業界研究は絶対に必要?実は不要になりやすいケースもあった!

就職活動を成功させるためには、「業界研究」が必要不可欠です。ところが、志望業界や志望動機によっては不要になることもあります。就職活動に業界研究が必要な理由と、不要になりやすいケースについてご紹介します。

そもそも業界研究とは?

業界研究とは、就活生が志望する業界についての景気、成長期待度、将来性などについて調査することです。
場合によっては志望しない業界についても研究し、選択肢を広げるために行われることもあります。業界研究は、就職活動の入り口で、必ずと言っていいほどほとんどの就活生が通過するプロセスです。

では、どうして業界研究を行う必要があるのでしょうか?

(1)志望業界を絞るため
日本の業界は幅広く、大きく分類しても【サービス】【建設・不動産】【運輸・エネルギー】【情報・通信】【流通】【金融】【商社】【メーカー】のように、非常に多岐にわたります。そのため、特にやりたいこともない…という就活生ほど業界研究を熱心する必要があるのです。
業界研究を進めていく中で、業界間を比較・検討し、志望業界を1・2の業界に絞ることができるため、業界研究が必要なのです。

(2)自分と業界のミスマッチを防ぐため
業界のことをよく知らなければ、本当に自分がしたいことができる業界なのか、また、自分の性格や行動パターンに合った業界なのかについて、就職後に知ることになってしまいます。就職後、自分の特性・希望と企業の特性・実情とのミスマッチを防ぐためにも、業界研究は必要なのです。

f:id:hito-contents:20171011115633j:plain出典:写真AC

業界研究が不要になりやすいケース(1)「どんな業界か」ではなく「どんな会社か」を重視する場合

あなたが就職活動をするにあたって重視するポイントが【どんな業界か?】ではなく、【どんな会社か?】という場合、業界を研究する必要がない可能性があります。
どんな業界であっても、企業としてどのような体制で、どのような経営方針で、業績はどれくらいなのかといったような、「企業のあり方」「企業としての将来性」を重視するのであれば、業界がどこでも関係が薄くなってしまうからです。確かに業績な好調な業界の中でも、業績に伸び悩んでいる企業は存在します。それなら、業界研究をせずに企業として選び、研究するほうがよいかもしれません。

ただ、ここで気を付けてほしいのは、「選考が進めば進むほど、業界研究の成果が生きてくる」という点です。あなたが【どんな会社か?】で選び、受験した企業で筆記試験を通過し、面接試験に進んだとします。その時、面接官とのやり取りの中で、業界研究で得たその業界の情報が生きてくるのです。
例えば、「インバウンドなどの影響で好調な業界ではありますが、その中でも御社の新規事業には目を見張るものがあります」などのように、業界から見た企業をどうとらえるかという広い視野を持っていることをアピールできるのです。
面接官からしても、同じ業界の中で、どうしてうちの会社なのか?という点は就活生に聞いてみたいところですから、その点から言っても、業界研究のニュースを知っておくことはムダにはならないでしょう。

業界研究が不要になりやすいケース(2)人手不足の業界を志望する場合

数ある業界の中でも、サービス、介護、販売(小売)系など、人手不足の業界もあります。中には募集している人数が集まらずに定員割れしてしまう企業、施設もあるほどです。このような業種への就職を希望している場合は、特に業界研究を行う必要はないでしょう。

なぜなら、サービス、介護、販売(小売)系のように、そもそも人材不足の場合は、就活生の人柄や、スキルが重視される傾向にあるからです。つまり、人柄やスキルがあれば、企業・施設を選ばずに内定を獲得できてしまうのです。

しかしながら、人手不足の業界とはいえ、無条件で採用されるわけではありません。
また、自分の適性と合ってないのに、人手不足で採用されやすそうだから…という理由で受験すれば、企業・施設側にも失礼ですし、何よりあなたが就職した後に、自分の適性とのミスマッチに悩むことになります。

そのため、このようなことのないよう、深い自己分析を先に済ませ、自分について十分よく知った上で、業界研究も行うとよいでしょう。

業界研究が不要になりやすいケース(3)特定の資格重視の業界を志望する場合

ある特定の業界では、業界研究で得た知識よりも、特定の資格を取得しているという条件が重視されます。それは、「医療系」や「教育系」です。

医療系では、医師をはじめ看護師、作業療法士、理学療法士、臨床検査技師などが挙げられます。
教育系では、保育士、幼稚園教諭、小学校(中学校・高校)教諭などが挙げられます。

どの仕事も、医師免許をはじめ、国家資格や、それに準ずる資格の取得がなければできない仕事です。そして、その資格を取得するまでの間に、実習(保育・教育実習、治療など)やインターンを経なければならないため、就職後に「こんなはずじゃなかった…」「こんな仕事だとは思わなかった…」というようなミスマッチが起こりにくいこともメリットとして挙げることができます。

資格があれば就職できるというよりも、そもそもその資格を取得しようと決意するまでに、業界研究は済ませている学生が多いため、そのままのイメージで業界研究なしに就職するため、業界研究の必要性が薄くなるのです。

業界研究が不要になりやすいケース(4)志望度が低い業界の場合

業界研究は、対象となる業界にも寄りますが、研究するのにかなりの時間がかかることが多いものです。そのため、あなたの志望度が低い業界については、事前に十分な業界研究を行う必要はありません。志望度が低い業界であれば、ある程度選考が進んでから業界研究を行うほうが効率的に就職活動を行うことができるでしょう。筆記試験や書類選考の段階では、深く業界研究を行わずに、面接試験、特に最終面接前には、以下のような業界研究をしておきましょう。

(1)業界の全体像
その業界が、今どのような位置にいて、どのような仕事を含んでいるのか、近年の動きも含めて調べましょう。

(2)将来性、成長性
今の業界だけを見ていては、業界研究としては不足します。
その業界が、将来性・成長性があるのか、将来性・成長性があるとしたら、それはどのような理由によるものかについても調べておきましょう。


これらの項目について調べるには、インターネット、四季報、新聞を読み込む必要があります。特に四季報は業界と企業の双方について、深い洞察のもと記述されていますから、最終選考に進んだ後に読み込めば、業界研究の成果を面接で発揮できるでしょう。

目的を持って業界研究を行おう

業界研究を行うことは大切ですが、闇雲に業界研究しても、時間をただ浪費するだけということにもなりかねません。自分がやりたいことをしっかりと整理し、志望動機を固めながら業界研究をするようにすれば、業界研究もムダにはなりません。業界研究をする前に、しっかりと自分と向き合うようにしてみましょう。

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著者:小室直子

臨床発達心理士
中級教育カウンセラー
東北福祉大学大学院修士課程卒業後、専門学校専任講師、大学の非常勤講師として心理学系科目の講義を行うかたわら、のべ200名の就職支援の経験を持つ。