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【企業研究・味の素】食品メーカー国内大手、その事業内容と市場動向

売上高1兆円超!海外展開も顕著な調味料最大手・味の素

醤油にマヨネーズ、トマトケチャップにソースなどのいわゆる調味料から、レトルト食品やソーセージにお菓子などの加工食品まで。私たちの生活を支える食品の製造・販売を行っている食品業界。その中の「調味料・加工食品」分野で、1兆円を超える売上高を達成しているのが味の素です。

2019年卒 新卒就職人気企業ランキングの、人気企業総合ランキングでは5位。文系・理系ランキングでは理系の学生に高い非常に人気を誇り、2位にランクインしました。

f:id:hito-contents:20180517151840j:plain出典:写真AC

どうなっている?加工食品業界の業界地図

食品業界は「調味料」から「漁業・水産」など、食に関するさまざまな企業が集まる巨大な業界です。あまりに裾野が広いので、今回は「会社四季報 業界地図2016年版」をもとに、味の素が事業展開を行う「加工食品市場」を中心に見ていきましょう。加工食品市場は、「調味料・加工食品」、「菓子」、「冷凍食品」、「スナック」、「米菓子」、「あめ菓子」、「即席麺」、「パン」、「和洋菓子」の9つのエリアに分けることができます。

中でも、「調味料・加工食品」、「菓子」、「即席麺」、「パン」は、売上高4,315億円の「日清食品HD」や同9,950億円の「山崎製パン」など、売上高の高い企業が目立ちますが、別格が「味の素」と「明治ホールディングス」。1兆0,066億円、1兆1,611億円で、どちらも1兆円企業です。

少子高齢化と円安で業界は逆風。各社打開策を進める

加工食品は常に私たちの食卓に欠かせないものですから、業界も安定しているイメージがありますよね。でも、実はそうとも言えないのです。近年の少子高齢化の進行によって、食品ニーズは頭打ちで、今後も人口の減少は進むと予測されていることから、長期的な縮小傾向にあります。また、円安の急激な進行による原料コストの上昇や、ドライバーの深刻な人材不足による物流依託コストの上昇が逆風になっていて、2014年後半から各社ともに商品の値上げを実施しています。

ニーズは横ばいでありながら値上げを求められる食品業界市場。気になるのが今後の業界動向ですが、各社、どのような戦略を展開していくのでしょうか? それは、どうやら「グローバル化」と「健康食品市場への参入」に鍵があるようです。

業界トレンドは海外展開と健康食品市場参入

食品大手は今、まさに海外展開の真っ只中です。例えば調味料・加工食品大手の「キッコーマン」。おなじみキッコーマンの醤油で親しまれる会社ですが、海外での日本食ブームに着目し、アメリカやシンガポール、中国、台湾などに子会社を設立しました。またスナック菓子大手の「カルビー」は、ペプシコーラで知られるアメリカのペプシコ社と資本提携。北アメリカで事業を本格化させています。

では、もうひとつ「健康食品市場」はどうなのでしょうか?

健康食品市場はサプリメント市場とも合わせるとその推定市場規模は1兆5,785億円といわれています。女性の健康志向や高齢者のアンチエイジングに支えられ、これからも成長路線を辿るといわれる市場です。また消費者ニーズだけではなく、これまで「トクホ」のみ表示が許されていた「おなかの調子を整える」などの機能表示を、企業責任のみで表示してもよい「機能性表示制度」が2015年4月にスタート。これにより、食品業界の企業が健康食品に参入しやすい状況があるのです。そこで、食品大手は新開拓市場として、健康食品業界をめざしています。

海外と健康、この2つのキーワードに、早期に取り組んできた食品大手があります。それが、味の素です。

味の素の海外展開と「アミノ酸」技術をベースにした様々な事業

味の素は創業100年以上の老舗ですが、海外進出の歴史も古く、1910年には台湾に特約店を設置。現在では、世界に70法人を持ち、味の素の製品を120カ国以上で販売しています。その中には、タイ、インドネシア、ベトナム、フィリピンなどの東アジア、さらにエジプト、ガーナなどの新興国も少なくなく、味の素は「新興国進出のパイオニア」とも呼ばれているそうです。現在の海外売上比率は30%。まさに、グローバル・カンパニーといえます。

また、味の素の事業のスタートは「うま味の発見」。東京帝国大学の教授・池田菊苗教授が昆布のうま味がグルコサミン酸であることを突き止め、医療薬品製造業を営んでいた鈴木三郎助氏と出会ったことで、世界初のうま味調味料が誕生しました。このことからわかるように、味の素は、食品メーカーというよりも、化学メーカーのような雰囲気があり、技術開発や研究を事業の中核にしています。うま味調味料の製造で蓄積した「アミノ酸製造・発酵技術」を駆使して、早期から食品だけではなく、飼料、電子材料、医療・健康分野の事業を展開してきました。健康食品では、油やオリゴ糖甘味料など、さまざまなトクホを販売しており、また機能性表示製食品も207製品の展開があります。

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味の素の掲示板・クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)

味の素が求めるのは、「あしたのもと」を築く学生

「私たちは地球的な視野にたち。“食”と“健康”そして“いのち”のために働き、明日のよりよい生活に貢献します」という企業理念を掲げる味の素。そして、人事部では「人を求めてやまず、人を活かす」といったコンセプトを持ち、採用活動にあたっているといいます。

そして、味の素が求める学生とは、味の素の「あしたのもと」になるような人物。それは「世界中のお客様に貢献することに大きなやりがいを感じる、強い意志と情熱を持った」人物であるそうです。

そういった人材一人ひとりが、それぞれの働き方で存分に実力を発揮できるように、入社後は、「事務系・技術系」、海外を含む全国転勤ありの「Lコース」、転居を伴う転勤なしの「Mコース」といった4つの働き方を提供しています。

新たな発想で挑戦したい学生から、より専門知識を深めていきたい学生まで。大志を持ってめざすことができ、やりがいを感じて働ける企業が味の素だと言えます。

【参考資料】

  •  『会社四季報 業界地図 2016年版』東洋経済新報社
  •  『就職四季報 2017年版』東洋経済新報社
  •  味の素 コーポレートサイト http://www.ajinomoto.com/jp/

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監修:藤信 明憲(ふじのぶ あきのり)

GCDF-Japan キャリアカウンセラー資格所有
私立大学でキャリアカウンセラーとして勤務。大学在籍時は、就職相談の他、合同説明会の運営リーダーを担当し、各種就活対策セミナー講師としても年間50本以上の登壇を行う。リピート指名ナンバーワンの実績を誇り、何よりも傾聴を心がけている。
現在はフリーランスで、学生や社会人へのカウンセリング、次世代社長や大人向けの勉強会のファシリテーターや講師を行う。