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AIエンジニアの将来性は高い?需要のある業種・職種などについて紹介

社会へのAI普及により、AIエンジニアの仕事に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では仕事内容や各業界のAI活用事例を通じて、需要と将来性の高さなどについて解説します。この記事を参考にAIエンジニアも希望職種の一つとして考慮してみましょう。

就活を始めるにあたって、AIエンジニアがどんな仕事か興味のある方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、AIエンジニアと聞くと需要の高いイメージの一方、未経験の方にはハードルが高く、難しい職業というイメージもあるでしょう。

 

この記事では、AIエンジニアの概要から仕事内容、平均年収や今後の将来性、AIエンジニアに求められる必要なスキル、勉強方法、各業界のAI活用事例などについて総合的に解説していきます。

 

本記事を読むことでAIエンジニアについての理解が深まり、各業界のAI需要の高さも知ることができるでしょう。イメージだけでどのような職業か分からなかったという方も就活情報の一つとして役立ててみてください。

AIエンジニアとは?

出典:PIXTA

AIエンジニアとは、主にAI(人工知能)の開発や機械学習、ディープラーニング(深層学習)によるデータ解析などのAIエンジニアリングを専門とする職業です。

 

上記の点からAI開発エンジニアは、webプログラミングなどのwebエンジニア、ITエンジニアとは区別されており、使用するプログラミング言語に違いがあることも特徴です。

AIエンジニアの仕事内容

AIエンジニアの仕事内容は主に「AI開発」「学習」「データ分析」の3つです。

 

「AI開発」によく利用されるプログラム言語のPythonを用いて、AI開発用に用意されているライブラリやフレームワークと呼ばれる枠組みを利用して開発を進めていきます。

 

「学習」は開発後のAIの精度を向上させるために機械学習やディープラーニングを利用して、与えられたデータを元に繰り返し学習させながら、共通する法則などを見つけ出し、間違ったデータを排除できるようにする作業です。

 

最後の「データ分析」では、学習により振り分けられたデータを元に、現状分析や未来予測をする事で、蓄積されたデータを活用できるようにします。

 

分析には業種や目的によってより専門的な知識が必要になるため、データの解析・分析を専門とするデータサイエンティストやデータアナリストなどが担当する場合が多いです。

AIエンジニアの将来性について

様々な所でAIが活用されている現実から分かる通り、AIエンジニアは将来性の高い職業です。この項目ではAIエンジニアの平均年収や需要を通じて、なぜ、AIエンジニアの将来性が高いのかについて解説していきます。

AIエンジニアの平均年収からみる将来性

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」の統計データ(令和3年賃金構造基本統計調査)によると、AIエンジニアが属する情報処理・通信技術者の平均年収は558.8万円となり、日本の一般労働者年収と比較すると高い年収となっています。

 

また、日本以上にAI技術が進んでいるアメリカなどの海外では、より給料のよい高収入のAIエンジニアも数多く存在します。

 

出典:AIエンジニア - 統計データ - 賃金(年収)|厚生労働省
参照:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/325
アクセス日:2022.5.30

AIエンジニアの需要の上昇からみる将来性

国内でのAIエンジニアの需要数に比べるとAIエンジニアを目指す人はまだまだ少ない状態です。

 

経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、IT需要の高い試算では、2030年には78万7,000人の需給ギャップ予想が課題とされており、需要数上昇の観点からもAIエンジニアの将来性は高いと言えます。

 

出典:IT人材需給に関する調査|経済産業省
参照:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf
アクセス日:2022.5.30

AIエンジニアの需要の面からみる将来性

情報通信以外でも各業種におけるAIエンジニアの需要も広がっており、将来性のある職業といえます。

 

身近な例では店舗のAIレジやAI家電の増加の他、医療、農業・漁業、物流、不動産など各業界におけるAI需要は年々高まっています。

AIエンジニアが求められている業界・業種

出典:PIXTA

上記でも解説してきた通り、各業界・業種においてAIの需要案件は増えており、AIエンジニアが求められてる機会も増えています。

 

ここでは、各業界・業種において、実際にどのようなAIの活用事例があるのかを解説していきます。

製造業

製造業における代表的なAI活用例は不良品の自動検品や在庫管理などです。不良品検品ではAIの画像処理技術の活用、在庫管理では製品の部品構成や売上データを元にAIがアルゴリズムによって在庫数を最適化します。

物流やインフラ

物流での代表的なAI活用例は、検品作業や仕分けの効率化の他、倉庫の管理システム、インフラでは設備の異常検知などにAIが導入されています。

 

また、出荷数予測に基づいた配送車両台数の最適化や効率の良い配送経路選択などにもAIが活用されています。

医療や介護

医療では自動問診・遠隔診断、画像診断の他、体温、脈拍などの生体データ測定による機器の自動制御、介護では見守りシステム、会話ロボットなどにAI技術が活用されています。

 

また介護では、労働力の軽減と人手不足の解消に、AIと介護ロボットを組み合わせた新たな試みも始まっています。

農業や漁業

農業では画像認識による収穫ロボットやドローンの自動農薬散布、気象データ解析による栽培リスクの予測、漁業では養殖における生育データ元にした効率的な給餌の他、魚場予測、資源管理などにもAI技術が活用されています。

 

また、農業技術のデータ蓄積により、経験の浅い人でも高品質な農作物栽培を作成できる事で、農業における人材不足の解消にもAIが役立っています。

大学などの研究機関

大学などの研究機関におけるAI開発は、企業、大学・研究機関、行政が連携して共同研究を行う産学官連携などが多く、各業界・業種に広くAI技術を活用した事例が増えています。

 

また、大学などの研究機関ではAI人材の育成も積極的に取り組まれており、AI開発における研究職の人材不足改善にも、産学官連携による成果が出てきています。

企業での製品開発や研究

企業での製品開発や研究では上記の産学官・産学連携が多いですが、国内大手の有名企業によるAIサービスの提供によって各業種へのAI活用事例も増えています。

 

代表的なAIサービスとしては、富士通Japan株式会社「Zinrai」、日本電気株式会社(以下NEC)「the WISE」、日本電信電話株式会社「corevo」、株式会社日立製作所「Hitachi AI Technology/H」などがあります。

保守運用

ITシステムの保守運用業務にもAI活用の事例が増えています。

 

AI利用による保守運用業務では、トラブルを検知した場合に過去の事例を分析し、類似するトラブルにおける対処方法が示されることで短時間での対処を可能にし、経験の浅い技術者でも対応ができるというメリットもあります。

システム開発やSI(System Integration)

システム開発やSIの設計・開発分野でもAIが活用される事例が徐々に増えてきています。

 

SIビジネスを主力事業とするNECがAIと量子コンピュータによるシステム設計の自動化や効率化を目標に開発されたSI支援AIシステムなどがあります。

DX(デジタルトランスフォーメーション)

「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は、ビッグデータ、AI、IoTなどのIT技術を活用し、ビジネスモデルそのものの変革や改革を行う概念で、上記のNECによるSI支援AIシステムもこれに該当します。

 

ここまで紹介してきた各業界・業種におけるAI活用事例のように、日々進化するIT技術によるビジネス環境の変化に対応するため、今後もAIの活用を中心にしたビジネスのDX化が今後も進む事が予想されます。

AIエンジニアに求められるスキル

出典:PIXTA

AIエンジニアの需要や将来性は高いですが、その分、プログラミング以外にも求められるスキルがあります。

 

ここではAIエンジニアに求められるスキルについて解説していきます。

プログラミング

AI開発で主流のプログラミング言語Pythonには、AI開発において便利なライブラリやフレームワークがあり、AIエンジニアに求められる必要な言語スキルとしては、Pythonを用いたプログラミング技術・知識が必要です。

 

AIにはクラウドにデータ送信するクラウドAIとIoT機器などに内蔵されるエッジAIの2種類がありますが、AI開発によく利用されるPythonに加えて、エッジAIの開発ではC、C++も利用されます。

 

AIはデータ蓄積して利用するため、データベース言語であるSQLの知識も必要になります。

統計学

統計学はAIに機械学習させる際に必要となる知識の一つで、データの統計から傾向を分析し、利用しやすいようにデータを変換する場合に必要になるスキルです。

 

統計学を使用すると、一見無意味なデータから意味のあるデータに変換する事ができ、現状把握や未来予測のために利用できるようになります。

 

機械学習と統計学は密接に結びついているため、プログラミングに加えて統計学の知識も求められます。

数学

データを解析する時やディープラーニングでは、その過程で線形代数、微分・積分などの知識も必要な数学スキルになります。

 

例えば、線形代数は効率よくAIに学習させる時に利用でき、微分・積分はAIの誤差を判定して評価値を決める時などに利用されます。

 

数学は苦手な方が多いでしょうが、AIエンジニアに限らず、数学的な知識はより難易度の高いプログラミングでも活かすことができる重要なスキルの一つです。

機械学習・ディープラーニング

上記の項目でも解説しましたが、機械学習・ディープラーニングの段階では統計学や数学的な知識が関係してきます。

 

それらに加えて、AI開発用に用意されている機械学習ライブラリや深層学習フレームワークなどについての知識も合わせて必要です。

語学力

語学力はAIエンジニアにとって必須スキルとは言えませんが、持っていると就活時や就職後にも有利な面があります。

 

AIエンジニアを採用する企業には外資系も多く、海外就職も視野に入れれば採用に有利となり、AI開発に役立つ英語のドキュメントなども参照できるため、AI開発に必要な知識に加えて語学力のスキルもあれば役立つ面が多々あるでしょう。

AIエンジニアはやめとけと言われる理由

出典:PIXTA

AIエンジニアで検索すると人材不足やハードルの高いスキルから「やめとけ」「オワコン」などの否定的な予測変換もよく目にします。ここではAIエンジニアはやめとけと言われる理由について考察していきます。

技術レベルが高く未経験者には難しいから

AIエンジニアに求められるスキルの項目で紹介してきたように、AI開発にはプログラミングに加えて統計学や数学の知識も必要であり、未経験者にはハードルが高い職業であることが、AIエンジニアが推奨されない理由になっています。

 

確かに、各スキルを習得するには時間も経験も必要になりますが、逆に考えれば、求められる技術レベルの高さや専門性が、需要や年収に反映されている職業であるとも言えます。

レベルの高い人材が増えているから

現役でAIエンジニアとして活躍している方には大学でAIの研究をしていた学生や修士課程を修了したレベルの高い人材が多いのも事実です。就職後の競争率の高さもネット上でAIエンジニアが推奨されない理由として挙げられます。

ハードな業務が多いから

AIエンジニアの需要の高さに比べ人材不足であることを考えると、一人あたりの業務時間は必然的に長くなるため、やることが多く、一日中忙しいハードなきつい業務が休みなく続くイメージにつながり、やめたほうがいい理由としてよく挙げられます。

 

また、AIは最先端技術であるが故に技術革新のスピードも高く、常に知識を更新していかなければならない点もハードな業務になる理由の一つとして見受けられます。

 

ただ、業務がつらいと感じるかどうかは、その人自身の働き方にも左右され、入社する会社によっても変わってくる部分でしょう。

エンジニアの業務はAIが奪ってしまうと言われているから

AIは人工知能という言葉のイメージから人に取って代わる印象を持ってしまいがちです。

 

現状のAIはエンジニアの業務が無くなるほどのレベルには至っておらず、この点に関しては現状、AIエンジニアはやめとけと言われる明確な理由にはなっていません。

AIエンジニアになるには?

人材不足が追い風になっていることに加え、学歴や必要な資格が無いとなれない職種に比べると、AIエンジニアは目指すのに検定や資格が要らないため、未経験の方にもまだまだチャンスのある職種と言えるでしょう。

 

ここでは未経験や経験の浅い方が、実際にAIエンジニアになる方法にはどのような勉強のやり方が良いのかについて解説していきます。

書籍で学ぶ

AIエンジニアになるにはPythonなどのプログラミング知識に加えて、統計学や数学の知識、webでの活用ならデータベースを構築するSQLの知識など、必要な知識が多岐に渡ります。

 

そこで理解を深めるために大切なことは、参考書などの書籍や電子書籍で学ぶ場合に専門書を適当に選ばず、最初に学習のロードマップで読む本と順序をしっかり決めてから、各項目別に評価の高い書籍を選んで、順番に取り組んでいくことです。

 

順序としてはAIの概要を分かりやすく解説された書籍から学び、Pythonの入門書籍、Pythonを利用したAI開発本、機械学習、ディープラーニングの順序が良いでしょう。

 

書籍を読んでいると統計学や数学的な知識、SQLにも触れられるため、分からない場合は補助教材としてそれらの書籍も読みましょう。

 

書籍で学ぶ場合に注意したいのは、安く済ませたいからといって古本で揃えてしまうと、技術進歩の早いAI開発の関連本では、同じタイトルの書籍でも内容が古くなっている可能性があるため注意しましょう。

動画サイトで学ぶ

動画サイトで学ぶ場合は、オンライン講座スクールなどの学習サービスを利用する方法があります。基本的には有料ですが、基礎的な部分は無料で公開されている動画も数多くあるため、概要だけ学びたい方にもおすすめです。

 

また、公開されている動画と同じ開発環境にすれば視覚的にも分かりやすく、チュートリアルが豊富な学習サービスもあります。

 

書籍で学んでいる方には、読むだけでは分かりづらかった部分を補う補助教材的な使い方もあります。

 

こちらも書籍の古本と同様、公開年月の古い動画だと情報やバージョンが古くなっている可能性があるため注意しましょう。

AIエンジニアの将来性はかなり高いことを知っておこう

AIエンジニアの仕事内容や年収、各業界のAI活用事例などを通じて、需要の高いAIエンジニアの将来性の高さを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

 

各業界におけるAIエンジニアは需要が高まっている一方で、まだまだ人材が不足しているのが現状です。未経験の方でも一通り勉強すれば資格も不要なため、経験が浅くても内定をもらえるチャンスも多いでしょう。

 

各業界で増え続けているAIの活用事例と人材不足により、AIエンジニアの将来性はこれからもかなり高いことを理解しておけば、比較的ハードルの高い勉強のモチベーションにもつながるでしょう。

 

イメージだけで希望就職先からAIエンジニアはできないと思っていた方も、この機会に考え直してみる事をおすすめします。

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