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日本のIT業界とは?問題点や海外との働き方の違いなどをご紹介

社会全体を支え、身近なはずのITですが、IT業界に関して詳しく知っている就活生は多くはないでしょう。本記事では、日本のIT業界の問題点や海外との働き方の違いなどを紹介します。IT業界について詳しく知りたい就活生は、業界研究に役立ててください。

「日本のIT技術は世界に比べて遅れているのでは?」
「IT業界に就職すると残業が多くて大変そう」

 

実際にIT業界に関わっていない方は、IT業界に対して漠然とこのような印象を持っているのではないでしょうか。特に、長時間労働や残業時間の多さに関する悪いイメージを持っている人も少なくないでしょう。

 

本記事では、日本のIT業界の特徴や分類、日本企業におけるIT利用の問題点などを紹介します。さらに、日本と海外におけるIT業界の働き方の違いも解説します。

 

本記事を読めば、IT業界への就職や転職を考えている方にとって業界研究の役に立つでしょう。また、日本のIT業界の現状や動向も分かるでしょう。

 

IT業界への就職や転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

日本のIT業界とは?

出典:PIXTA

IT業界とは、情報技術(Information Technology)を利用した商品やサービスの提供をする、もしくはITを利用するための環境整備を行う業界のことです

 

具体的には、パソコン本体や周辺機器、ロボット家電、動画配信、オンラインゲーム、SNS、ショッピングサイト、通信インフラやサーバーの構築・保守・運用などの提供を担います。

 

IT業界の市場規模は、2013年から2020年にかけて堅調に推移しています。経済産業省が行った「特定サービス産業動態統計調査」によると、2020年の「情報サービス業」の売上高は12兆9,102億円でした(前年比7.0%増)。

 

近年、デジタルを活用した改革「デジタルトランスフォーメーション(DX)」への取り組みが進み、官公庁や金融、流通、製造業など、幅広い分野に対するITサービスの需要が見込まれています。

 

出典:「特定サービス産業動態統計調査」|経済産業省
参照:https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result/result_1.html

日本のIT業界分類5選

出典:PIXTA

IT業界は今や社会全体を支えています。多くの分野でITエンジニアが活躍し、その業務内容は多岐にわたります。

 

IT業界だけでなく、企業が展開する事業はBtoC(Business to Consumer:消費者(個人)向け事業)とBtoB(Business to Business:企業向け事業)の2つに大別できます。また、IT業界をサービスごとに分類すると、大きく5つの種類に分けられます。

 

ここでは、IT業界の5種類のサービスについて解説します。

  • インターネット関連/WEB関連
  • 情報処理関連
  • 情報通信サービス関連
  • ソフトウェア関連
  • ハードウェア関連

1:インターネット関連/WEB関連

インターネット関連サービスは、インターネットを通じて商品やサービスを提供します。ビジネスモデルは、BtoB、BtoC、BtoBtoCなどさまざまです。

 

たとえば、GoogleやYahoo!Japanなどのポータルサイト、Twitter、Instagram、LINEなどのSNS、Amazonや楽天市場などのeコマースなどがあります。

 

その他、ソーシャルゲームや電子書籍、インターネット広告(リスティング広告、SNS広告、バナー広告)なども含まれます。

2:情報処理関連

情報処理サービスはSI(システム・インテグレーション)とも呼ばれ、情報システムの構築・運用・保守を行います。BtoBのビジネスモデルがほとんどです。

 

SIを提供する企業はSIerと呼ばれ、IT企業系列の子会社やグループ会社であるメーカー系、IT業界以外の企業の情報部門から生まれたユーザー系、完全に資本面で独立している独立系などに分けられます。

 

代表的な企業としては、株式会社野村総合研究所や株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、株式会社東芝、株式会社オービック、アクセンチュア株式会社などがあります。

3:情報通信サービス関連

情報通信サービスは、固定電話や携帯電話に関する通信インフラを提供し、BtoBおよびBtoCのビジネスモデルを展開します。

 

情報通信サービスには、ネットワークの設計・構築・運用などを担うネットワークエンジニア、自社製品の提案や導入後のサポートを行うセールスエンジニア、製品やサービスに関する問い合わせに対応するカスタマーサービスなどの職種があります。

 

代表的な企業は、株式会社NTTドコモやソフトバンク株式会社、KDDI株式会社、JCOM株式会社などです。

4:ソフトウェア関連

ソフトウェア関連サービスは、コンピューターを制御するためのソフトウェアを設計・開発・保守を行い、BtoB、BtoCどちらのビジネスモデルも展開します。

 

ソフトウェアには、WindowsやiOSなどのOS(オペレーティングシステム)、ExcelやWordなどのアプリケーションソフトウェア、データベース管理システムやWEBサーバーなどのミドルウェアなどがあります。

 

代表的な企業は、マイクロソフトやオラクル、アドビ株式会社、トレンドマイクロ株式会社などです。

5:ハードウェア関連

ハードウェア関連サービスは、パソコンやその周辺機器、スマートフォン、インターネット接続可能な家電などのハードウェアを製造・販売します。BtoC、BtoBどちらも展開しているでしょう。

 

主に、システムエンジニアや組み込みエンジニアの開発や設計を行います。代表的な企業は、AppleやDell、ソニー株式会社、株式会社日立製作所、パナソニック株式会社などです。

日本の企業におけるIT利用の問題点5つ

出典:PIXTA

IT先進国と言われているアメリカでは、政府がコンピュータ・サイエンスの重要さを認め、いち早く学校教育にITを取り入れました。さらに、世界中の優れたエンジニアを集め、急速にIT技術が発展しています。

日本においては、2018年に経済産業省が「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」を取りまとめ、ITの導入や活用を促進する動きが活発になってきました。

 

しかし、課題は未だ多く残っています。ここからは、日本の企業におけるIT利用の問題点について解説します。

 

出典:「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)を取りまとめました」|経済産業省
参照:https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004.html

  • 情報ネットワークが閉鎖的である
  • 企業規模が小さいほど利用が限定的である
  • 労働生産性がうまく結びついていないところも多い
  • 非製造業の導入が難しい
  • 情報ネットワークの適用に偏りがある

1:情報ネットワークが閉鎖的である

内閣府の発表によると、日本では企業の7割弱が、情報システムを企業全体で活用せず、部門内で活用するにとどまっています。一方、アメリカでは企業の半分近くがIT活用を企業内で最適の状態にしています。

 

つまり、我が国においては、情報ネットワークが閉鎖的であり、企業の情報ネットワークが部門ごと(あるいは事業所や工場ごと)の壁を越えるのが難しいという状況にあると言えるでしょう。

 

出典:第3節 日本企業のIT活用と生産性|内閣府
参照:https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je07/07b02030.html

2:企業規模が小さいほど利用が限定的である

同じく内閣府の調査によると、企業の情報ネットワーク適用範囲を資本金規模別に見ていくと、企業規模が大きくなるほど、情報ネットワークが部門内でとどまっている割合が小さくなっています。

 

つまり、企業規模が小さいほど、情報ネットワークの適用範囲がさらに限定的になる傾向が見られます。

 

出典:第2‐3‐3図 企業の情報ネットワーク適用範囲|内閣府
参照:https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je07/07f23030.html

3:労働生産性がうまく結びついていないところも多い

企業規模と資本装備率を加えた定量的な評価により、ITの有効活用が企業全体に広がることで企業の生産性も上昇することが確認できたものの、有意水準が低いため、両者が密接に影響しあっているとは言えませんでした。

 

その理由として、企業におけるIT活用範囲の広がりと生産性をうまく結びつけるための「情報ネットワークの質」が伴っていないことが挙げられます。

4:非製造業の導入が難しい

企業の情報ネットワーク適用範囲を業種別に見ていくと、情報ネットワークが部門内でとどまっている割合は、非製造業が製造業の2倍近くありました。

 

つまり、製造業に比べてITネットワークの適用範囲が限定的である非製造業は、IT導入をいかに企業全体に広げていくかが課題となるでしょう。

 

出典:第2-3-3図 企業の情報ネットワーク適用範囲|内閣府
参照:https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je07/07f23030.html

5:情報ネットワークの適用に偏りがある

企業の生産性を上げるためには、経営指針や目標に基づいたITの導入および活用が重要であり、この戦略をスムーズに進める役割を担っているのがCIO(最高情報責任者もしくはIT担当役員)です。

 

しかし、我が国における専任CIOを配している企業は極めて少なく、そのために情報ネットワークの適用範囲を社内外に広げて全体最適化できる企業が限られています。

 

業種や企業によって情報ネットワークの適用範囲に偏りが見られるため、経営戦略や企業組織の構築段階からの意識改革が課題となるでしょう。

日本と海外のIT業界の働き方の違い

出典:PIXTA

IT業界は時間外労働が他の業界に比べて多く、仕事が原因の脳・心臓疾患、精神障害の労災事案も多いと言われています。そのため、厚生労働省がIT業界の働き方改革を推進するなど、官民一体の取り組みが進められています。

 

IT業界の働き方について、日本と海外を比較してみましょう。

  • 日本
  • 海外

日本

「平成30年 過労死等防止対策白書」において、過労死等が多く発生しているとの指摘がある重点業種として、IT業界の調査結果が取り上げられるなど、日本ではIT業界の過重労働が問題視されてきました。

 

そのため、現在では政府主導の働き方改革が進められ、労働時間の適正化やワークライフ・バランスの実現、さらに社員の満足度や女性社員の活躍の向上が目標とされています。

 

厚生労働省が2018年に行った実態調査によると、「直近1年間の月平均所定外労働時間が20時間未満」が49%、「1ヶ月あたりの所定外労働時間が改善した企業」は64%と、わずかではありますが改善傾向にあります。

 

出典:労働時間の実態や長時間労働対策への取組状況調査|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/shigoto/it/analysis_2018.html

海外

労働政策研究・研修機構の「国際労働比較 2018」によると、2016年1人当たりの年間総実労働時間は、日本が1,713時間、アメリカ1,783時間、イタリア1,730時間、イギリス1,676時間、フランス1,472時間、ドイツ1,363時間となっています。

 

ワーク・ライフ・インテグレーションという考え方が進んでいるアメリカ人の実労働時間は、実は日本人以上になっており、長時間労働をするITエンジニアも多く見られます。

 

一方で、海外では柔軟な企業の対応により、社員の満足度が高い傾向にあります。たとえば、オフィスおよびその他施設の充実化や資格取得のための助成、在宅勤務や週休3日制、子連れ出勤などの多様な就業形態の導入などが積極的にとられています。

 

出典:データブック国際労働比較2018|独立行政法人 労働政策研究・研修機構
参照:https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2018/documents/Databook2018.pdf

日本のIT業界について知り就活しよう

日本におけるIT産業は、分野を問わず社会全体で必要とされるインフラです。すでに成熟している日本の市場において、IT業界は数少ない成長産業であると言えるでしょう。

 

一方で未だ課題も多く、企業によってITネットワークの適用に偏りが見られ、生産性に直結させきれていない企業も多いでしょう。さらに、IT業界でも働き方改革は着手されましたが、未だ成果が見え始めた段階にいます。

 

このようなIT業界についての知識を学び、就職活動に活かしましょう。

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