インターンシップの選考に受からない人の特徴と取るべき対策

インターンシップは就職活動が本格化する前に取り組むため、企業が求める人物像が分からず苦労することも多いでしょう。今回は、インターンシップで受からない人に共通する特徴を紹介し、すぐに実践できる対策を紹介します。

インターンシップに受からない人の特徴1:志望動機が弱い

インターンシップに応募する際、たまたま学校のキャリアセンターや求人広告で見かけたとか、会社の場所や勤務時間などの条件に合うから、有名企業だから、といった理由だけで応募してしまってはいないでしょうか。
インターンシップへの応募では、記入例を写したような通り一遍のエントリーでは不十分で、自分なりの志望動機を深める必要があります。

その理由は、企業がインターンシップを実施する目的にあります。最大の目的は、将来入社してくれそうな人に職場を体験してもらい、ここで社員になって良いか相互に確かめることです。またそれ以外にも、以下のような目的があります。

  • 未経験の人を「もし入社したら」という想定で教育し、職場への定着度合いや任せられる仕事を見極める
  • どのような人物像の人が自社に合うか調べるため、今まで採用していなかったようなタイプの人にも業務を体験してもらう
  • 短期間でも会社の一員になってもらうことで、自社の社風や働きやすさ、逆に改善点などについて学生から意見を集める

つまり、単なるアルバイト感覚の人はいらないということです。体験であっても「入社したい」という本気度が、結果を左右することになります。

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特徴1の対策:説得力のある志望動機の伝え方をマスターする

書類選考で重視されるポイントは以下の2点です。

  1.  経歴に一貫性があるか
  2.  論理的な文章が書けているか

一つ目の「経歴の一貫性」とは、大学卒業後に明確な目標に向けて、大学選びから、専攻・研究テーマが一貫していること、さらに目標実現のためにどんな努力をして、結果として何が得られた(得られそう)かが一連のストーリーとして語れるということです。

しかし、高校時代に憧れていたことが実現できていなければ不利なのかというと、そんなことはありません。例えば高校時代に理系クラスにいたのに成績不振で文転してしまったような場合でも、「統計学が一番好きだったから、データサイエンスで有名な大学の経済学部を選んだ」など、その当時何か魅力に感じていたことを振り返ってみましょう。

このような過程は「キャリアの棚卸し」と言って、就職活動の中でも核心となる作業です。履歴書のどのポイントについて質問されても、意味があって選んだことなのだと言い切れる準備が必要となります。

なお、インターンシップは正規の就職活動よりも数ヶ月、あるいは1年以上前に取り組むものなので、企業側も業界研究、企業研究はまだ進んでいないものだと考慮してくれます。卒業後の進路については、まずは志望職種を固めることを優先しましょう。その職種に関連した資格を取ったか、独学で勉強中であれば、さらに一貫性が増すということになります。

内容が決まったら、次は伝え方です。論理的な文章にするには、結論を明確にしましょう。インターンシップの場合は、「私は〇〇という職種を目指しており、それを最も実践的に経験できそうな御社に応募いたしました」といった結論が一番先に来ます。それに続き、「Why so?(この職種を選んだのはなぜか)」を、学生時代の経験と結びつけて書くのです。根拠は複数あったほうが良く、樹形図のように図式化すると分かりやすいと言われています。一般的に、これを「ロジックツリー」と言います。書きあがったら根拠から結論へ逆向きに読んで、「So what?(学生時代に取り組んだことが、その職種で活かせるという話の筋道になっているか)」をチェックします。

多くの企業が、求める人物像に「論理的思考能力のある人」を挙げています。ロジックツリーづくりを実践し、説得力のある書類完成を目指しましょう。

インターンシップに受からない人の特徴2:面接での受け答えが下手

面接中、話術が巧みな人や優等生を演じようと、質問されていないことまで長々としゃべったり、本当はできないことを「できる」と取り繕ったりしていないでしょうか。そういう人は、会社で求められるコミュニケーションを誤解しているかもしれません。

多くの企業が求める人物像に、「高いコミュニケーション能力を有する人」が挙げられます。ビジネスの分野で学ぶコミュニケーションマネジメントにおいては、コミュニケーションは発信と受信によって成り立つとされています。上司が仕事を指示し、部下が指示を受け取る、部下が報告を行ない、上司が次の指示を出す、といった発信と受信のキャッチボールができるかどうかに焦点が当てられています。一般にコミュニケーションと言って思い浮かべるような話術や性格は、実はコミュニケーション能力の評価とは関係がないのです。

インターンシップの面接の場では、一つひとつの指示や質問が、上司とのキャッチボールが成り立つ人かどうかのチェックに使われています。面接も職場をシミュレーションしたものだという意識を持ち、面接官を上司だと思って受け答えをするようにしましょう。

特徴2の対策:面接での受け答えをシミュレーションする

面接の場で実践可能なコミュニケーションは、実は限られています。具体的には次の通りです。

  • あいさつをする:入退室時のあいさつほか、資料をいただいた時のお礼や、おわびする時に謝罪の言葉を言えるかどうか
  • 「はい」「いいえ」か一言で返事する:面接官から「~してください」と言われた際に、声に出して「はい」と言っているか、「はい/いいえ/それは〇〇です」をハッキリ言い切っているか
  • 許可を取る:必要な時「~してもよろしいでしょうか」「~していただけますか」と自分から言える

面接で「はい/いいえ/それは〇〇です」を言うことについては、学校で先生や先輩などと話す時の話法とは異なります。
経緯などを十分前置きしてから、「だから〇〇です」と話す癖がついている人は、順番を逆にしてみましょう。面接官は結論(Yes/No/何)だけが分かれば次の質問をして、できるだけ多くの情報を集めたいもの。面接官から「分かりました」や「そうなんですね」と言われて話をどこで打ち切られても良いように、重要だと思うことから話し始めましょう。

また、Noと答えるのをためらう人も多いでしょう。しかし、面接ではあいまいな答えは禁物。経験がない場合も「いいえ」をハッキリ言いましょう。

あいさつや許可といった、自分からの発信ができていない人は意外と多いものです。質問されたことに即答できず、少し考えたいという場合に、無言になってはいけません。必ず「少しお時間をいただいてよろしいでしょうか?」と許可を得ましょう。そのほか、着席するよう勧められたときや、事業内容について説明してもらったときなど、「はい」「ありがとうございます」というチャンスを逃し、無言になってしまうという失敗もよくありがちです。面接準備期間中は、日常生活でもあいさつやお礼を声に出して言う習慣をつけておくと、面接で自然に声が出るはずです。

インターンシップに受からない人の特徴3:ビジネスシーンに適したコミュニケーションが取れない

面接はどんなに練習しても、誰もが緊張してしまうものです。しかし、視線が泳いでしまう・うつむきがち・手をそわそわ動かしてしまう・貧乏ゆすり、といった癖や、敬語の言い間違え・語尾を伸ばす癖など、ビジネスシーンに適さない失敗が出てしまう人は要注意。このような失敗をしてしまうと、不採用となる可能性がぐんと高くなります。それは、インターンシップの職場には来客が出入りしますし、電話を取る可能性もあるので、職場にふさわしい話し方ができない人を採用するわけにはいかないためです。

面接は、社会人にふさわしい人かどうかを確認する場でもあります。その能力は、経済産業省が「社会人基礎力」として明確化しています。

社会人基礎力の一つはズバリ、大勢の人と一緒に働くという「チームワーク」。1対1の面接であっても、面接官と話すことによって、次のような能力が明らかになります。

  • 自分の意見を分かりやすく伝える力
  • 相手の意見を丁寧に聴く力
  • 立場の違いを理解する力

ここで挙げたような失敗に心当たりのある人は、緊張など心理的な解釈で済ませず、スキルが不足しているという問題意識を持って改善に取り組むことが大切です。

特徴3の対策:相手の目を見てハキハキと話す習慣を身につける

では、社会人基礎力を向上させるコツを見てみましょう。

一つ目の「自分の意見を分かりやすく伝える力」については、プレゼンテーション技法の書籍やキャリアセンターのセミナーなど、さまざまな方法で勉強することができます。インターンシップの段階では、視線を面接官の顔(目または、緊張する場合はあごの辺り)に合わせる、体を揺らさないなど、動きが不自然でなければ一定の評価は得られます。

プレゼンテーション力は練習量に比例します。エントリーシートや履歴書など、企業に提出した書類に書いたことは、きちんと覚えて話せるようになっておくことが重要です。内容を覚えておくことで、視線や体の動きに注意を向ける余裕が生まれます。

次の「相手の意見を丁寧に聴く力」は、面接官が話しているとき、一文ごとにうなずいたり、「はい」などの相づちを打ったりしましょう。

「立場の違いを理解する力」は、インターンシップの面接では、敬語や丁寧語が話せるかどうかでチェックされます。尊敬語と丁寧語の使い分けを覚えていないなど、知識が不足している場合は、この機会にきちんと勉強しましょう。

インターンシップに受からない人の特徴4:自主性を欠く

インターンシップの面接では業務説明を行う企業も多く見られます。しかし、業務説明を受けたときに面接官を質問攻めにしたり、資料を見せてもらった瞬間、分からないとさじを投げてしまったのが表情に出てしまったりしていないでしょうか。

ここまでで、企業が求める人物像と、インターンシップではどのレベルまで評価されるかを一通り見てきましたが、逆に「受からない人物像」も存在します。それが「受け身な人」、つまり自主性のない人です。

インターンシップでは通常、担当上司がついて指導してくれますが、上司は自分の仕事を抱えた上で、インターン生のケアをしなければなりません。「次に何をすればいいんでしょうか?」と過剰に聞いてくるような人は、志望動機などの発言がどんなに良かったとしても、受け入れた後の負担が大きいと判断され、不採用になってしまうのです。

特徴4の対策:インターンシップへの意気込みとともに自主性をアピールする

面接官に「受け身な人」と思われないためには、仕事内容にどんなに不安があっても、採用されてから質問すればいいという意識を持って、質問したいのをがまんすることです。

また、一度説明いただいたことを聞き逃してしまい、「もう一度説明してほしい」や「分かりません」と言うのは禁物です。対策としては、メモを取ることです。志望動機などの質疑応答が終わり、業務説明に移った段階で、自分から「メモを取りたい」と申し出てメモを取りましょう。

そして、「この中でやりたい仕事はありますか」や「入社後に何をやってみたいですか」と聞かれた場合は、自信がないなどの言い訳はなしにして「これをやってみたいです」と、何でもいいので一例を挙げるようにしましょう。終盤のちょっとした心がけで、意気込みがあると評価され、採用確率がアップするのです。"
しっかりと対策を行ない、インターンシップ合格を目指そう!
インターンシップの面接では、志望動機の内容によって論理的思考力、受け答えによってコミュニケーション能力、話し方によって社会人基礎力が評価されます。上記の対策をしっかりと実践すれば、チャンスをつかむ可能性は高まるはずです。取り組みやすいことから準備を始め、合格を勝ち取りましょう。

参考

[1]社会人基礎力(METI/経済産業省)
[2]http://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/
[3]2018.1.29

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著者:杉本 京子

産業カウンセラー/日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)プロジェクトマネジメント・スペシャリスト
都内私立大学にて非常勤職員の傍ら、職業訓練講師や面接指導に従事。新卒・既卒者を対象に年間延べ100人以上の個別面接練習を行っている。