プログラミング言語の難易度はそれぞれどのようになっているのでしょうか。本記事では、プログラミング言語の難易度の決まり方や難易度別、目的別のプログラミング言語などを紹介していきます。プログラミング言語の難易度について知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
「プログラミング言語の難易度はどんな基準で決まるの?」
「主なプログラミング言語の難易度って?」
「スマホアプリを開発する場合のおすすめ言語には何がある?」
このように、プログラミング言語ごとの難易度について知りたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、プログラミング言語の難易度が決まるポイントや、難易度別のプログラミング言語一覧などを解説しています。本記事を読むことで、主なプログラミング言語の難易度について把握できるでしょう。
また、目的別のおすすめプログラミング言語についても解説するため、自分が開発したいものに適したプログラミング言語が知りたい人も参考にできます。
プログラミング言語の難易度について知りたい人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
プログラミング言語の難易度は何で決まる?
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はじめてプログラミングを学ぶ場合、できるだけ簡単な言語から習得していきたいという人も多いでしょう。実際、難易度が高い言語から学び始めてしまうと、途中で挫折してしまうリスクも高いです。
プログラミング言語の難易度をチェックする場合、言語ごとの学びやすさや環境構築のしやすさなどを確認すると良いでしょう。ここではプログラミング言語の難易度を決める要素についてそれぞれ紹介していきます。
学びやすさ
プログラミング言語の難易度は、その言語が学びやすい言語かどうかがポイントになります。たとえば、よく開発に使用されるようなメジャーな言語であれば、インターネット上で情報が豊富に見つかるため学習しやすいと言えるでしょう。
一方、マイナーな言語の場合は日本語での情報が見つかりにくく、わからないことがあっても調べにくいため、習得に時間がかかる可能性があります。
環境構築の簡単さ
手を動かしながらプログラミング言語を学ぼうと思うと、自分自身で環境構築を行う必要があります。そのため、環境構築が簡単かどうかもプログラミング言語の難易度を決める要素の一つだと言えるでしょう。
プログラミング言語の中には、IDEをインストールするだけで環境構築が完了するものもあれば、自分で各種設定作業を行わなければいけないようなものもあります。環境構築までに多くのステップが存在するような言語ほど、難易度が高いと言えるでしょう。
他に身につけるスキルの有無
実際に開発にプログラミング言語を利用しようと思うと、言語の文法だけを学ぶだけでは足りないというケースもあります。そのため、プログラミング以外に身につけるスキルがあるかどうかもプログラミング言語の難易度に関わってきます。
たとえば、文法以外にフレームワークやライブラリなども学ばなければいけない言語の場合、それだけ学習にも時間がかかるため、難易度が高いと言えるでしょう。
機械語への翻訳タイミング
プログラミング言語は、機械語への翻訳のタイミングの違いによってインタプリタ言語とコンパイラ言語にわけることができます。インタプリタ言語は一行一行翻訳しながら実行するのに対して、コンパイラ言語は一括で翻訳してから実行するという違いがあります。
コンパイラ言語は一括で翻訳するため実行までに時間がかかり、エラーが発生した場所もわかりにくいため、コンパイラ言語とインタプリタ言語であればインタプリタ言語の方が難易度が低いと言えるでしょう。
記述方法
プログラミング言語には、記述方法の違いによって手続き型、オブジェクト指向型、関数型にわけることができます。一般的なシステム開発に用いられるのは手続き型やオブジェクト指向型の言語です。
一方、関数型の言語はデータに何かしらの処理を与えていくことでプログラムを構築していくため、初心者が学ぶのは非常に難易度が高いです。
また、関数型言語でシステム開発を行うのも難しいため、はじめてプログラミングを学ぶ場合は手続き型もしくはオブジェクト指向型の言語を選ぶようにしましょう。
【難易度別】主なプログラミング言語の一覧
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ここまでプログラミング言語の難易度が決まるポイントについて紹介しましたが、一般的に利用されているプログラミング言語の難易度を知りたいという人も多いでしょう。
ここでは難易度低め、難易度中、難易度高めの3段階の難易度別に、主なプログラミング言語を紹介していきます。
難易度低め
プログラミング言語の中でも、文法がシンプルでわかりやすい言語や開発環境の構築が必要ないような言語は難易度が低めだと言えます。ここでは、まずは難易度低めな言語を紹介していきます。
JavaScript
JavaScriptは動きのあるWebページを作成するプログラミング言語です。JavaScriptはブラウザとテキストエディタがあれば開発を始めることができ、文法も複雑ではないため、さまざまなプログラミング言語の中でも非常に難易度が低いと言えます。
また、人気のある言語であるため関連書籍も数多く出ており、学習を進める上で困ることも少ないでしょう。デザイン性の高いWebサイトやWebアプリ、スマホアプリ開発などに適した言語です。
Typescript
JavaScriptを拡張した言語がTypeScriptとなっています。JavaScriptのコードを安全に記述できる仕組みを備えており、JavaScriptよりも不具合の少ないコードを書けるというメリットがあります。
また、JavaScriptと互換性が高く、JavaScriptのコードが扱える場合は非常に学習コストも少なく済みます。ただし、TypeScript独自の文法が存在するため、JavaScriptよりは難しいと言えるでしょう。
PHP
PHPは、WebサービスやWebアプリケーションなどのサーバーサイドのWeb開発に特化しているプログラミング言語です。PHPは文法がシンプルで、さらにインタプリタ言語であるためプログラミングした内容をすぐに実行することができます。
そのため、初心者にもおすすめの難易度の低い言語だと言えるでしょう。
Ruby
Rubyは日本生まれのプログラミング言語です。Rubyは書きやすく読みやすいコードを意識して開発されており、スクリプト言語であるためプログラムの実行も容易です。
Rubyを学ぶ場合は「Ruby on Rails」というWebフレームワークも学ぶ必要がありますが、Rubyであればインターネット上でも日本語の情報が手に入りやすいため、学習難易度は低いでしょう。
VBA
VBAはMicrosoft Officeシリーズのためのプログラミング言語です。Microsoft Visual BasicやExcelに搭載されており、ExcelやWord、PowerPoint、AccessなどのOfficeソフトを自動化することができます。
もとからOfficeソフトに搭載されている言語であるため、Excelなどを利用している人であればスムーズに学習を進められるでしょう。
難易度中くらい
難易度低めな言語ほど簡単ではなくても、比較的習得しやすい言語が難易度中の言語です。他の言語を習得していれば、より学習コストも少なくなるでしょう。
ここでは難易度中くらいの言語を紹介していきます。
Swift
SwiftはiOSアプリ開発などに用いられるプログラミング言語です。Apple社が開発した公式のプログラミング言語となっており、Xcodeと呼ばれるツールを利用して開発を行います。
近年では関連書籍も多く出てきているため、学習しやすいと言えるでしょう。ただし、SwiftだけでなくXcodeを使い方も学ぶ必要があるため、学習コストは少し高めだと言えます。
Kotlin
Kotlinは、Androidアプリ開発に用いられているプログラミング言語です。Javaとの相互利用ができるだけでなく、Javaよりもシンプルなコードで実装することができます。
ただし、他の言語に比べて後発の言語ということもあり、情報はまだ少なめです。そのため、情報が豊富な言語よりもその点で難易度が高くなっていると言えるでしょう。
Python
PythonはAIや機械学習など最先端分野でも利用されているプログラミング言語です。AIなどの分野でPythonを扱おうと思うと専門的な知識が必要になるため、難易度は高くなります。
しかし、Webアプリケーションなどの開発を行うだけであれば、Pythonはコードがシンプルなので難易度は高くないでしょう。
C#
C#はC++の後継として開発されたオブジェクト指向のプログラミング言語です。Windows向けアプリケーションやゲーム開発などに活用されており、近年ではAR・VRアプリケーションの開発にも採用されています。
Microsoft社が開発した言語であるため、IDEのVisual Studioをインストールすれば開発ができます。そのため、開発環境の構築は比較的容易ですが、オブジェクト指向言語であるため全体的には難易度は中くらいだと言えるでしょう。
Google Apps Script
Google Apps ScriptはGoogleスプレッドシートを操作するためのプログラミング言語です。VBAはExcelなどの操作に用いられる言語ですが、Google Apps ScriptはGoogleスプレッドシート専用の言語となっています。
Google Apps Scriptも普段からGoogleスプレッドシートを利用しており、操作に慣れている場合、学習コストは低めだと言えるでしょう。
難易度高め
覚えなければいけないことが多いなど、初心者には理解が難しい言語は難易度が高めだと言えるでしょう。難易度が高めな言語は、他の言語をマスターしてから挑戦するのがおすすめです。
ここでは難易度高めの言語を紹介していきます。
Java
Javaは大規模システム開発に欠かせないオブジェクト指向のプログラミング言語です。代表的なオブジェクト指向言語であり、関連書籍の数も非常に多いです。
Javaを習得するにはオブジェクト指向を理解する必要があるため、初心者には難易度は高いでしょう。しかし、世界的に見ても多くの企業などが取り入れている言語であるため、プログラマーを目指す場合は習得しておきたい言語だと言えます。
C言語
C言語は長い歴史を持つプログラミング言語です。多くのプログラミング言語のもとになった言語で、関連書籍も豊富に出版されています。
しかし、構造が複雑な言語であるため、プログラムを設計したり不具合を解析したりすることが難しいです。また、C言語を習得するにはメモリやCPUについても理解する必要があるため、難易度は非常に高い言語だと言えるでしょう。
C++
C++は前述のC言語にオブジェクト指向やクラスの概念を取り入れたプログラミング言語です。オブジェクト指向言語であるため、C言語よりも大規模開発に向いています。
C言語も難易度が高いですが、C++はC言語以上に覚えなければいけないことが多いため、非常に難易度が高い言語だと言えるでしょう。
Go
GoはGoogle社が開発しているプログラミング言語です。もともとはGoogleで使用するために開発された言語で、他の言語と比べると比較的新しい言語となっています。
コードは比較的シンプルであるため、言語自体の難易度は高くはありません。しかし、フレームワークや関連ツールなどの使い方も習得する必要があるため、全体としての難易度は高めだと言えるでしょう。
R
R言語は統計解析やデータ集計に特化したプログラミング言語です。もともとは学術分野で利用されていた言語であるため、汎用性はあまり高くありません。
R言語は他のプログラミング言語よりも文法がシンプルであるため、言語自体の難易度は高くはありません。しかし、統計解析を行うための言語であるため、使いこなせるようになるには専門的な知識が求められます。
そのため、他の言語と違い、学術的な面で難易度が高い言語だと言えるでしょう。
【目的別】おすすめのプログラミング言語
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ここまでさまざまなプログラミング言語を紹介してきましたが、難易度ではなく開発したいものに合ったプログラミング言語を学びたいという人もいるでしょう。
プログラミング言語にはそれぞれ得意としている分野があるため、スマホアプリ開発などプログラミング言語を学ぶことに特定の目的がある場合は、目的に合った言語を学ぶことが大切です。
ここでは最後に目的別のおすすめのプログラミング言語を紹介するため、参考にしてみてください。
スマホアプリ開発
スマホアプリ開発におすすめの言語としては、SwiftとKotlinが挙げられます。スマホアプリ開発を行う場合、どのOSで開発するのかによって学ぶべき言語が変わります。
iOSアプリを開発する場合はSwift、Androidアプリを開発する場合はKotlinを学ぶと良いでしょう。
Webアプリ開発
Webアプリ開発におすすめの言語としては、RubyやPHP、Java、JavaScript、Goなどが挙げられます。Webアプリ開発に利用できる言語にはこのようにさまざまな種類があるため、まずは難易度の低いJavaScriptから習得すると良いでしょう。
Windowsアプリ開発
Windowsアプリ開発であればC#がおすすめです。また、ExcelなどのMicrosoft Office系の開発を行う場合はVBAを学ぶと良いでしょう。
前述したようにC#は難易度の高い言語であるため、最初に学ぶのは難しいです。しかし、C#を習得できれば、他のオブジェクト指向言語の習得も簡単になるでしょう。
目的に合わせてプログラミング言語を学ぼう
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プログラミング言語には多くの種類があり、難易度や特徴などが異なっています。そのため、プログラミング言語を学ぶ場合は自分に合った言語を選ぶことが大切です。
ぜひ本記事で紹介した難易度別、目的別のおすすめのプログラミング言語を参考に、習得すべきプログラミング言語を選定できるようになりましょう。

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