業界研究から自己PRまで!大学院生のための就活アドバイス5選

大学院生の就活は準備期間が取りづらく、最悪の場合、就職留年してしまうケースもあります。そんなことにならないよう、大学院生が研究や講義を受けながらでも就活ができるよう、役立つアドバイスを5つ厳選し、ご紹介します。

(1)大学院に入学したら、まずは広く浅く業界研究を

理系・文系や、研究分野にもよりますが、たいていの大学院生は卒論をブラッシュアップするために大学院へ入学することでしょう。

しかし、どの分野の大学院生でも、入学してすぐの4月から5月には、院試の時点で提出を求められた修士論文の研究計画書について、さらに詳細に作りこみ、修士論文の主査の先生と研究計画を練り上げる人が多いのではないでしょうか。
また、入学後すぐには講義があってもガイダンスで終わる科目も少なくないでしょう。

つまり、まだ入学して間もない間は、研究自体は本格化しない期間があります。
その期間を狙って、就職を見越した業界研究を行いましょう。

4月から5月に業界研究を済ませておくことによって、研究活動が本格化する前にある程度就職活動の地固めをすることができるというメリットがあるからです。

大学院生の場合、どの分野でも春に研究計画書が出来上がって、その後は研究が本格化するため、しばらくは就職活動に時間を割くことが難しくなる時期が来ます。
そんな時が来ても、業界研究の下地ができていれば、後半のタイミングで効率的に動くことができるのです。

f:id:hito-contents:20171026123147j:plain出典:写真AC

(2)業界研究が終わっても油断禁物。就職活動に協力的な研究室を選ぼう

春の時点で業界研究が終わっているからといって、それで安心していては危険です。
入学後は、研究室(ゼミ)を選ぶという大学院での一大イベントが待っています。
どの研究室に入るかによって、あなたの修士論文だけはなく、就職活動も左右されるということを覚えておきましょう。

研究室を選ぶ時には、就活に理解のある研究室を選ぶことをおすすめします。
「でも、どの研究室が就活に理解があるのかわからない…」という場合、注目すべきはやはりOB・OGです。大学・大学院のキャリアセンターには、OB・OGがどのような企業に就職したのかという就職実績が置いてあります。近年ではデータベース化されて、誰がどこに就職したのかは一目瞭然です。そのOB・OGがどのゼミにいたのか、キャリアセンターの職員に聞けば、所属していた研究室を知ることができます。優良企業、あなたの志望に近い企業に就職しているOB・OGがいた研究室はおすすめです。

この他にも実際に講義や研究活動中に大学院の先輩に質問してみるという方法もあります。「でも、既に就活に理解のない研究室に入ってしまった…」という場合、研究を早めに進めておきましょう。力技ですが、研究対象が人ではなく、ものなどの場合は、比較的研究スケジュールは自分で組み立てやすいでしょう。

(3)学校推薦頼みの就活はNG。業界研究や自己分析は欠かせない

大学院生の就活が大学生の就活と違うところは、「学校推薦」で就職をするパターンが比較的多いということです。特に理系の大学院ではこの学校推薦枠が多く、推薦で就職の内定を得る院生も少なくなりません。しかしながら、あくまでも推薦枠ですから、すべての院生がこの枠に入れるという保証はありません。

理系・文系の院生ともに、推薦枠に入れなかった場合に備えた就活が必要です。
推薦枠に頼らず、普通の大学生と同じように、自己分析や業界研究、企業研究を在学中に行うことをおすすめします。

特に大学院の就活の場合、面接試験などで「大学院で何を学んだのか」「学んだことをどのように仕事に活かせるのか」について問われることが多くなっています。
そのため、このような質問にも答えられるように準備をしておきましょう。

(4)業界研究とあわせて行おう!「企業研究」

大学院生の場合、修士課程、あるいは博士課程で学んできた非常に専門性の高い知識、あるいは技術があることが強みです。
こうした知識や技術は、一見すると企業でも評価されるものだと思われますが、実は例外もあります。

特に知識を深めてきた大学院生においては、一部の企業が採用に躊躇することがあるのです。その理由としては、ある特定の分野のみの知識に偏っていると思われてしまうこと、そして「院生は研究ばかりしてきて、現場に溶け込むことが難しいだろう」という一部の採用側の思い込みが挙げられます。

大学院生特有の狭くて深い知識が現場で生きる企業もあれば、幅広く対応してほしいと思っている企業では歓迎されにくい傾向にあるのです。

そのため、大学院生が企業研究を行う際には、四季報などをチェックして、過去に大学院生の採用実績が多い企業を探しましょう。四季報とは、東洋経済が発行しているもので、「会社四季報」の他に「就職四季報」等も刊行されています。具体的には、採用実績、残業状況、有休取得状況、30歳になった時の賃金などが記載されているため、企業研究に大いに役立つでしょう。企業研究では、企業の業績、経営理念の他に、抱えている事業や株価などについてもチェックしておくとよいでしょう。

(5)業界研究をあわせて行おう!「自己PRの練習」

就職活動における自己PRは、テレビCMなど限られた時間内に商品を売り込むのと似ています。とにかく企業側、面接官に対して、「自分を採用すると、御社にとってこんなにいいことがありますよ!」「私はこんな人間なので、採用する価値がありますよ!」というように、自分を売り込むことが大切です。

でも、大学院生の場合、自己PRで必ずといっていいほど「学生時代に、いかに研究をがんばったか」という話で終始しがちです。企業側としては、その研究内容が直接業務に関係のあることなら、興味を持って聞く価値がありますが、もしも研究内容とは関係のない異業種に就職しようとしている場合、全面に研究活動を押し出して自己PRするのは危険です。研究以外の活動などでPRできることがないか、事前によく自己分析をしておくことをおすすめします。

特に専攻外の業界への就職を目指す場合は、研究内容について触れることにあまり意味はありません。それよりも、あなたの人柄や、研究活動以外でアピールできることを見つけて、準備しておきましょう。例えば生物についての研究をしてきた院生の場合、研究の一環として英語の論文を読む機会が多いと思います。そのような場合は、英語の能力などをアピールしてもよいでしょう。

早めに業界研究などの準備を行い、大手企業に頼りすぎない就活をしよう

業界研究や企業研究などの事前準備が足りないと、ついつい大手企業やネームバリューのある企業にばかりエントリーしてしまうことが多くなってしまいます。研究が本格化する前に早めに就活の準備を行って、自分に合った就職先を見つけましょう。

関連リンク

大学院のクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

 

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著者:小室直子

臨床発達心理士
中級教育カウンセラー
東北福祉大学大学院修士課程卒業後、専門学校専任講師、大学の非常勤講師として心理学系科目の講義を行うかたわら、のべ200名の就職支援の経験を持つ。