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【企業研究・電通】国内首位の広告代理店の企業動向や特徴に迫る!

広告業界のガリバー電通

電通といえば、広告業界のガリバー。国内では堂々のトップであり、世界でも5位の実績を誇ります。大手企業の広告を扱える仕事のやりがいに加えて、平均年収が1,271万円(『会社四季報 業界地図 2016年版』)と高いことが理由と考えらえます。

まず、広告業界のビジネスについて簡単に解説します。広告代理店の収益は、広告を出稿する企業と、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・インターネットなどのメディアを仲介し、その広告料金による取引手数料と企画・製作費です。

その収益の構成比は、従来はマス4媒体と呼ばれた新聞・雑誌・ラジオ・テレビの4つの柱が主力でした。しかし、近年インターネットが普及し、スマートフォンやタブレットなどモバイル端末が利用されるようになったため、新聞・雑誌・ラジオの広告費が落ち込み、ついにインターネットがテレビに次ぐメディアに成長しました。

アベノミクス効果による景気の回復や、消費税率引き上げ前の駆け込み需要などの背景から、2014年の日本の広告費は6兆1,522億円、前年比102.9%の伸びとなりました。注目を集めたのは、インターネット広告が初めて1兆円を超えたことです。
(参考:「2014年 日本の広告費」は6兆1,522億円、前年比102.9% 電通ニュースリリース  http://www.dentsu.co.jp/news/release/2015/0224-003977.html

インターネット広告は10年間で2.7倍の規模に成長し、広告としての存在感を増しました。新しいテクノロジーを用いたインターネット広告をどのように活用していくか、ということが広告業界における各企業の課題になっています。

また、電通では2013年3月に英国のイージス・グループを買収、新しいグローバル体制の確立のために「電通イージス・ネットワーク社」をロンドンに立ち上げました。海外進出を積極的に展開しています。

投資家向けのアニュアルレポート(2015年)には、「世界で11,000以上のクライアントに43,000以上のプロフェッショナルがサービスを提供」「海外事業構成比は51%となり、国内事業構成比は49%」とあり、グローバル化への取り組みを強調しています。

また、インターネット関連マーケティングサービスとITシステムの受託開発・販売等の売上総利益ベースによるデジタル領域の構成比は、電通全体で30%とも記され、積極的にデジタル分野を開拓していることも示しています。
(参考:2015 Annual Report http://www.dentsu.co.jp/ir/data/annual/2015/

▽電通に関する就活生のクチコミはこちら
電通の掲示板・クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)

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東京オリンピックに向けた追い風

もともと電通は、テレビやイベントに強い広告代理店でした。

「葬式から五輪、万博まで」あらゆるイベントに着手し「築地本願寺で大物の葬式が多いのは、電通の本社が近いから」という冗談まであったことを、菊地浩之氏は『絶対内定!するための企業研究 日本の200社』(株式会社KADOKAWA)で記しています。

イベントに強い電通にとって追い風になるのは、2020年の東京オリンピックです。東京都の計画によると、開催による収益は約3,000億円で、その4割をスポンサー収入、約2割をチケット収入とテレビ放映権であると試算しています。

東京オリンピックのスポンサーは、契約内容によってランクが分かれます。その上位に位置されるワールドワイドオリンピックパートナーには、トヨタ自動車やパナソニックなどの大手企業が名を連ねます。

電通は、スポーツマーケティング分野の代理店としては最大級で、40年もの歴史があります。サッカーのFIFAや陸上競技のIAAFなど、主要なスポーツ国際連盟と強い関係を維持してきました。そして、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会においても選任代理店に指名されました。このことによって、電通が民間企業にスポンサー募集を行うことになります。

また、東京オリンピックのテレビ広告に関しては、国際オリンピック委員会(IOC)と、NHKや民放で構成されるジャパンコンソーシアムで放送権の販売と購入が行われます。電通はジャパンコンソーシアムと企業を仲介して、広告枠の販売や制作費、手数料などの収益を見込むことができます。

広告の鬼が掲げた「鬼十訓」

歴史を遡ると、終戦後に電通の第4代社長に就任した吉田秀雄氏は、広告の鬼と呼ばれていました。吉田氏の残した「鬼十訓」は電通マンとして仕事をする姿勢を示しています。以下のような内容です。

  1. 仕事は自ら「創る」べきで、与えられるべきでない。
  2. 仕事とは、先手先手と「働き掛け」ていくことで、受け身でやるものではない。
  3. 「大きな仕事」と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。
  4. 「難しい仕事」を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
  5. 取り組んだら「放すな」、殺されても放すな、目的完遂までは……。
  6. 周囲を「引きずり回せ」、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
  7. 「計画」を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
  8. 「自信」を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚みすらがない。
  9. 頭は常に「全回転」、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。
  10. 「摩擦を怖れるな」、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。

この猛烈な仕事の哲学によって、電通は大きく成長を遂げました。グローバル化、デジタル領域への注力、スポーツマーケティングといった企業動向や特徴を知ることも大切ですが、電通を志望するのであれば、まずこの「鬼十訓」を頭に叩き込んでおきましょう。

【参考資料】

  •  『会社四季報 業界地図 2016年版』東洋経済新報社
  •  『日経業界地図 2016年版』日本経済新聞
  •  『絶対内定!するための企業研究 日本の200社』菊地浩之著 KADOKAWA
  •  電通コーポレートサイト http://www.dentsu.co.jp/

関連リンク

電通の掲示板・クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)

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監修:藤信 明憲(ふじのぶ あきのり)

GCDF-Japan キャリアカウンセラー資格所有
私立大学でキャリアカウンセラーとして勤務。大学在籍時は、就職相談の他、合同説明会の運営リーダーを担当し、各種就活対策セミナー講師としても年間50本以上の登壇を行う。リピート指名ナンバーワンの実績を誇り、何よりも傾聴を心がけている。
現在はフリーランスで、学生や社会人へのカウンセリング、次世代社長や大人向けの勉強会のファシリテーターや講師を行う。