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【航空業界研究】JAL、ANA、独立系航空会社の特色と勢力地図

東京五輪を前にして、活気づく航空業界

東京五輪が開催される2020年、政府は2,000万人を超える訪日外国人を迎えることを目標に掲げました。受け入れ体制に課題はあるといえ、航空業界は活気づいています。LCC(Low Cost Carrier:格安航空会社)が急速に浸透し、業界全体も大きく変わりました。

成田国際空港及び羽田空港は、ここ数年で4割以上、処理能力を拡大しています。とはいえ、今後アジアからの航空需要の拡大や、話題を集めた国産初のジェット旅客機MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)によって、さらに機能強化が必要とされています。東京五輪後には、2030年を目処に、3,000メートル級の滑走路を増設する提言もあります。

政府主導により、日本航空、全日本空輸、日本エアシステムの3社によって発展してきた日本の航空業界。しかし、1990年の航空自由化を契機として、数多くの振興航空会社が生まれました。一方で、日本航空は経営破綻に陥ることになります。その後、日本航空は再生し、めまぐるしい業界再編が行われています。

現在は、ANA(全日本空輸)、JAL(日本航空)の2大グループを中心に、その他の独立系企業を含めて25の航空会社が空の便を運航しています(2014年10月現在)。

それぞれの企業について、業界勢力を俯瞰していきましょう。

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業界No.1のANA(全日本空輸)

1952年、民間航空会社の先駆けとして発足した老舗です。1960年代には他企業との合併と路線継承により、国際線で航空業界を牽引していた日本航空に匹敵する企業に成長しました。当初は国内線専用でしたが、国際線では成田―グアム線で進出した後、欧米やオーストラリア、そしてアジアの路線を拡大してきました。

2013年4月に持株会社制を導入し、ANAホールディングスを発足。現在、国内線では首位、国際線では2位の実力を持っています。他の航空会社への資本参加、新型機材の導入に積極的なことも特色です。

中堅航空会社では、北九州を拠点とするスターフライヤー、札幌を拠点とするAIR DO(エア・ドゥ)、宮崎を拠点とするソラシドエア(スカイネットアジア航空。2015年12月に社名変更)に出資。また、LCCでは、バニラ・エア(旧エア・アジアジャパン)、関西空港を拠点として国内LCCとしては初めて羽田乗り入れを実現したピーチ・アビエーションに出資しています。

新型機材では、2014年3月にボーイング777‐9X/787‐9、エアバスA320/321neoなど過去最大の70機を発注しました。また、新機種の開発を航空機メーカーに促進する「ローンチカスタマー」として、2017年にはMRJの就航も予定しています。

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ANAホールディングスの新卒採用・就活情報 - みん就(みんなの就職活動日記)

業界No.2のJAL(日本航空)

1954年から30年に渡って、日本のフラッグシップとして君臨してきたJAL(日本航空)。

ところが、2008年のリーマンショックを発端とした不況のダメージを受け、組織の肥大化や高コスト体質などの内部的要因も加わり、2010年に会社更生法を適用して経営が破綻しました。行き詰った経営を救ったのは、会長に迎えた京セラの稲盛和夫氏でした。徹底的な経営のスリム化を行うことによって、V字回復を実現。2012年には再上場を果たしています。国際線では首位です。

再建後は、ボーイング785によるサンディエゴ、ボストン、ヘルシンキ線を開設しています。また、2013年にはエアバスA350を56機の大量発注、2014年にはMRJを25機発注し、輸送力を拡充しています。※

日本航空グループには、日本航空の他に5つの航空会社があります。日本トランスオーシャン航空は、那覇・宮古・石垣から関西・中部・羽田への路線、沖縄県内の路線を運航しています。この日本トランスオーシャン航空の傘下にあるのが、琉球エアーコミューターです。日本エアコミューターは奄美群島路線のために設立され、現在は伊丹や福岡から西日本の地方都市を結ぶ路線を運航しています。札幌丘珠を拠点とするのが、北海道エアシステム。伊丹、羽田、新千歳、福岡から地方都市への27路線をJAL便として運航しているのがジェイエアです。

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日本航空の新卒採用・就活情報 - みん就(みんなの就職活動日記)

双璧以外の独立系航空会社、航空業界の勢力図

ANAやJALが出資している企業については既に触れましたが、二大グループ以外の航空会社についても簡単に紹介していきましょう。

1997年に羽田空港に3本の滑走路が完成。大幅な増便が可能になり、運輸省は新規航空会社の羽田参入を認めました。この規制緩和によって生まれた航空会社が、スカイマーク、AIR DO、ソラシドエア、スターフライヤーの4社です。このうちスカイマークは、2015年の1月に民事再生法適用を申請しました。過剰な投資が要因でした。

LCCが登場した2012年以降の航空会社には4社あります。ANA系のバニラ・エアとピーチ・アビエーション、JAL系でカンタス航空と合弁のジェットスター・ジャパン、外資系で上海を拠点とする春秋航空日本です。

地方都市を結ぶ地域航空会社には、アイベックスエアラインズとフジドリームエアラインズの2社があります。座席が100席未満のリージョナルジェットを運航しています。

貨物専用の独立系航空会社は、現在は日本貨物航空のみです。

このように、ANA、JAL、独立系航空会社多数という構図が、航空業界の勢力図といえそうです。航空業界を志望するときは、まずこの勢力図を理解し、出資関係などをチェックしておくと業界知識を拡げることができます。

参考資料

  •  『図解入門業界研究最新航空業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第2版] (How-nual図解入門業界研究)』吉田力・著、秀和システム(主として※の部分)
  •  『就職四季報 2016年版』東洋経済新報社
  •  『会社四季報 業界地図 2016年版』東洋経済新報社
  •  『日経業界地図 2016年版』日本経済新聞

関連リンク

トラベル/航空/運輸の就活情報・新卒採用クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)
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監修:小室直子

臨床発達心理士
中級教育カウンセラー
東北福祉大学大学院修士課程卒業後、専門学校専任講師、大学の非常勤講師として心理学系科目の講義を行うかたわら、のべ200名の就職支援の経験を持つ。