グループディスカッションで困ったメンバーに当たったら?対策法とは

大手企業をはじめ多くの企業の選考に導入されているグループディスカッションは、面接と異なりグループメンバーとの関わり方が重要です。そこで、どのようなメンバーのなかであっても自分らしさを出すためのポイントについて紹介します。

グループディスカッションと面接の違い

新卒採用試験で欠かせない選考と言えば、面接を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。実際に、HR総研が行った2015年の調査では、95%以上の企業が個人面接を実施しています。
次いで多いのが、約4割の企業で実施されているグループ面接で、多くの人数の選考を一度に行えるので1次面接での実施が多いのが特徴です。グループディスカッションはグループ面接の次に導入している企業が多く、年々増加傾向にあります。2015年度の調査では実施している企業は全体で2割弱ですが、大企業では約3割が導入しています。では、面接とグループディスカッションはどのような違いがあるのでしょうか。
面接とは、採用側の人間が学生と直接対話することで、適正や価値観といった学生の人となりや考え方などを見極めていきます。それに対し、グループディスカッションは、数人の学生がグループとなり、与えられた課題について討議させる選考方法です。そのなかで、どのような発言や行動をするかを観察し、個々の能力を見極めていきます。

グループディスカッションで面接官が見ているポイント

新卒採用の選考方法は企業によって異なりますが、一般的には

  1. エントリーシート
  2. 筆記試験や適性試験
  3. グループ面接やグループディスカッション
  4. 二次面接(個人面接)
  5. 最終面接

という流れで行われます。1や2で人数を絞るためにふるいにかけ、3以降で企業にとって必要な人材かどうかを選考すると考えるとわかりやすいでしょう。グループ面接やグループディスカッションでは、主に個別に選考する価値のある人材であるかどうかの見極めが行われます。
グループ面接では、限られた時間内での自己PRや的確な受け答えができるかだけでなく、聞く姿勢などのマナー、服装や態度などを総合的に観察します。つまり、自分をアピールする場であるとともに、社会人としてのマナーが備わっているかどうかが選考結果を左右すると言っても過言ではありません。
一方、グループディスカッションは、主に個人の能力を見極めることを目的としています。経団連による2016年度の新卒採用に関する調査によると、企業が採用にあたり重視したポイントは、1位がコミュニケーション能力、2位が主体性、3位が協調性でした。グループディスカッションでは、これらの能力の他にチームワークやリーダーシップなどを評価するケースが一般的です。特に、チームワークを重視する傾向が強いことを頭に入れておくと良いでしょう。

f:id:hito-contents:20171005095119j:plain出典:写真AC

グループディスカッションでの役割分担とは

グループディスカッションの目的は与えられた課題の結論を導くことです。討議をスムーズに進め、全員が協力して課題を達成するためには、役割分担がポイントになってきます。グループディスカッションを円滑に進めるために必要な役割は「司会」「書記」「タイムキーパー」の3つです。これらの役割は、上手にこなせばプラス評価につながる可能性も高いですが、失敗するリスクも否定できません。それぞれの役割を理解して自分に合った役割を選ぶことが大切です。

「司会」は討議の方向性を決め、メンバーに働きかけて結論を導くリーダー的な存在です。司会は常に最終目標を意識して、討議の流れを作り出したり議論が本筋から離れた時には修正したりしなければなりません。リーダーシップだけでなく全体を把握する視点が必要です。

「書記」は討議内容のメモを取るだけでなく、並行して議論の内容をわかりやすくまとめる必要があるため、短時間でまとめるのが得意な人に向いています。さらに状況に応じて「これまでの意見をまとめると…」と情報を共有することも大切です。

「タイムキーパー」は時間の管理だけではなく、最初に時間配分を提案したり、制限時間を考えながら進捗を確認したりすることが大切になります。計画性があり時間配分が得意な人に向いている役です。

3つの役に当たらなかった人は「監視役」に回り、討議のサポートをするように心がけましょう。他のメンバーのフォローや進め方の提案など、周囲に気を配り討議が円滑に進むよう働きかけるようにします。

グループディスカッションで困るメンバーがいたら?

グループディスカッションは全員が目的を意識して協力することが重要です。しかし、なかにはグループディスカッションの進行を妨げる行動を取ってしまう人もいます。そういう人がいると、雰囲気が悪くなったり、討議の混乱を招いたりする危険性があるので注意が必要です。討議の進行を妨げる困った人には、チームワークを乱す人、話を脱線させる人、意見を言わない人などがいます。そのような人がいる場合は放置せずに、周りが対処しなければなりません。
いちばん対処しやすいのは意見を言わない人です。発言の少ない人には「〇〇さんは〇〇についてどう思いますか?」とわかりやすくポイントを絞って発言を促しましょう。

次に対処しやすいのが、的外れな意見を繰り返したり、話を脱線させてしまったりする人です。話があらぬ方向に行きそうになった時は、「そういう意見もありますよね。でも、今はこのことについて話しましょう」と上手く軌道修正をするように働きかけます。
いちばん困るのがチームワークを乱す人です。話を聞かない、人の発言を遮る、否定ばかりするなどが当てはまります。チームワークを乱す人がいると腹立たしくなりますが、「あなたはおかしい」と否定してしまってはいけません。話を聞かない人には「今は〇〇さんの意見を最後まで聞きましょう」、否定ばかりする人には「では、もっといい意見はありますか?」と促すなど、上手く場を収めることを意識しましょう。

グループディスカッションへの準備は何をすればいい?

グループディスカッションに慣れるには場数をこなすのがベターですが、多くの学生はあまり経験がないのではないかと思います。本番でクラッシャー的な人と同じチームになった時に上手く対応できることが合否の分かれ道になることもあるため、事前に対策をしておくと良いでしょう。

まずは、どのような行動がチームワークやリーダーシップ、協調性などに当てはまるか、それぞれのプラスの行動やマイナスの行動について理解しておくと安心です。例えば、討議を混乱させたり、雰囲気を悪くするような行動を取ったりする人に上手く働きかけて場を収められると、主体性や協調性がプラスの評価につながります。しかし、クラッシャーを非難してしまうとチームワークや協調性がマイナスの評価になることもあるので注意しましょう。

ゼミや友達同士でシミュレーションをするのもおすすめです。5~6人のグループで議題と時間を決めて、本番に臨むつもりで練習をしましょう。グループディスカッションの課題には企業の身近なテーマを取り上げることも多いため、できれば同じような業種を志望している人が集まるのが理想です。その際、いくつかのタイプでクラッシャー役の人を作って、クラッシャー役の人は困ったメンバーになりきってみましょう。そうすることで、クラッシャー役の人もそれ以外のメンバーも、クラッシャーへの対応策が理解しやすくなります。

グループディスカッションではチームワークの良さを見せよう

グループディスカッションでは、チームワークや討議を円滑に進めるための工夫など目的を達成するまでの行動が重視されます。グループ内に困ったメンバーがいた場合でも、常にチームワークや協調性を意識して対処していくことが大切です。

参考

[1]就職活動について:就職活動・採用試験の流れ|KAIT Career|就職・キャリア総合サイト|神奈川工科大学
[2]http://kw.kait.jp/career/shukatsu/flow.html
[3]2017.7.19

[1]経団連:2016年度新卒採用に関するアンケート調査結果 (2016-11-15)
[2]http://www.keidanren.or.jp/policy/2016/108.html
[3]2017.7.19

関連リンク

グループディスカッションのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)
グループディスカッションで落ちるのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

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著者:福田 結希

人材コンサルティング会社に約8年間所属。主に、新卒採用試験(主に集団面接、グループディスカッション・プレゼンテーションなどの評価)、企業研修等でのコンピテンシーアセスメント等に関与していました。