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【業界座談会#2】人気総合商社の若手社員が、業界の現状と就活について語る「覆面座談会」開催!2/4

人気総合商社の若手社員5名に集まっていただき、商社を目指す就活生が知りたい、商社の内定を勝ち取るためにしたことや、実際に入社してからの会社に対する思いを語っていただく覆面座談会。 前回の記事では、それぞれの学生時代をメインにお話を伺いましたが、この2記事では、どのように就職活動をおこなってきたのかをたっぷり伺います! 目高い競争倍率をくぐり抜けて、憧れの総合商社に入った先輩達にそのリアルな声を聞くと、総合商社が欲しい学生の人物像が浮かび上がってきました。迫力あるエピソードも、引き続き盛りだくさんです!人間力が試される総合商社の就活とはどういうものなのでしょうか。商社志望じゃない学生にとっても、必見の内容ですよ!

座談会に参加して頂いた方々のプロフィール

・Aさん(男性)総合商社1 神戸大学文系学部卒
・Bさん(女性)総合商社2 慶應義塾大学法学部卒
・Cさん(男性)総合商社2 同志社大学商学部卒
・Dさん(男性)総合商社2 慶應義塾大学法学部卒
・Eさん(男性)総合商社3 神戸大学法学部卒

やっぱり商社マンの就活はすごかった!OB訪問40人で、5大商社全てから内定を獲得!

司会:ではまず、そもそもなぜ総合商社を志望されたのかについて伺えますか?

Aさん:真面目な理由を言うと、幼少期の頃から「海外に携わる仕事がしたい」という思いが自分の中にずっとありました。母が国際交流系の活動をしていて、毎年10人から20人くらいの人が、世界各国からホームステイで我が家に来ていたんです。あと、父が外資系企業で営業マンをやっていまして、“海外×営業“という仕事に憧れを持っていたということもあります。私は体育会系の部活動に所属していましたが、就活は大学2年生になった頃から意識し始めました。

司会:関西の場合、私立大学よりも国公立大学のほうが就職に強い傾向がありますよね。Aさんは神戸大学ご出身ですが、神戸大学は関西の財閥系などある程度名の知られた企業に強く、正直入りやすいイメージがあります。なのに、なぜ2年生から就活を始められたのですか?

Aさん:仰るとおりです。私は体育会サッカー部で主将をしていたのですが、神戸大学の体育会の主将は毎年どこかの商社に入社するという流れが正直あります。しかし、受かる可能性が高いとは言え、何となく総合商社を受けるのは嫌でしたので「なぜ商社なのか」ということを考え抜いて就活をしました。結果的には、5大商社全てから内定を頂きました。

全員:おおっー!(一同歓声)

司会:それは凄いですね!内定獲得に向けて、具体的にどう動いたのでしょうか。

Aさん:とにかくOB訪問をたくさんしました。各社まんべんなく40人くらい訪問して。

全員:おおっ…!(一同驚愕)

Aさん:その中で純粋に「この人と働きたい!」という人が多かったのが、今の会社だったんです。会社に入って何をするのかも当時はよくわからないですし、何ができるかより誰と働きたいかを考えて、ロールモデルのような人がいる会社に行くのが一番いいのではと、自分の中で決めました。

司会:そこは大事だと思います。OB訪問の重要なポイントは、メデイアからはなかなか見えてこない人間的フィット感を確認できることです。そこを、もう少し具体的に教えて下さい。OB訪問で会われた方は、どのような人だったんですか?「この人と働きたい!」という心の琴線に触れたのはどのあたりだったんでしょうか?

Aさん:色々な会社の社員の方にコンタクトを取りましたが、返信が遅かったり、学生だからといって雑な対応をされてしまうことも結構多かったんです。でも今の会社の社員は、そういったことが一切ありませんでした。ESを送ったらすぐにアドバイス返してくれるなど、とても丁寧に対応していただいたんです。こういう社員と接したことで「この会社って温かいんだろうな」と思えました。

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インターンシップに参加したことで選考が有利に働いた

司会:続いて、Bさんは元々法曹界を志望されていて、法律事務所や経産省でもバイトをされていたということですが、なぜこんな猛者の多い商社業界に飛び込んだのですか?

Bさん:そうなんです。実は、もともとは総合商社を志望していなかったんです。大学3年生になった時に、このまま法律の勉強をするか、それとも就職をするかを迷ったんですね。悩んだ結果、とりあえず1回就職活動をしてみようと思い、夏ぐらいから外資系企業、投資銀行、コンサルにESを出してみたり、インターンをしたり、活動していくうちに、こういう業界も面白そうだなと感じるようになりました。特に銀行のインターンに参加した際、事業投資とか新規事業に興味がでてきまして、外資系企業から内定をもらいました。
4月から商社の選考が始まったので一応受けたのですが、商社対策をほとんどしていなかったので、ほとんどの企業に落ちてしまいました。ちなみに今の会社の面接は5対5で、周りはみんな体育会系でした。5分間でいかに自分をアピールするかという厳しい状況でしたが、内定を頂けたんです。夏の2泊3日のインターンに参加していたのですが、人事部の人に顔を覚えてもらえていたというのも有利に働いたのだと思います。
ただ、最初は商社にあまり行く気がなかったんです。でも、自分は外資系企業でずっと続けられるかな…と考えたり、色々と迷った末、商社なら海外で働けるかもしれないという希望が決め手となって、商社にしようと決めました。

司会:なるほど。確かにインターン参加は重要だと思います。その企業を実際に自分の目で見れるだけでなく、就活の先頭集団との人脈もできるからです。そのあたりは、どうでしたか?

Bさん:そうだと思います。その会社が何をやっているかを見ることができましたし、就活をガツガツやっている学生と知り合いになって、貴重な情報交換もできました。

日本に貢献するために、商社で大きな仕事がしたかった

司会:ありがとうございます。Cさんは、いかがでしたか?

Cさん:僕は就活全体を通して、OB訪問は1人しかしていません。インターンもしてないです。確か12月くらいから企業のエントリーが次々と始まっていましたが、バックパックから帰ってきたのが12月中旬で、バイトも忙しかったので、とりあえず企業を絞ろうと思い、ESを8社だけ提出しました。あまり就活をちゃんとやっていなかったですね…。心の中で「こんなにバックパックの経験をしてたら、どっかは受かるやろ」と思っていました(笑)。

司会:「同志社大学の商学部で、バイトでお金作り、自腹で世界を放浪するタフな男を欲しがる企業はいるに違いない」という根拠なき確信ですね!?

Cさん:そうです(笑)。

司会:8社受けたということですが、例えばどんな企業にエントリーしたんですか?

Cさん:総合商社2社と、あとは日本郵船や商船三井のような海運会社にも行きたくて、エントリーしました。この4社ならどこでもよかったです。商社を志望した理由は、海外に行く度に「やっぱり日本が一番やな」って思い知らされているからで、そんな日本にビジネスで貢献したいと思ったからです。
日本は安全で、ご飯も美味しい。この安全の有り難さって、国内にいると気付かないです。それは我々の先輩世代の日本人が、皆真面目に働いてきたからなんですよね。石油も出ないのに、こんなに豊かな国になったのはすごいことだと思います。

司会:それはどこで一番感じましたか?

Cさん:アフリカとか中央アジアとか。ヨーロッパでも思いましたね。イギリスと北欧以外、ほとんど行きましたから。そういう中で、自分が日本のためになっていると実感できる仕事がしたいなと思ったんです。あとは、社会貢献性を感じられることや、規模感と必要不可欠性も重視しました。

司会:規模感は、総合商社ビジネスで重要なキーワードだと思います。スケールメリットと言い換えても、いいかも知れません。

Cさん:規模感って、分かりやすいと思うんです。船は日本にとってすごく重要なものだと思うので海運会社に行きたいなと考えましたし、商社でもインフラの事業があったりして、規模感が大きいじゃないですか。

総合商社のそれぞれの色を見極め、自分が活躍できる風土かどうかを考えた

司会:続いて、Dさんはなぜ今の会社に入社しようと考えたのですか?

Dさん:理由は3つあります。1つ目は、大学時代に50年以上続く部活に所属していて、ちょうど私が50代目の主将だったんですけど、私達の代は近年でも最弱の代と言われていたのにもかかわらず、部員全員の組織力で全国大会に出場することが出来ました。その過程での喜怒哀楽、最終的に目標を達成した感動を中心的な位置で味わえたことから、今後の人生でもこういう大きな達成感を味わえるような仕事をしたいなと思ったんです。
部活は馴れ合いの組織ではなくて、真面目な人もいれば不真面目な人もいたり、甲子園に出場経験のある経験者もいれば初心者もいたりと、とにかく多種多様な人のいる環境でした。社会人になってもそういった様々な立場の人を束ねて、大きな目標を成し遂げるような仕事がしたかったんです。
2つ目は、母が商社の一般職に勤めていて、仕事がイメージしやすかった、ということです。3つ目は、就活中に各総合商社10人くらいにまんべんなく会った結果、今の会社とは相性が合うと感じたことです。

司会:相性はあると思います。自分の力が発揮できる風土があるかどうかというポイントは重要ですよね。能力が高くてもそれを発揮できないのでは意味がないですから。それこそ本質的に一緒に働きたい人がいるかどうか、というところを見るのは大切だと思います。

Dさん:ひとくくりに総合商社と言っても、特徴はそれぞれ違いますよね。某商社は、パーフェクトヒューマンというか、完璧な人が多いという印象を受けました。別の商社は、個性が強い人が多いなというイメージでした。

司会:それぞれの会社で風土が違うということですね。ありがとうございます。では、Eさんお願いします。

Eさん:総合商社を志望した理由は、大きく3つあります。1つ目は、世界の舞台で活躍できるフィールドだからです。親が英語の教師をしていまして、あと従兄弟がアメリカでパイロットになっていた影響もありました。私は神戸大学の法学部の国際商事仲裁ゼミに所属していたのですが、そこで英語の模擬裁判の日本大会を勝ち上がったんです。そして世界150大学が出場する世界大会に出場し日本人で最高得点を獲得した時、自分は世界で勝負しようと確信しました(笑)。
2つ目は、商社であれば国を背負って、世界のために仕事ができるからで、3つ目は、モノにとらわれない自由な仕組み作りが出来ると考えたからです。文系の頭を使って、クリエイティブに商売の仕組みが作れることに魅力を感じたんです。

司会:皆さん、それぞれ凄い伝説をお持ちですね(笑)。世界と戦おうという気持ちが湧き上がるバックボーンがよくわかります。

次回は、具体的な面接攻略や今の仕事、将来について伺えればと思います。引き続きよろしくお願いします!

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草地稔

司会・執筆:草地稔

大阪生まれ。立教大学経済学部卒業後、リクルートに入社。広告ディレクターとして10年修行積む。日本経済新聞社主催環境広告ポスター展で優秀賞受賞。その他社内の広告賞受賞多数。その後インターンシップ企業でフリーペーパーを創刊し、4年半で10万部まで伸ばす。編集部在籍の学生の就活サポートを実践し、電通、三菱商事、リクルート他有名企業へ続々と内定した。この時、学生時代の実績作りとPR方法で就活の結果が全く異なることを実感する。その後ベンチャー企業や上場企業の取締役を経て、株式会社DAWDYを設立。現在、Web企画の運営、オウンドメディアのプロジュースを中心に活動している。