エンジニアは将来性がある職業だと言えるのでしょうか。本記事では、種類別に見るエンジニアの将来性やエンジニアとして成功する人の特徴、エンジニアに就職する際に知っておきたいことなどを紹介するため、参考にしてみてはいかがでしょうか。
「エンジニアには将来性がある?」
「エンジニアとして成功する人にはどんな特徴があるの?」
「エンジニアにはどんなスキルが求められているの?」
このように、エンジニアの将来性について様々な疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、エンジニアの将来性がある理由やエンジニアの種類別の将来性の違いなどを紹介しています。本記事を読むことで、エンジニアに将来性があると言える理由を把握することができるでしょう。
また、エンジニアとして成功する人の特徴や、エンジニアに就職する際に知っておきたいことなども紹介しているため、すでにエンジニアを目指している人も参考にできます。
エンジニアの将来性について詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
エンジニアに将来性はあるのか
出典:PIXTA
近年では、IT業界全体としてIT人材不足の状態になっており、エンジニアの需要が高まってきています。そのため、エンジニアは将来性がある職業だと言われることも多いですが、本当にエンジニアが将来性のある職業なのかどうか知りたいという人も多いのではないでしょうか。
結論から述べると、エンジニアには将来性あると言えるでしょう。ここでは、その理由について解説していくため、参考にしてみてください。
AIの進化によるエンジニアへの影響とは
今後、AI技術が進化することにより将来的にAIに代替され、無くなっていく仕事があると言われています。特にAIに代替される可能性が高い職業としては、事務や営業、運送や運輸などが挙げられます。
エンジニアの場合は専門的なスキルが必要とされることから、AIに代替される可能性は低いと言われています。そのため、AIの進化によってエンジニアという職業が無くなることは考えにくいでしょう。
エンジニアに将来性が「ある」と言える理由
近年ではインターネットの普及やテクノロジーの発展により、あらゆる業界でエンジニアの需要が高まっています。また、現在エンジニアは人材不足の状態であり、今後もIT人材不足は深刻化していくことが予想されていることから、エンジニアの将来性はあると言えるでしょう。
IT業界は今度も成長していくことが期待されています。エンジニアの仕事も技術の進化に伴い、発展していくでしょう。
種類別に見るエンジニアの将来性
エンジニアとひと口に言っても、その種類は様々です。また、エンジニアの種類によって業務内容や特徴なども異なっていることから、基本的には将来性のあるエンジニア職でも種類によって将来性には違いがあると言えるでしょう。
ここでは、種類別に見るエンジニアの将来性について解説していきます。
Webエンジニア
Webエンジニアとは、WebサイトやWebアプリケーションの設計、開発、運用保守などを主に担当するエンジニアです。担当する領域によって、ユーザーの目に見える部分の開発を行うフロントエンドエンジニアと、見えない部分の処理を実装するバックエンドエンジニアにわかれます。
Webアプリケーションの需要は近年急増していることから、Webエンジニアも将来性がある職業だと言えるでしょう。
ゲームエンジニア
ゲームエンジニアとは、アプリケーションの中でもゲームの開発を行うエンジニアです。プログラミング言語を使ってゲーム開発を行い、開発したゲームが仕様どおりに動くかどうか検証することが仕事です。
近年ではeスポーツが世界的な盛り上がりを見せています。また、VRなどの先端技術を使ったゲームも増えてきているため、ゲームエンジニアは将来性のある職業だと言えるでしょう。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアとは、ネットワークの設計や構築、運用保守を主に担当するエンジニアです。ネットワークエンジニアとして仕事をするには、ルーターやスイッチなどの機器を含め覚えなければいけないことが多くあります。
近年では様々なものがインターネットに繋がるIoTが注目されていることから、ネットワークの専門家であるネットワークエンジニアの需要も、今後拡大することが期待できるでしょう。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアとは、ネットワークやサーバーなどの情報セキュリティに特化したエンジニアです。セキュリティに配慮した設計や機器の導入などを行い、サイバー攻撃を未然に防ぎます。
ITの進歩と共にセキュリティへの意識も高まっていることから、セキュリティエンジニアは将来性のあるエンジニア職だと言えるでしょう。今後はサイバーセキュリティ分野でもAIやデータ処理のスキルが求められるようになるため、これらのスキルを身につけることが重要です。
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアとは、インフラエンジニアの中でもクラウドに特化したエンジニアです。近年ではAI技術と共にクラウドサービス、クラウドテクノロジーへの注目が集まっており、多くの企業がクラウドへの移行を進めています。
今後はAWSなどのクラウドサービスの利用よりも、社内システムと社外システムを組み合わせた大規模ソリューションの開発が推進されるようになるでしょう。そのため、高いスキルを持ったクラウドエンジニアは将来性がある職種だと言えます。
AIエンジニア
AIエンジニアは、最先端技術であるAI開発を専門に行うエンジニアです。近年IT人材不足が深刻化してきていますが、その中でも高度なスキルを要求されるAIエンジニアは需要の高さに対して供給が追い付いていない状態です。
そのため、AIエンジニアは今後の将来性に期待できる職種だと言えるでしょう。
IoTエンジニア
IoTエンジニアとは、IoT製品やIoT関連のアプリケーション開発を行うエンジニアです。IoTを実現するには「モノ」と「アプリケーション」の両方が必要になるため、IoTエンジニアごとに必要とされる専門領域が異なります。
IoTは近年注目されている最先端分野の領域であるため、IoTエンジニアは将来性が期待できる職種だと言えるでしょう。
データエンジニア
データエンジニアとは、データの整理や管理、データを活用するための基盤の構築や運用を行うエンジニアです。AI開発や機械学習でデータを活用するためには、先にデータの加工や整理を行う必要があります。
近年ではビッグデータの利活用の需要も増していることから、データエンジニアは将来性のある職種だと言えるでしょう。
社内システムエンジニア(SE)
社内システムエンジニア(SE)とは、社内システムの開発や運用、保守などを行うエンジニアです。一般的なシステムエンジニアと違い、自社内で利用するシステムの構築やメンテナンス、社内でのコンピューター周りのトラブル対応などを行うことが仕事です。
社内システムエンジニアは将来的に需要が拡大するというわけではありませんが、今後も一定の需要は期待できる職種だと言えるでしょう。
制御・組み込み分野のエンジニア
制御・組み込み分野のエンジニアとは、家電などの独立した機械の中に組み込まれている、制御するコンピューターの設計や開発を行うエンジニアです。制御・組み込み分野のエンジニアにはハードウェアとソフトウェア両方の知識やスキルが必要になるため、仕事の難易度も高いです。
今後はIoTの発展によって制御・組み込み分野のエンジニアの需要も増していくことが予想できるため、将来性はあると言えるでしょう。
エンジニアとして成功する人の5つの特徴
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IT人材不足などの理由から未経験からでもエンジニアになることは可能ですが、エンジニアとして成功できる人は限られています。
優秀なエンジニアとして成功する人には特徴があるため、エンジニアとしてスキルアップを目指すためにも、どのような特徴があるのか把握しておくと良いでしょう。ここでは、エンジニアとして成功する人の特徴について紹介していきます。
- 実践経験を積んでいる
- 常に向上心を持って学習し続けている
- 考え方に柔軟性がある
- 好奇心旺盛で新しいことを学ぶのが好きである
- 具体的なキャリアプランを持っている
1:実践経験を積んでいる
将来性のある技術やプログラミング言語は、知識を身につけるだけでは不十分です。様々な開発案件で新しい技術を使った実践経験を積んでいるエンジニアは、エンジニアとして成功することができるでしょう。
また、実務経験を積めば職務経歴書にもこれまでの実績を記載できるため、転職時にも良いアピールポイントになります。
2:常に向上心を持って学習し続けている
IT業界は日々技術が進化しており、新しい技術が生まれるサイクルも早いです。現在開発に用いられている需要の高い技術やプログラミング言語であっても、数年後には全く異なる技術がトレンドになっている可能性があります。
そのため、常に向上心を持って積極的に学習できる人は、エンジニアとして成功しやすいでしょう。時代に合わせて新しい技術をキャッチアップできる人ほど、プロジェクトで活躍しやすくなります。
3:考え方に柔軟性がある
開発プロジェクトは要件定義や設計など段階を踏んで進んでいきますが、優先順位が途中で変わることも珍しくはありません。開発当初は重要だった事項も、後からより重要な事項が見つかり、優先度が変わるケースもあります。
そのため、その場に合わせて柔軟に思考を切り替えられるエンジニアは成功しやすいと言えるでしょう。開発プロジェクトでは、現在の状況に合わせて最善の対策を考えられるような人が求められると言えます。
4:好奇心旺盛で新しいことを学ぶのが好きである
前述のとおり、IT業界はどんどん新しいものが生まれています。そのため、好奇心が旺盛で新しいことを学ぶのが好きな人は、エンジニアとして成功しやすいと言えるでしょう。
もともと新しいことを学ぶのが好きな人であれば、無理しなくても新しいIT知識や情報も積極的に取り入れていくことができるでしょう。エンジニアとして活躍するためには、日々学び続ける姿勢を持つことが必須です。
5:具体的なキャリアプランを持っている
エンジニア職は学歴や年齢などに関わらず、努力次第でキャリアアップを目指せる職業です。そのため、具体的な将来のキャリアプランを持っている人ほど、エンジニアとして成功しやすいと言えるでしょう。
エンジニアとして成功することを目指すのであれば、まずは自分が目指したいキャリアを明確化し、そのキャリアに必要な知識やスキルを身につけ、経験を積み上げていくことが大切です。
エンジニアに就職する際に知っておきたいこと
エンジニアに就職する場合は、エンジニアの仕事内容や求人状況などを把握しておく必要があるでしょう。ここでは、エンジニアに就職する際に知っておきたいことを紹介していきます。
エンジニアの基本的な仕事内容
エンジニアの仕事内容は職種によって異なりますが、プログラマーやシステムエンジニアなどの一般的にイメージされるエンジニアは、システム開発に携わることが仕事です。
システム開発のための要件定義や設計、開発、テスト、保守運用などに携わったり、データベースやサーバー、ネットワークなどを扱ったりします。インターネットに関連したITの専門的な知識を持ち、IT業界を中心に活躍するのがエンジニアだと言えるでしょう。
エンジニアの要員事情・求人状況
エンジニアの求人倍率などは、エンジニアの職種によっても異なります。たとえば、データエンジニアの場合、有効求人倍率は1倍以下となっていますが、組み込みエンジニアやIoTエンジニアの場合は1.5倍ほどとなっています。
出典:データエンジニア|厚生労働省
参照:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/523
アクセス日:2022年5月30日
エンジニアに求められるスキル分野
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将来性のあるエンジニアになるためには、今後特に求められる分野のスキルを磨いていく必要があるでしょう。ここでは最後に、エンジニアに求められるスキル分野について紹介するため、参考にしてみてください。
プログラミング言語
エンジニアとして業務を行うには、プログラミング言語のスキルが必須です。どのような分野のエンジニアを目指す場合でも、プログラミング言語のスキルは押さえておく必要があるでしょう。
将来性のあるエンジニアを目指すのであれば、世界的にトレンドになっているプログラミング言語のスキルを身につける必要があります。ニーズの高い言語のスキルを身につけることで、年収の高いエンジニアを目指せるでしょう。
クラウドサービス
近年では、クラウドサービスを利用する企業やオンプレミスからクラウドへの移行を行う企業が増えています。今後もクラウドサービスの需要が増していくことが予想されているため、エンジニアにはクラウドサービスの知識や利用スキルが求められるでしょう。
代表的なクラウドサービスとしては、AWSやGCP、Azureなどがあります。
セキュリティ
年々サイバー攻撃が巧妙化しつつあることから、企業のサイバーセキュリティ意識も高まっています。そのため、エンジニアには情報セキュリティに関する知識やスキルが必要になるでしょう。
また、今後常にインターネットを利用するIoTやクラウドサービスが発展していくことが予想されているため、セキュリティの重要性も高まっていくでしょう。
アジャイル開発
現在のシステム開発はウォーターフォール開発が一般的ですが、近年ではスピーディな開発が実現できるアジャイル開発を導入する企業も増えてきています。
ウォーターフォール開発は、設計、実装、テストなどの工程を上から下に流れ落ちるように順番に進めていきますが、アジャイル開発は開発の一連の流れを機能ごとに細かく繰り返すことで開発を行うという特徴があります。
アジャイル開発に対応できるエンジニアは少ないため、アジャイル開発の経験を積んでおくと良いでしょう。
エンジニアの将来性を把握しよう
出典:PIXTA
エンジニアの職種の中でも、特に将来性が期待できる職種や分野があります。
ぜひ、本記事で紹介した種類別のエンジニアの将来性やエンジニアとして成功する人の特徴などを参考に、将来性のあるエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

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