書類審査に通過するエントリーシートは【ドリルダウン方式】で書く!

選考を通過するエントリーシートは、内容が「深い」

人気企業の採用担当者は、大量のエントリーシート(ES)に目を通しています。制限時間内では、熟読できない場合も多いでしょう。

他の就活生と似た内容では印象に残りません。抽象的な上辺だけの言葉では説得力に欠けます。自己分析も企業の志望動機も「徹底的に深掘りすること」が重要です。

そこで「なぜを10回問い直すこと」をおすすめします。

10回というのは「何度も」という意味です。「10回やったからいい」と数だけこなして終わらせるのはNG。「そもそもこの強みは人と比べて強いのか」といった内容そのものをしっかり見直し、ブラッシュアップとして「今回は根拠がある文章か見直そう」、「今回はもっと簡潔にという視点で見てみよう」と様々な視点から見ることを心がけましょう。
そして、時には時には友達に添削してもらうというのも手です。「まだ浅い、納得できない」と感じたら、50回でも100回でも「なぜ?」を繰り返してください。

その過程で大切なことは、ふたつあります。第一に「この自己PRや志望動機こそがホンモノだ」という確証を得ること。第二に「無意識のうちに自分が目を背けている劣等感や内面に渦巻く感情や経験も直視すること」です。

自己分析の目的は、強みの発見だけでは不十分です。自分の弱さ、甘さ、未熟さに向き合って、自己分析を通じて自己のマイナス面さえ許容できる人間に成長することや、その職種の社会人の先輩と比べ今自分が足りない所、他の就職活動生と比べ頑張れていない所など、自分のダメな所を直視することが大事だと思います。足りないものが分かれば、例えば「就職活動で○○力を身につけよう」、「社会に出たら○○を鍛えたい」など根拠を持って語れるようになり、それが自身となって現れます。

残念ながら内定につながらなかったとしても、徹底的に自分と向き合った時間は、かけがえのない経験となるでしょう。また、自分と進路を誠実に深堀した経験は、表面上だけの言葉ではなくなるので、堂々と話せるはず。面接での態度につながり内定も得やすくなります。

▽エントリーシートに関する就活生のクチコミはこちら
履歴書・エントリーシート・志望動機・自己PRのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

f:id:hito-contents:20180125161617j:plain出典:アマナイメージズ

自己分析で「なぜ?」を10回問う

自己分析の「なぜ?」をどのようにして問えばよいのか、例を挙げて説明してみましょう。

ある就活生が、モバイルコンテンツ制作会社を志望して、ホームページから「チャレンジ精神旺盛で積極的な学生を求めます!」というキーワードに注目したとします。自己PRを「積極性」と考えた場合、次のような問いかけと自分自身による回答を行います。

Why?01:なぜ「積極性」が自己PRなのか。その根拠は?
5,000部を発行している学内のミニコミ誌の編集長を立候補して務めたから。
     ↓
Why?02:本当に積極的と言えるのか?
いや、誰もやる部員がいなかったので、仕方なく自分が引き受けたんだった。

最初から疑問が生じました。立候補といっても、「仕方なく」では積極的ではないでしょう。別の側面から疑問をぶつけてみます。

Why?03:なぜ「仕方なく」立候補したのに、その経験が自己PRになるのか?
最初は仕方な立候補したが、一応自分から頑張った部分もある。
例えば、編集長としてミニコミの誌面を刷新した、芸能人のインタビューを実現した。
     ↓
Why?04:それは本当に積極的だったか?
ええと、実は誌面が3年間同じでマンネリだったので、新入部員の提案がきっかけだった。積極的とはいえないかもしれない。

疑問を感じたときは「積極的」という言葉にこだわらずに、視点を変えます。

Why?05:積極的とはいえないのに、自己PRとしてなぜその経験を選んだのか?
成功したから。結果として学内で「もう残ってないの?」と大勢の学生に聞かれた。
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Why?06:なぜ成功したのか?
反対者がいたにも関わらず編集長の自分が刷新を決断して、1年生の部員を活躍させたから。
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Why? 07:誌面の刷新を決断したのはなぜか?
1年生の喜ぶ顔が見たかった。なんとかしてあいつらの夢を実現させたかった。
     ↓
Why?‐08:1年生の活躍を達成できたのはなぜか?
大学の講義でモチベーション理論を学んだことを実践できたからかもしれない。
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Why? 09:なぜモチベーション理論に関心を持ったのか?
高校時代、無気力でやる気がなかった。どうしたら、やる気を出せるかずっと考えていた。
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Why? 10:以上の「なぜ」を踏まえて、自己PRできることは何か、なぜか?
他人のチャレンジ精神や、やる気をサポートする力があること、かな。大学時代のミニコミ制作のサークルで成功したことが、自分の最大のPRポイントだから。

まったく最初の「積極性」とは異なりましたが、この結果から次のような自己PRをまとめることができます。

私は、他人のやる気やチャレンジ精神を100%引き出し、実現に向けてサポートできる人間です。高校時代から「どうすれば人間はモチベーションが上がるんだろう」と考え続けてきました。学生時代には5,000部のミニコミ誌を発行するサークルで編集長を務めました。このとき新入生の提案をサポートして誌面を刷新、芸能人の取材も実現、学内から高い評価を受けました。成功したときに、新入生たちの喜んだ顔が忘れられません。

重要なことは、だらだら詳細を書くのではなく、本質を短くまとめること。採用担当者は時間がないことを念頭に置いてください。読んだ瞬間に心を射止める言葉が大切です。

企業分析や志望動機で「なぜ?」を10回問う

同様に企業分析や志望動機についても「なぜ?」を10回問い直して、自分の回答を深めていきます。たとえば「なぜモバイルコンテンツ業界に将来性を感じたのか」「なぜ営業職を選んだのか」のように。

営業職を選んだ理由を最初は「人と会いたいから」と考えていたとしても、なぜ?を問い直すうちに、裕福でない家庭に育って、お金を稼ぐことの重要さを痛感した過去に気付いたとします。お金さえあれば、自分はもちろん社会にも還元できる、みんなを幸せにできるという志望動機に至ったのであれば、そう書くべきです。

「儲けることが志望動機なんて卑しくないかな」と考えなくても大丈夫です。企業の目的は利潤の追求であり、その考え方は間違っていません。また、経験に裏付けられた、あなたオリジナルの志望動機であることが重要です。

その自己PRや志望動機の根拠は何か、なぜか。書類審査を通過するのは、徹底的に内容を深めたエントリーシートです。

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監修:おくいはつね 

2006年より人材系企業にて、中途採用営業、営業支援、新規事業を経験。その後、東証一部上場企業などの採用コンサルティングや組織開発、研修プログラム開発、新卒採用ツール企画制作などに携わる。慶應大学などの教育機関でキャリア開発ワークショップを実施。また人材育成領域の事業立ち上げやマーケティングも行っている。