エントリーシートと履歴書の違いは?上手に使い分けるテクニックとは

エントリーシートと履歴書、違いは何?

エントリーシート(以下、ES)と履歴書を同時に提出するとき、趣味・特技、志望動機などの共通した項目は「どう書き分ければいいの?」と悩む就活生もいるのではないでしょうか。

採用の目的から考えると、ESは企業に自分を売り込む「企画書」、履歴書はESに書かれた内容を裏付ける略歴の「サマリー(要約)」といえそうです。このふたつの書類に整合性がないと、説得力に欠けます。だからといって、まったく同じことを書いた場合、就活生の思考力や視野の広がりがありません。それぞれの書類の役割を考え、意識的に書き分けることが大切です。

最終的に採用で重視されるのはエントリーシートです。しかし、これまでの就活生の生涯を知り、ESの内容を補足する資料として履歴書があります。家族構成や生い立ちなどを参考にして、自己PRや志望動機と整合性があるかなど、採用担当者が検証する資料が履歴書といえそうです。また、面接では会話のきっかけづくりにも使われます。

ESでは、ある程度自分を演出したり魅力的に見せたり、表現を工夫することが可能です。しかし、履歴書では学歴や資格に関するウソは書かないこと

浪人や留年をした学生にとって、学歴は触れたくない部分かもしれません。とはいえ、きちんと説明できるなら問題ありません。単位を落としたことが原因であっても、「結果として、その経験によって自分の欠点やこれからの生き方を見つめ直した」というようにポジティブに考えましょう。

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ESは自分を売り込む企画書

広告業界やデザイン関連の企業を志望する学生ならご存知かもしれませんが、多くの業界では企画を採用する際に「コンペ」を行うことがあります。コンペとはコンペティション(competition)の略であり、複数の会社に企画を提出させ、その中から最も優れた提案を採用するものです。いわば「ビジネスの採用活動」ともいえます。

モノに例えるのは大変失礼かもしれませんが、就活を自分という商品を売り込む場と考えたとき、ESは自分の企画書です。自分自身の魅力を最大限に盛り込んで、採用せずにはいられないアピールをすることがポイントです。

ところで、自分を魅力的に見せる表現方法を、恋愛のケーススタディで考えてみましょう。

「きみが好きだ」「あなたが大好き」という言葉は、うれしいものです。けれども「誰にでも、そう言っているのでは?」と思いませんか。あるいは、「自分はこんなにすごい/かわいい」と自己中心的に言われても、引いてしまうことがないでしょうか。

むしろ「紅茶を飲むとき首を傾げるしぐさが上品で気に入っている」「あのお店いいなって何気なく言った言葉を覚えていてくれて、さりげなく連れて行ってくれる行動力が素敵」のように、自分を理解したうえで、具体的な言葉をかけてもらう方がうれしいでしょう。もちろんそんな気取った言葉は簡単に言えないかもしれません。また、相手を理解することと媚びることは、まったく異なります。

究極の営業は「売り込まないこと」と言われます。

禅問答のようですが、頭の片隅に覚えておくと就職後に役に立つかもしれません。この極意が気になる方は、D・カーネギー著『人を動かす』を読むことをおすすめします。伝統的なベストセラーです。

自己PRというと、どうしても自分の売り込みになりがちです。しかし、相手の欲しがっている言葉を伝えることが、最大のアピールになります。

ESでまず気を付けることは、相手の質問にきちんと答えることです。当たり前のように思うかもしれませんが、意外にできていない就活生が多いようです。自己PRを学歴で埋めたり、志望動機のほとんどの欄を使って特技をアピールしたり、採用担当者の意図を理解しない的外れな回答は、それだけでマイナス評価になるかもしれません。

また、志望先の企業概要もしっかり研究して理解すること。企業研究を疎かにして自分のアピールだけをしても、採用担当者を振り向かせることは難しいでしょう。

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履歴書はESとの一貫性と重複に注意

一方で、ESの自己PRや志望動機がなぜ書かれたのかという就活生の背景を知る検証資料が履歴書といえます。内容は、学歴、所有資格、趣味や特技などが中心になります。ある意味、個人のスペック(仕様)であり基本情報です。

「夏休みにオートバイで日本一周」のような、面接で採用担当者が「何日で一周したの? どこに行ったの?」など思わず質問したくなる話題は、あえて履歴書の趣味・特技の欄に書くと効果的です。というのは、ESに書くと文章中に埋もれてしまい、書類審査のときに見落とされる可能性があるからです。

また、履歴書は、ESと一貫性のない話題や重複した内容を取り上げないように配慮しましょう。

自己PRで「行動力」をアピールしたにも関わらず、履歴書で「読書」と書くと、一貫性がなく説得力がありません。「チャレンジ精神」をアピールするのであれば、ESでは「ゼミでリーダーを務めて新しい研究に着手したこと」、履歴書の趣味欄では「世界遺産をひとりで訪れること」などのように、自己を多面的に表現します。

ESと履歴書の両方を提出する場合には、一貫性を持たせるとともに、多彩な人間性を表現するとよいでしょう。

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監修:藤信 明憲(ふじのぶ あきのり)

GCDF-Japan キャリアカウンセラー資格所有
私立大学でキャリアカウンセラーとして勤務。大学在籍時は、就職相談の他、合同説明会の運営リーダーを担当し、各種就活対策セミナー講師としても年間50本以上の登壇を行う。リピート指名ナンバーワンの実績を誇り、何よりも傾聴を心がけている。
現在はフリーランスで、学生や社会人へのカウンセリング、次世代社長や大人向けの勉強会のファシリテーターや講師を行う。