からの送電に適しています。実際に、日本では海底送電線などで使われています。

モンゴルなどで風力発電を整備し大都市に送電するアジアスーパーグリッド構想も練られれていますが、多国間での協議が必要であり、調整に時間がかかるといわれています。日本もこの構想に参加できれば自然エネルギー(再生可能エネルギー)の導入拡大につながると考えられます。

東日本大震災による影響

東日本大震災では東京電力福島第一原子力発電所で大事故が起き、放射性物質が拡散するという悲惨な事態に。電力の供給力が不足し、計画停電も実施されるのなど大きな混乱が生じました。電力の供給力が不足した背景には、電力会社間で電力を融通する仕組みが整っていなかったことが背景にあったといわれています。この東日本大震災を契機として、次世代送電網であるスマートグリッドが今まで以上に注目されることになりました。

エネルギー業界は成長余地が大きい

もので溢れている今の日本ですが、人が快適に生きていくうえでエネルギーは欠かせません。自然との調和という意味では課題の多い分野でもあり、エネルギー業界は今後成長余地の大きい業界といえるでしょう。エネルギー業界というと安定というイメージを持つかもしれませんが、日本全体や世界を視野に入れる必要のある、ダイナミックな業界です。数十年先を見据えてものごとを考える力が重要になるでしょう。

話題の新電力システムスマートグリッドをしっかり理解して面接に備えよう!

エネルギーの分野で注目を集めているスマートグリッド。幅広い業界が関わることで成り立つ技術なので、エネルギーに少しでも関心のある人はしっかりと理解しておくといいでしょう。就活の面接などで話題になった際に少しでも会話が弾むように情報をインプットしておくことが大切です。

参考

[1]日本経済新聞社 (編集)
[2] 2017/8/26
[3]日経業界地図 2018年版
[4]日本経済新聞出版社

[1]本橋 恵一
[2]2017/9/29
[3]図解入門業界研究 最新 電力・ガス業界の動向とカラクリがよ~くわかる本 [第4版] (How-nual図解入門業界研究) 
[4]秀和システム

関連リンク

インフラ/官公庁の就活情報・新卒採用クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)

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著者:沖 圭祐

関西在住のライター、キャリアコンサルタント。 総合大学卒業後、大学受験予備校で進路相談の職員を経験。大学職員として勤務した後、ライター、キャリアコンサルタントとして独立。 現在では就職活動、転職活動、働き方といった分野を中心に記事を書いています。履歴書、エントリーシート、小論文作成のアドバイスや添削といった仕事もしています。食べることが大好きで、お土産やグルメの記事も執筆中。教員免許や国家資格であるキャリアコンサルタントの資格も所持しています。