「オヤカク」って何?就職活動中に陥りがちな親とのトラブルと対処法

新たな就活用語として話題を集めている「オヤカク」。就活中に親とのトラブルを避けるためにも、オヤカクは必要です。今回は、オヤカクの意味をはじめ、何故必要なのか、また就活中によくある親とのトラブルと対処法をご紹介します。

就職活動に親の承諾がいる?話題のオヤカクとは

「オヤカク」とは、内定予定者の親に対して、企業が内定承諾の確認を行うことを意味する言葉です。企業が内定予定者の「親に確認する」という行為が語源であり「親確」という漢字を当てることができます。
電話や資料送付、ホームページでの情報公開など、企業によって、オヤカクの方法は様々です。具体例を下記にご紹介します。

<オヤカク実施例>
・挨拶を兼ねて親に電話をする
・親の同意書をとる
・内々定・内定後に自社製品と手紙を親へ送付する

以上のような方法によって、企業はオヤカクを行っています。さらに、企業が行うのは内定承諾の確認だけではありません。
「自分の子どもはどんな企業から内定を得たのか」を親に対して説明や紹介を行います。

<内定予定者の親に対して会社を紹介する>
・会社案内(パンフレット)や会社紹介DVDなどを親へ送付する
・内定式での写真を親へ送付する
・親向け企業訪問で、財務諸表等の経営状況を説明する
・採用ホームページ上に親向けのページを作る
・親も内定者懇談会などに招待する
・経営者や採用担当者による家庭訪問を実施する

なぜ就職活動中に「オヤカク」が行われるようになったのでしょうか?
次項では、オヤカクが開始された背景やその理由をご説明していきます。

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なぜ?就職活動中にオヤカクが行われるようになった理由とは

企業がオヤカクを行うようになった大きな理由は、就職活動に親が関与してくることが増えたからです。内定者が「親の反対で内定を辞退する」というケースが近年増えているようなのです。

企業側にとっては、時間をかけて選んだ内定者が最後の最後で辞退すれば、これまでのプロセスが全て無駄になってしまい、優秀な人材の確保が困難となります。そのため、企業側は「親の反対による内定辞退」を避けるための対策として、「オヤカク」を実施するようになったのです。

では、親はどうして子どもの就職活動に干渉するようになったのでしょうか?

それは、少子化により子どもの数が減ったことで、親による子どもへの干渉が強まったことが背景として考えられます。また、様々なメディアで企業の番付が行われていることも、理由のひとつです。さらには、違法労働をさせるような「ブラック企業」の報道も過熱しており、そういった企業への就職を警戒するあまり、子どもの就職活動への関心が強まったこともあるでしょう。

就職活動中に猛反対。親が「その企業はやめろ」と言う理由とは

一生懸命就職活動をして手にした内定なのに、親はなぜ「その企業はやめろ」と反対するのでしょうか?
理由は人や就職先などによって様々ですが、よくある反対理由は以下の通りです。

<親が内定先に反対する理由>
・内定先の将来に不安がある
・大手の企業に行ってほしい
・内定先が中小企業・ベンチャー企業だから
・内定先の労働環境が悪いから
・親のそばにいてほしいから

これらの理由で親が反対するケースが多いようです。
「大手の企業に行ってほしい」「中小企業・ベンチャー企業だから」という反対理由は、子どもが心配だからという背景もありますが、親に「大企業=安定」という価値観があり、そこからきていことが大半です。親の世代は「大企業であれば安定である」という価値観やイメージを強く持っている人が多い世代。そのため、福利厚生があまり整備されていない中小企業やベンチャー企業に対して不安を持つ親もいるでしょう。

さらに、親の都合による反対理由も含まれています。「親のそばにいてほしい」という理由から、一人暮らしを許さなかったり、学校を卒業した後に帰郷を強制したりするケースは実際にあります。これは、親が子離れできないことが背景として考えられます。

親から内定先に就職することを反対された場合、親の言いなりになってしまう場合や、親の反対を押し通されてやむを得ず、内定を辞退してしまう就活生も増えています。

▽親に関する就活生の声はこちら
親が就職に口を出すのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

就職活動中に親から反対された時の対処法って?

就活中、あるいは内定後に親から反対された時、どのように対処すればいいのでしょう?
反対理由ごとに対処法をご紹介していきます。

<内定先の将来に不安>
ベンチャー企業に就職する場合、IT分野など今までにはない新しい事業に取り組んでいるため、親世代ではその将来性をイメージすることが難しい可能性があります。内定先の事業に将来性を感じて就職を希望したのであれば、親が理解できるように事業や今度の社会における必要性などを説明し、説得しましょう。
また、大手企業であっても、近年の営業成績があまりよくない場合や、経営不振がある場合、親が内定先の将来性を心配して反対する可能性があります。
企業のポジティブな情報だけを見て就職活動を行っていた場合には、平等な視野で企業を評価するために親の意見に耳を傾けることは、時に必要です。特に、反対理由がビジネスの不調による客観的事実なら、親とよく話し合って就職先を決めた方が得策かもしれません。しかし、「営業成績がよくないからこそ会社の力になりたい」という気持ちがあれば、その熱意を親に伝えてみましょう。

<大手に行ってほしい>
内定先が無名の企業だと「そんな誰も知らないような会社に入って大丈夫?」と親が反対するケースがあります。このような場合は、就活中に収集した企業情報を総動員して、親を説得してみましょう。
このケースは非常に多く、企業も「内定者の家族向け説明会」を実施して親の反対による内定辞退を防ぐほどです。内定企業にこのような説明会がある場合には、親に内定先を理解してもらえるように一緒に参加してみましょう。

<中小企業・ベンチャー企業だから>
名の通った大企業でも将来に関しては確たる保証はありません。ましてや中小企業やベンチャー企業なら、親の心配は当然と言えるかもしれません。しかし、規模が小さいがゆえに直接的にビジネスに関わることができる利点や、魅力的なビジョンもあるはずですから、自分がどのような価値をその企業に見出したのかや、自分が実現したいことなどを親に伝えて、説得してみましょう。

<親のそばにいてほしい>
親なら子どもには目の届く近くにいてもらいたいと思うものですが、本当に内定した企業に就職したいのなら、その仕事、その企業への熱意を持って親を説得してみましょう。また、数カ月に一度は帰省することを約束するなど、歩み寄りをすることも大切です。

親への歩み寄りは大切ですが、進路については自分の希望を尊重することが重要です。親の気持ちを汲み取りつつ、自分がやりたいことや内定先の魅力が親に伝わるように説得してみましょう。

▽親に関する就活生の声はこちら
親がむかつくのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

事前に対策!就職活動中の学生がするべき「オヤカク」とは

本来、「オヤカク」とは企業が行うものですが、内定後に親と揉めないようにするためには、就活生自身による「就活中のオヤカク」が必要です。なぜなら、就活において親は最も重要な支援者だからです。説明会や選考会場に行く際の交通費やリクルートスーツの購入などにかかる金銭的な支援者という意味合いもありますが、親は就活が上手く行かない時の精神的な支えにもなってくれるはず。就活を成功させるためには、オヤカクを通じて、普段からの親とのコミュニケーションが重要なのです。

親を味方につける有効な手段として、事前に就活生自身が「オヤカク」をすることです。これは内定に対する承諾の確認ではなく、就活を始める前に「親の希望」を確認すること。親の希望を予め知っておくことで、親と自分の希望が異なった場合でも、どのように説得すればよいか、対策が練りやすくなります。
進路が決まっていない人の場合には、まず、親がどう考えているかを確認して、そこから就職先を検討するのもひとつの方法です。例えば、「地元で就職してもらいたい」「安定した企業に勤めてもらいたい」など、これまで想像もしていなかった意見が出るかもしれません。

いずれの場合でも、就活前に親の希望や期待を尋ねることによってオヤカクしておくことは、親を頼りにしていることを暗に伝えることができます。
全く親の希望を聞くことなく、内定後に直接企業側から親へ連絡が行けば、親の方も「何を突然」ということになりかねません。相談もなく突然結果だけを聞かされてしまっては、親は驚いてしまいますし、人によっては「面白くない」と感じてしまう可能性があります。だからこそ、普段からよくコミュニケーションをとって、就活状況を要所で伝え、就活中も「オヤカク」を行うことが大切になります。親と意見が食い違うこともありますが、コミュニケーションがとれていれば、大きな揉め事には発展しないはずです。

就職活動の主役はあくまで就活生。親に負けない意志を持とう

就職活動において親の承諾は必要ですが、主役は自分自身だということを忘れないようにしましょう。親に反対された場合には、親の希望や気持ちを汲み取りつつ、柔軟に自分の意志や熱意を伝えることが重要です。オヤカクを通じて、円満に就職活動を進めていきましょう。

関連リンク

親が就職に口を出すのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)
親がむかつくのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

 

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著者:reisuke

人材派遣会社で数年間コーディネーターとして従事し、その後海外へ。現在は、ライター・翻訳者・日本語教師という3つの顔を持つ。政治・経済・教育を中心に幅広いジャンルで執筆中。