就活においてポートフォリオを活用することをご存知でしょうか。本記事では就活に役立つポートフォリオの作り方や注意点、また、就活の際のポートフォリオの活用方法などをご紹介します。就活でポートフォリオを活用したいと考えている方は、是非チェックしてみてください。
「就活は履歴書や職務経歴書だけで十分なのかな?」
「ポートフォリオを就活でどのように活用するのだろう。」
このようにポートフォリオを就活で活用することについてよくわからない方も多いのではないでしょうか。
本記事では就活で活用できるポートフォリオ作成のために基本となる構成や、押さえておきたいポイント、注意点、また作成したポートフォリオを就活で活用する際のポイントを紹介します。
この記事を読むことによって、ポートフォリオがクリエイティブな職種を始めとして、それ以外の職種の就活において有効な武器となることがわかります。また、就活に役立つ実践的なポートフォリオの作り方を把握できます。
就活でポートフォリオを活用したいと思っている方は、是非この記事をチェックしてみましょう。
就活で活用できるポートフォリオって?
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ポートフォリオは、自分の作品をひとつにまとめた作品集のことを指します。特に、クリエイターにとってポートフォリオは、自分の実績を示す重要なものです。
クリエイティブな仕事に活用するだけではなく、就職や転職の際にも自分をアピールできる有効な手段です。
では、就活で活用できるポートフォリオはどのようなものなのでしょうか。ここからは、就活で活用できるポートフォリオの作り方などについて紹介します。
ポートフォリオの基本となる構成
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ポートフォリオには基本となる3つの構成があります。その3つの構成は「プロフィール項目」、「表紙や背表紙」、「作品の紹介ページ」です。
いずれも、ポートフォリオ作成には欠かせない部分であるため、この3つの構成をしっかりと押さえておくことが重要です。これを押さえることで採用担当者の興味を引くポートフォリオを作成できます。
ここからは、3つの構成についてそれぞれ紹介していきましょう。
プロフィール項目
ポートフォリオの中でもプロフィール項目は、最初に自分を採用担当者に知ってもらうポイントになる部分です。プロフィール項目には自分の写真、氏名、経歴、自分のもっているスキルや自己PR、志望動機を記載します。
ポートフォリオの入口と言える部分であって、最初に採用担当者の目を引くところです。特に志望動機は注視されるため明確に記載することが肝要です。
本論に入る前の大切な導線部分のためしっかりと作成しましょう。
表紙や背表紙
ポートフォリオには表紙をつけるようにしましょう。表紙をつけることによって作品集らしさが出てきます。また、採用担当者にはどのような資料であるのか、何を目的とした資料であるのかがわかるようになります。
表紙には自分の氏名を記載することを忘れずに、作品集らしいデザインを加えましょう。イラストレーターやデザイナーを目指すためであれば、自分をアピールするツールにもなります。なお、背表紙を作成すれば、より作品集らしいポートフォリオとなります。
作品の紹介ページ
作品の紹介ページは、作品ごとで変わってきます。特に決まりはないため全体のレイアウトを見ながら、目を引くような紹介ページになるように工夫してください。
また、採用担当者にポートフォリオの全体構成がわかるように、ポートフォリオの最初に目次を作るようにしましょう。
ポートフォリオを作る際に押さえておきたいポイント
ポートフォリオの基本となる3つの構成については前述した通りです。ここからは、ポートフォリオを作る際に、押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
いずれも、ポートフォリオを作成する際の具体的な手法について紹介するものです。構成が決まり細部の仕上げとなる部分のため、しっかりと押さえておきましょう。
- ポートフォリオのサイズの大きさ
- 業務の概要の伝え方
- タイトルのつけ方
- 作品の説明の記入方法
- 作品画像の載せ方
ポートフォリオのサイズの大きさ
押さえておきたいポイントの1つ目は、ポートフォリオのサイズの大きさです。一般的にはA4~A3のサイズです。このサイズは採用担当者などが手に取りやすいものであり、日常的に使用している紙の大きさでもあります。
また、紙のポートフォリオを使用する場合においても、抜き取りが容易であることなどからもこのサイズが適しています。なお、企業からサイズの大きさを指定される場合もあります。
業務の概要の伝え方
押さえておきたいポイントの2つ目は、業務の概要の伝え方です。ポートフォリオにただ作品を並べるだけでは相手に対する訴求効果がありません。
作品のコンセプト、作品が完成されるまでの期間、使われたツール、作品を作成した環境など、作品に関わる情報を工夫して見せるようにしましょう。
作品の裏側にある作成までの情報が重要で、その見せ方がポイントになります。
タイトルのつけ方
押さえておきたいポイントの3つ目は、タイトルのつけ方です。作品のタイトルはどういう作品なのかを表す重要なポイントとなります。端的でタイムリーなタイトル名は、作品をより魅力的なものにするでしょう。
タイトル名が決まったら、タイトルであることがわかるように文字の大きさなどを工夫してみましょう。
作品の説明の記入方法
押さえておきたいポイントの4つ目は、作品の説明の記入方法です。作品の説明文は、作品を相手に伝えるための手段としてとても重要です。
説明文は長すぎると敬遠されてしまいますし、また、短すぎると伝えたいことを表せません。相手が知りたい点をタイムリーに表現して、端的な説明文となるようにしましょう。
作品画像の載せ方
押さえておきたいポイントの5つ目は、作品説明の記入方法です。作品画像は、作品によって載せる画像が異なっています。ゲームなどの場合は複数の画像を載せることをおすすめします。また、イラストなどはラフや線画などの、完成するまでの作業工程がわかるものが良いでしょう。
このように、作品によって画像の選択も変わってきます。画像だけでは説明できない場合は説明文と合わせて説明するなど工夫することも必要です。
ポートフォリオを就活で活用する際のポイント
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ポートフォリオの基本となる構成や作成の際の押さえておきたいポイントなどを解説してきました。ここからは、就活におけるポートフォリオの活用を具体的な方法を交えて紹介します。
ポートフォリオは、実際の就活シーンにおいて有効なツールとなるためしっかりと押さえておきましょう。
- ポートフォリオに沿って説明できるようにしておく
- 長文の説明が必要なところのみ口頭で説明する
- Webと紙面の両方を用意しておく
- シンプルに作りたいときはグリッドデザインを活用する
ポートフォリオに沿って説明できるようにしておく
ポートフォリオには自分の作品やスキルが掲載されており、履歴書や職務経歴書以上に採用担当者が注目する就職関連の資料です。そのため、面接等においてはポートフォリオの内容をしっかりと説明することが必要とされます。
ポートフォリオの内容に沿って説明できるようにしておくことが、就活でポートフォリオを活用する際の1番目のポイントです。
長文の説明が必要なところのみ口頭で説明する
ポートフォリオの文字数はなるべく抑えて一目で内容が理解できるようにすることが大切です。ポートフォリオに限らず長文で文字数の多い書類は敬遠されがちです。
しかし、どうしても長文にならざるを得ない説明については必要なところのみ口頭で説明しましょう。また、口頭による説明は制作者の熱意が伝わります。
Webと紙面の両方を用意しておく
就活において最初の段階のやりとりから面接までWebとなっている場合は、Webでのポートフォリオを使用します。
一方、紙面の場合は面接などが対面形式の場合に使用します。ポートフォリオの差し替えや抜き取りなどは紙面の方が容易であり、融通性があります。また、紙媒体のもつ良さもあります。
このようなことから、ポートフォリオはWebと紙面の両方を用意しておくと良いでしょう。
シンプルに作りたいときはグリッドデザインを活用する
ポートフォリオの説明文は、文字量を抑えて端的に作成するようにしましょう。説明文の他にも、ポートフォリオ自体をシンプルな形で作成することは大切なことです。あまりにも凝りすぎると、かえって見づらくなってしまいます。
シンプルなポートフォリオを作る場合は、グリッドデザインを活用してバランスのとれたレイアウトにするようにしましょう。この方法によって、読みやすくわかりやすいポートフォリオとなります。
職種別から見るポートフォリオを作るコツ
ポートフォリオは志望する職種すべて同じものではありません。職種によっては作品の内容や説明、訴求したい点などが異なるため、職種別にポートフォリオを作らなければなりません。
ここからは、4つの職種別のポートフォリオの作り方や注意する点を紹介します。しっかりと押さえておきましょう。
- デザイナー職はレスポンシブデザインの要素を入れる
- ディレクター職は自分の手腕を示す情報を活用する
- ライティング職はキャプチャ画像とあわせて本文を添える
- プランナー職は採用されなかった企画も含ませる
デザイナー職はレスポンシブデザインの要素を入れる
デザイナー職は、クリエイティブなスキルが求められる職種です。そのため、自分のスキルや作品を表現するツールとしてポートフォリオは大変重要なものです。
他の職種以上にポートフォリオの出来栄えが採用の可否に占める大きな要素となっています。自分が作った作品をより魅力的に見せることが採用担当者へのアピールポイントになります。
ポートフォリオには、デザイナーとして求められるフレキシブルなスキルを示すことも大切なことです。そのためには、ポートフォリオの中にレスポンシブデザインの要素を取り入れて作成しましょう。
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ディレクター職は自分の手腕を示す情報を活用する
ディレクター職は、映像制作からイベントの企画までクリエイティブ業界の中で制作全体の演出や指揮をとる職種です。ディレクター職を志望するためのポートフォリオは、自分がいままで手掛けた映像などの制作内容を示す必要があります。
その場合は制作に至るまでの過程や工夫した点など、自分の手腕を示す情報をポートフォリオに反映することがポイントとなります。
ライティング職はキャプチャ画像とあわせて本文を添える
ライティング職は、自分のライティング実績をポートフォリオに載せることが中心となります。しかし、アピールできるポートフォリオとするためにはライティングした文章名やWebで公開された題名、URLだけでは訴求効果が少ないものとなってしまいます。
そのため、ポートフォリオにはキャプチャ画像とあわせて本文を添えることをおすすめします。
プランナー職は採用されなかった企画も含ませる
プランナー職は企画立案の職種です。プランナーはさまざまな分野において存在しています。商品の販売などは、プランナーによる企画が売上に左右するため重要なポジションとなっています。
プランナー職のポートフォリオでは採用された企画だけではなく、採用されなかった企画も含むことで幅広い企画実績を示せます。
ポートフォリオ作成における注意点
ポートフォリオの作成で基本となる構成や押さえておきたいポイントを紹介してきました。ここからは、作成における5点の注意点を挙げます。
これらの注意点を踏まえて作成することで、就活に役立つポートフォリオとなるため、しっかりと押さえておきましょう。
載せる作品は企業に合わせる
ポートフォリオに載せる作品は、自分の思いつきで載せるのではありません。志望する企業が求めているスキルに応じて、実績として示せる作品を紹介した方が良いでしょう。
例えば、WebデザイナーでしたらWebに関する技術を示す作品を載せることです。企業に合わせてフレキシブルに載せることが重要です。
作品を並べただけにならないようにする
ポートフォリオを採用担当者へ魅力的に見せるためには、作品の配列もポイントになります。ただ並べるだけではなく、ポートフォリオにストーリー性をもたせて作成しましょう。
採用担当者は、書類選考の段階からポートフォリオに目を通しているため、ポートフォリオに対するコンセプトをもちながら工夫して作成すると良いでしょう。
出来の良い作品から順に紹介する
作品の掲載順番は、羅列することなく工夫して並べるように紹介してきました。採用担当者はポートフォリオをじっくり見るだけの時間はありません。目に留まるようにすることがポイントとなります。
そのためには、企業の求めるスキルを示せる出来栄えの良い作品から掲載した方が良いでしょう。自分の作品をすべて見せたい気持ちはわかりますが、就活対策としてのポートフォリオは作品の順番も大切なことです。
情報を盛り込みすぎない
出来栄えの良い作品や自分のスキルなどアピールしたい点はたくさんあります。そのため、ポートフォリオに多くの情報を盛り込んでしまいます。情報過多のポートフォリオは、訴求効果が低いものとなってしまいます。
出来栄えの良い作品や自分のスキルなどアピールしたい点はたくさんあるでしょう。そのため、ポートフォリオに多くの情報を盛り込んでしまうということもあります。
押さえておきたいポイントでも説明しましたが、ポートフォリオは情報を盛り込みすぎず、シンプルに作るようにしましょう。
過度にポートフォリオ自体のデザインを凝らない
より魅力的に見せたいがために、ポートフォリオ自体のデザインなどを過度に凝って作成しないようにしましょう。ポートフォリオは、シンプルにアピールしたい点を考えて作ることが大切です。
ポートフォリオ自体のデザインを過度に凝らず、ポートフォリオのどこに力点をおくか、どういうコンセプトで作成するのかを考えて作成しましょう。
ポートフォリオを上手く活用して就活を有利に進めよう
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ここまで、就活においてポートフォリオの重要性や作り方を説明してきました。クリエイティブ系の仕事を受ける人にとって、ポートフォリオは、履歴書や職務経歴書と同じくらい大切なものです。
より魅力的なポートフォリオを作成するためには、何回もチェックして修正しながら作らなければなりません。そのためには、ポートフォリオを早くから作成することをおすすめします。ポートフォリオを就活の武器として上手に使って有利に就活を進めてください。

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