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【手取りはいくら?】就職活動に役立つ募集要項の読み解き方

就職活動では、募集要項に書かれている賃金や休暇の読み取り方が重要です。読み取りを間違えると、いざ入社してから、実際の待遇に驚いてしまうことがあります。 正しい募集要項の読み取り方や注意点についてお伝えしましょう。

どれも同じじゃないの?就職活動生が陥りやすい募集要項の注意点

就職活動の際には、自己分析をしたり就職セミナーに足を運んだり、業界研究をしたりと、やることが山積みですね。多くの就職活動生が、本当は重要な募集要項をサッと読み流してしまいそうです。
過重労働や賃金不払残業が横行するブラック企業だと、わざと勘違いを誘うような表現で募集要項を書いていることもあります。ブラック企業でなくても、給与額や労働時間があいまいな書き方になっていたりしますから、募集要項の斜め読みは危険です。
多分こういう意味だろうと思って入社してみたら違っていた!という事態を避けるためにも、募集要項に知らない用語があれば調べたり、学校の就職担当課に聞くなど、応募の前に労働条件をしっかりと確認しておきましょう。

f:id:hito-contents:20171114112136j:plain出典:写真AC

【就職活動の基礎】正しい「賃金」の読み解き方

まず、賃金の「額面」とは、毎月必ず支払われる固定の「基本給」と交通費や各種手当て、残業代の合計金額です。「手取り」とは、「額面」から税金や社会保険料、組合費等を天引きして、実際に労働者に支給される金額のことです。ちなみに、「手取り」には通勤手当が含まれますので、「手取り」全部を生活費に回すことはできません。また、「年収」とは毎月の額面賃金にボーナス等も含めた金額です。年末調整の際に会社から渡してくれる源泉徴収票の「支給額」欄の金額が年収になります。

さて、募集要項で賃金を確認する時の重要ポイントは、「基本給」、「月給」といった給与の中身です。正確には、「基本給」は残業代や各種手当等のプラスαが何も無い固定給。ボーナス何ヵ月分というのは、この「基本給」を基に算出されます。どの企業も足並みを揃えて、募集要項に本来の「基本給」を記載してくれたら比べやすいのですが、ここに加わってくるのが「固定残業代」というものです。
「固定残業代」は、「定額残業代」や「みなし残業代」とも呼ばれます。「基本給」や「月給」といった名称の中に、毎月の見込み残業代を含めて記載し、給与を実際よりも高く見せる方法です。本当は時間外で働いた分の手当は、働いた時間分✕○円という計算で支給されるのが一番正確ですね。「固定残業代」の場合は、多分これぐらい残業するだろうという見込み残業代を定額制にします。そして、それより多く残業しても定額分しか支払われないという、人件費抑制のための企業の策です。ですから、様々な名称で記載されている給与は中身をよく確認しましょう。

【就職活動の基礎】労働時間・休暇の読み解き方

募集要項を読む際には、労働時間や休暇も気になりますね。例えば、「週休2日制」と「完全週休2日制」は、似ている言葉ですが少し違う制度です。1週間の中のどこかで必ず2日休めるのが、「完全週休2日制」。それに対して1ヵ月の中で2日休める週があるのが、「週休2日制」です。つまり、「週休2日制」のほうが休みが少なくなります。ただし、企業の中には、募集要項でこの2つの使い分けができていないところもあるかもしれません。休日についても、給与と同様に中身を確認しておくと安心です。複数の企業の休暇数を比べる時は、1年間の休日数である「年間休日」のほうがわかりやすいでしょう。

労働時間は、勤務先が店舗だったりする場合、1人の社員が1日に働く時間数ではなくて、店舗の営業時間が記載されていることもあります。こういう時は、1日に何時間働くことになるのかを質問するとよいでしょう。先ほどの「年間休日」は、多いほうがラクに見えますが、たくさん休む分、出勤日の残業がたっぷりとあるならラクではなさそうです。労働時間は、平均の残業時間も含めて考えましょう。
労働時間の決め方についても、いろいろな制度があります。始業や終業の時刻や時間の長さを個々の労働者が決める「フレックスタイム制」や、9時~18時など全社員が一斉に同じ時間に仕事をする「固定時間制」などです。

就職活動中におさえたい「募集要項のチェックポイント」

就職活動中、募集要項で把握するべき項目について確認しましょう。

  1. 給与は「額面」ですか、「手取り」ですか
  2. 給与の中身は明記されていますか
    給与として示した金額に、固定残業代が含まれていることを明記していない場合などは、ブラック企業の可能性が高いです。残業代別途支給と記載があれば安心ですが、固定残業代に条件を記載している場合は注意が必要です。例えば、固定残業代/70時間となっている場合、月の時間外労働が70時間を越えてからしか残業代は支払いません、という意味になります。極端な例ですが、この場合、月69時間残業しても残業代は1円も入らないということになります。
  3. 1日の労働時間が明記されていますか
  4. ひと月の平均残業時間はどれぐらいですか
  5. どんな休暇制度ですか
  6. 業務内容は明記されていますか
    実際にどんなことをするのかを聞いてみましょう。例えば、「配達」と記載されていても、実は営業が含まれていたりします。
  7. どの社会保険に入れますか
    万一の時のために、保険に加入しておくことは大切です。健康保険と厚生年金保険は、一定の条件を満たした従業員が入れる保険ですので、各種社会保険という表記などのように社会保険の種類が明確に記載されていない場合は、どの社会保険に加入できるのか、確認をしておきましょう。
  8. 雇用形態は何ですか
    雇用形態によっては、ボーナスや退職金が無かったり、いつでも簡単に解雇になる不安定な身分だったりします。正社員になる前に試用期間や契約社員期間がある場合、その後どういった段階を踏んで正社員になれるのかを、しっかりと聞いておきましょう。
  9. 雇用期間はいつまでですか
    年金は65歳から満額支給されるようになりましたが、全ての企業が65歳定年制をとってはいないのが現状です。60歳定年制の企業に入社した場合、65歳までの生活設計をどうするかということは、考えておくべき事柄です。
  10. 交通費は全額支給ですか
  11. ボーナスの支給はありますか
  12. 退職金の支給はありますか
    60歳定年制をとっている企業であっても、退職金がしっかりと出るなら、老後の生活設計をしやすいかもしれませんね。
  13. 就業場所は明記されていますか
    将来夫婦共働きを考えている場合、夫婦のどちらかに異動の可能性があると、どちらも仕事を辞められず、単身赴任になることも考えられます。

「労働条件がいまいちわからない…」就職活動中に不安になった時は

興味を持って応募を考えている企業には、良い印象を持ってもらいたいですよね。募集要項について問い合わせする際には、マナーに注意しましょう。電話での問い合わせもNGではありませんが、人事担当者が非常に忙しくしている時に掛けてしまうのはあまり良い印象を与えません。

問い合わせには、メールの利用がおすすめです。人事担当者の手が空いた時に落ち着いて読んでもらえますし、相手の心理として、記録に残るものには慎重かつ丁寧に対応してもらえそうです。また、電話ですと聞き間違いの恐れもありますが、メールにはその心配はありません。問い合わせメールを送る時には、採用活動中の多忙な人事担当者がサッと読んで理解できるように、問い合わせ内容は箇条書きにしましょう。問い合わせだということがパッとわかる件名をつけることも大切です。
逆に印象が悪くなってしまうのは、宛先を書かずいきなり用件が書かれていたり、自分の名前を書かないメール、携帯アドレスからのメール、誤字脱字が多いメールです。ビジネスメールのマナーは、今から知っておきましょう。メールを作成したら何度か読み返し、誤字脱字がないか確認してから送りましょう。

また、労働条件で不明瞭な点やわかりにくい表現がある際は、大学から間接的に聞いてもらうという手段も有効です。その際は求人票を大学の就職担当課に持参して、どこがどう不明瞭なのかを提示しましょう。

周囲に相談しながら就職活動を進めよう

就職活動中、募集要項についてわからないことは、早いうちにメールで企業に確認しましょう。あいまいな返事しか来ないようなら、マイナスのことを隠したかったり、きちんとしたルールが無いから明確に返事ができないということも考えられます。自分で判断しかねたら、友だちや家族など周囲の人たちにも相談してみましょう。

関連リンク

気になる給料のクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

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著者:藤信 明憲(ふじのぶ あきのり)

GCDF-Japan キャリアカウンセラー資格所有
私立大学でキャリアカウンセラーとして勤務。大学在籍時は、就職相談の他、合同説明会の運営リーダーを担当し、各種就活対策セミナー講師としても年間50本以上の登壇を行う。リピート指名ナンバーワンの実績を誇り、何よりも傾聴を心がけている。
現在はフリーランスで、学生や社会人へのカウンセリング、次世代社長や大人向けの勉強会のファシリテーターや講師を行う。