社会人が転職して管理栄養士になる方法とは?学校選びのポイントも

管理栄養士になるには、必ず管理栄養士養成課程か栄養士養成課程のある学校を卒業する必要があります。どちらを選ぶかで管理栄養士になるまでにかかる年数が異なるので、今回は転職までのプランを立てや学校選びなどについて解説します。

管理栄養士と栄養士の違いは?

管理栄養士と栄養士は、どちらも医療施設や老人福祉施設、小・中学校や企業などで働き、専門的な知識を活かして栄養指導などを行っています。しかし、管轄する役所や従事できる仕事の範囲が異なります。
まず、管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受けた国家資格。健康な方だけでなく、病気を患っている方や高齢で食事がうまくとれない方に対して栄養指導や給食指導、栄養管理を行います。一方、栄養士は都道府県知事の免許を受けた資格です。おもに健康な方に対して、栄養指導や給食の運営を行います。

より詳しい仕事の違いとしては、調理現場に入ることも多い栄養士に対し、管理栄養士は管理指導が主な仕事になっている点が挙げられます。国民の健康維持を目的に2003年に施行された健康増進法では、学校や病院、介護老人保健施設、認可保育所、社員食堂などには管理栄養士・栄養士をできるだけ置くように求めています。

なかでも、病院や介護老人保健施設で1回300食以上、または1日750食以上の食事を提供するところや、児童養護施設、障がい者支援施設などでは、管理栄養士を必ず配置しなければならないと定められています。こうした施設で働く栄養士を指導するのも、管理栄養士の仕事なのです。

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管理栄養士になるためにはまず栄養士の資格を取得する

管理栄養士になるには、まず栄養士の資格を取得する必要があります。高校卒業後、下記のいずれかの学校へ進学して卒業すると、無試験で都道府県知事から栄養士の免許を受けることができます。

  • 管理栄養士養成課程のある大学・専門学校(修業年限4年)
  • 栄養士養成課程のある大学・専門学校(修業年限4年)
  • 栄養士専門学校・短大(修業年限2年または3年)

管理栄養士・栄養士いずれも勉強量が多く、実習もあることから夜間学校や通信教育課程は設置されていません。そのため、目指すなら昼間の学校に通う必要があります。平成27年現在、全国に管理栄養士養成施設は143校、栄養士養成施設は137校設置。4年制大学や専門学校には、栄養士養成課程と管理栄養士養成課程の両方を設置しているところもあります。

栄養士の免許を取得した後は?

栄養士の免許を取得した後は、管理栄養士国家試験を受けて合格すれば、晴れて管理栄養士になることができますが、出身校によって管理栄養士までの道のりは異なります。

  • 管理栄養士養成課程のある大学・専門学校を卒業して栄養士の資格を取得した場合…実務経験なしで管理栄養士国家試験を受ける。
  • 栄養士養成課程のある4年制大学・専門学校を卒業して栄養士の資格を取得した場合…実務経験1年以上を経て管理栄養士国家試験を受ける。
  • 栄養士専門学校・栄養士養成課程のある短大を卒業して栄養士の資格を取得した場合…実務経験2年または3年以上(学校で学んだ年数によって異なる)を経て管理栄養士国家試験を受ける。

管理栄養士国家試験は毎年3月、年に1回のみの実施で、平成29年度の合格率は54.6%でした。しかし、出身校と新卒・既卒別の合格率を見てみると、管理栄養士養成課程の新卒者は92.4%、既卒者18.4%、栄養士養成課程の既卒者は19.3%と、新卒・既卒および出身校で、合格率にかなりの開きがあることがわかります。こうしたことも踏まえて、進路を考えましょう。

管理栄養士転職は、学校選びが重要!

管理栄養士になるには、栄養士や管理栄養士の養成課程がある学校で学ぶ必要があります。しかし仕事のある社会人にとって、一般の学生と同様に入学試験を受けて入るのは、現実的には難しいかもしれません。そこで利用したいのが、社会人入学枠のある学校です。

たとえば、管理栄養士養成課程がある4年制大学の試験科目は、小論文・面接、栄養士養成課程のある専門学校は面接と筆記試験、成績表などの提出書類を総合的に判断するところが多いようです。高卒生が受験する大学の一般入試では受験科目が2教科、または3教科であるのに対し、社会人入試では小論文・面接に加えて1教科のみです。しかし、専門学校の社会人入試は高卒生と同様の試験科目であるところも少なくありません。学校を選ぶ際には、入試方法の詳細もチェックしておいておきましょう。

社会人入学枠のある学校をピックアップして、管理栄養士と栄養士のどちらの養成課程施設を選ぶのか、また短大・専門学校・4年制大学のどこに進学するのかを考えましょう。

先にみたように、管理栄養士までの最短コースは管理栄養士養成課程のある学校ですが、4年制大学などの社会人枠は狭く、入試の難易度も高めです。国家試験の合格率を考えるとハードな道になりますが、比較的入学しやすい2年制の栄養士養成施設を狙い、卒業後に栄養士として働きながら管理栄養士国家試験を目指す道も一つの手です。しかし、昼間に通学するので、日中は働くことができません。自身の貯蓄状況や環境を考えて、学校を選びましょう。

管理栄養士の資格を持っている方の転職成功のポイントは?

晴れて管理栄養士の資格を取得したあとに、ようやく転職活動をすることになりますが、どうすれば転職に成功することができるのでしょうか。

求人情報を調べると、多くの病院や介護老人保健施設などが管理栄養士の求人を出しています。また、歯科でも患者の食事指導を行うために管理栄養士を募集しているケースが見られます。応募条件も実務経験を必要としているところもあれば、未経験者歓迎のところもあり、有資格者の未経験者でも転職活動に成功する可能性は十分あるでしょう。求人情報を見るときには「未経験可」の案件をチェックし、募集を出している施設がどんなところなのかも合わせてリサーチしておきましょう。

入社希望の面接では、前職のことに加え、転職をしてまで栄養管理士を目指した理由や、就職先としてその施設を選んだ理由、管理栄養士としてどんな仕事をしたいのかを聞かれることが多いようです。特に、管理栄養士を目指して学校に通い、転職を志した経緯については理論的に説明できるよう、あらかじめまとめておくことをおすすめします。

また、「どんな特別食を知っていますか」といった専門知識や、時事問題について聞かれることもあるので、ある程度の知識を身につけておきましょう。

管理栄養士への転職は、ここを押さえる!

今回は、管理栄養士として転職するポイントをご紹介しました。管理栄養士になるには、必要な専門教育を受けて国家試験に合格しなければなりません。社会人枠を利用し、まずは栄養士か管理栄養士の養成課程がある学校に通いましょう。栄養士の資格は最短2年で取得できますが、そこから管理栄養士の国家試験受験資格を得るには、実務経験が必要になることに注意しましょう。

国家試験に合格後、管理栄養士になれば病院や介護老人保健施設をはじめ、幅広い職場で働くことができます。未経験可の募集案件も多いので、積極的にチャレンジしてください。面接では、転職動機や転職までの過程をしっかり面接相手に伝えられるよう準備しておきましょう。

関連リンク

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監修:草地稔

大阪生まれ。立教大学経済学部卒業後、リクルートに入社。広告ディレクターとして10年修行積む。日本経済新聞社主催環境広告ポスター展で優秀賞受賞。その他社内の広告賞受賞多数。その後インターンシップ企業でフリーペーパーを創刊し、4年半で10万部まで伸ばす。編集部在籍の学生の就活サポートを実践し、電通、三菱商事、リクルート他有名企業へ続々と内定した。この時、学生時代の実績作りとPR方法で就活の結果が全く異なることを実感する。その後ベンチャー企業や上場企業の取締役を経て、株式会社DAWDYを設立。現在、Web企画の運営、オウンドメディアのプロジュースを中心に活動している。