【金融業界】銀行、証券、信用金庫、リースなど業界研究の基礎知識

※この記事は2015年度のデータを元に制作されました。

銀行だけじゃない、金融業界の広がりと動向

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金融業界というと、まっさきに思い浮かべるのは銀行ではないでしょうか。しかし、金融業界には銀行以外にもさまざまな企業があります。

本来は「金」を「融資」することから金融といわれていましたが、最近では個人や企業にお金を貸すだけでなく、証券や保険、モノを貸出するリースまで含まれます。業界再編によって統合されたり事業領域が重なり合ったり、複雑化しているのが現状です。

具体的に金融業界は、さらに次のように分かれます。

メガバンクや地方銀行のほか、ネット系も成長している「銀行」

まず、日本銀行法によって定められた財務省所管の認可法人、日本の中央銀行として日本銀行があります。日本で紙幣を発行できる唯一の銀行です。ちなみに硬貨は国が発行しています。日本銀行では税金や国債を預かって公務員への給与の支給する「政府の銀行」、市中銀行の預金の一部を預かる「銀行の銀行」の役割も担っています。

JA(農協)、JF(漁協)、JForest(森組)などの協同組織で、農林水産省の所轄となっている特別民間法人が農林中央金庫(農林中金)。会員による地域活性化を担い、金融業務の他、農林水産業者に対する指導や経済事業、共済事業を行っている金融機関です。

銀行法に基づいて設立された金融機関、いわゆる銀行として最もよく知られているのは、都市銀行や長期信用金庫の再編で誕生したメガバンクでしょう。

メガバンクはグループ傘下に証券会社や信託銀行などを置く、財閥系の巨大な総合金融業です。国内最大規模としては、三菱UFJファイナンスグループがあります。米国のユニオンバンクやタイのアユタヤ銀行など、海外展開によって2015年3月期の純利益が1兆円を超えました。みずほファイナンシャルグループは、2013年に反社会勢力との融資問題が発覚しましたが、その後、運営体制を強化。三井住友ファイナンシャルグループは、純利益が上記3つのメガバンクのうちで最も高く、堅調です。

しかし、最近このメガバンクにとって、流通系・ネット銀行の台頭が脅威となってきました。インターネットの電子モールやスーパー・コンビニエンスストアの展開する銀行で、前年比の伸び率20.3%で成長しています。

ネット銀行として楽天銀行は、楽天市場に出展する事業者に向けて、楽天カードを使った融資を開始。ソニーファイナンシャルホールディングス傘下のソニー銀行は、住宅ローンを中心に拡大しています。また、流通系としては、やはり住宅ローンをメインに店舗での割引を強化したイオン銀行、コンビニエンスストアでATMを全国展開し、提携金融機関の手数料収入によるセブン銀行があります。

地方銀行では人口減少などから再編が進んでいます。2015年10月には、肥後銀行と鹿児島銀行の経営統合によって九州ファイナンシャルグループが生まれました。2016年4月には、横浜銀行東日本銀行が統合予定です。

その他、外資系によるグローバル金融もあります。

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営業の実力が試される「証券」

会社の株を売買する仲介をする「ブローカー業務」、証券会社自体が株式を売買する「ディーラー業務」のほか、企業から株式を買い取って人々に売ったり、新たに発行した株式を買ってくれる人々を探したり、株式に関する金融業務を行っているのが証券会社です。

独立系証券会社大手としては、野村ホールディングスの中核企業である野村證券があります。国内の顧客基盤は強固で、顧客に長期保有を促進するコンサルティングに営業転換を図った結果、業績は好調です。国内外の法人・管理部門の社員には「総合職C社員制度」という完全実績給の体系を設けて、実力主義を徹底しています。

また、ネット証券は個人投資家の株式売買として地位を築きました。業界最大手は、SBI証券マネックス証券は、香港やアメリカに拠点を拡大しています。

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その他、金融業界にはどんな領域がある?

保険会社(生命保険・損害保険)も金融業界に含められます。生命保険の民間首位は日本生命で、明治安田生命第一生命住友生命の3社がトップに追随する企業、生保業界の4強といえます。このうち、第一生命は4社のうちの唯一の上場会社で、2015年の決算では保険料収入で日本生命を抜きました。

生命保険の外資系企業では、AIGスター生命、AIGエジソン生命を吸収合併したプルデンシャル・ファイナンシャルが国内の3強に続く勢いです。アフラックは日本郵政との提携により、郵便局における販売を増やしています。

出資者である会員あるいは組合員から集めた預金によって、地域の個人や中小および零細事業者に融資する金融機関が信用金庫・信用組合です。銀行が株式会社の営利を追求する組織であるのに対して、信用金庫・信用組合は非営利の相互扶助を目的としています。信用金庫では預金率が50%を割り、厳しい状況にあります。

その他、金融業界には、再生エネルギーや航空機などの分野における設備投資などで活況のリース、クレジットカード・消費者金融の分野もあります。東京オリンピックなどで日本を訪れる外国人のキャッシュレス決済を見込んで、クレジットカードの業界も追い風に恵まれているといえそうです。

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監修:藤信 明憲(ふじのぶ あきのり)

GCDF-Japan キャリアカウンセラー資格所有
私立大学でキャリアカウンセラーとして勤務。大学在籍時は、就職相談の他、合同説明会の運営リーダーを担当し、各種就活対策セミナー講師としても年間50本以上の登壇を行う。リピート指名ナンバーワンの実績を誇り、何よりも傾聴を心がけている。
現在はフリーランスで、学生や社会人へのカウンセリング、次世代社長や大人向けの勉強会のファシリテーターや講師を行う。