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【業界座談会#3】大手外資コンサル社員が業界の現状と就活対策について語る「覆面座談会」2/4

第3弾の「覆面座談会」は、大手外資系コンサルティング企業で働く社員の皆様にお集まりいただきました。前回の記事では、参加者の皆さんがどのような学生時代を過ごしたのかをメインに伺いましたが、これからいよいよ「なぜこの業界を目指そうと考えたのか」「難関と言われる選考をどう突破したのか」など核心に迫っていきます。

座談会に参加していただいた方々のプロフィール

・Aさん(男性)外資系コンサルティング企業A 一橋大学商学部卒 新卒入社
・Bさん(女性)外資系コンサルティング企業A 早稲田大学文化構想学部卒 新卒入社
・Cさん(男性)外資系コンサルティング企業B 某私立大学卒 中途入社
・Dさん(女性)外資系コンサルティング企業C 慶応義塾大学SFC総合政策学部卒 中途入社
・Eさん(男性)外資系コンサルティング企業D 神戸大学卒 中途入社

「一生を賭けてやるべきことは何か」と自問自答した結果…

司会:ここからは就職活動の話をどんどん伺っていこうと思います。まず、なぜ外資系コンサルティング企業を目指そうと思ったのかを教えていただけますか。

Aさん:私の場合、学生時代に参加したコンサルティングファームでのインターンシップ経験が大きかったです。そこで感じたコンサルティングファームの魅力は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、コンサルティング業は様々な業種に触れることができるという点です。例えば金融業界に入ると、当たり前ですが金融業にどっぷり浸かり、その道を極めていきますよね。一方、コンサルティング業は様々な業界に対して全方位的に業務に関わります。実は就活をしている時に「自分が一生かけたいと思う仕事は何か?」と考えていたのですが、納得のいく答えが見つからなかったんです。それなら、仕事をする中で答えを出そうと考えました。そんな私にとって、色々な業界を知ることができるコンサルティングという仕事は魅了的に映りました。
2つ目は、上流工程で経営に関わる難易度の高い仕事を期待される点です。意思決定する経営陣と対峙し、経営に貢献する醍醐味を味わえることは大きな魅力でした。

司会:確かに、自分が一生を賭けてやるべきことは何かという問いに対して、答えが出ない就活生もたくさんいると思います。そういう場合、コンサルティング企業でクライアントの経営戦略に関わりながら、様々な業界の知識をマスターするというのは1つの道かもしれません。しかも企業の経営戦略に携わる場合、いわゆる「勝つための作戦」を考えるわけですから、競合も含めた各企業のポジショニングや市場データ等を収集・分析する中で、一流の知識やノウハウを身につけることができるかと思います。
では、数あるコンサルティングファームの中で、なぜ今の会社を選ばれたのですか?

Aさん:一般的に外資系コンサルティングファームは、領域を絞っている「ブティック系」と領域を絞っていない「総合系」に大別されます。就職時においては、そのどちらのタイプを選ぶのかという選択と、それぞれのグループでどの会社を選ぶのかという選択があります。まず、私の場合、様々な業界の案件に携わりたいと考えていたので、「総合系」に絞りました。総合系の中でなぜ今の会社を選んだのかと言えば、企業の風土や働き方が自分と合いそうだと感じたのが大きかったなと思います。

企業研究のため、100社を超える企業で「生の声」をヒアリング

Bさん:私の就職活動ですが、米国留学から帰ってきた大学3年生の8月から翌年の1月にかけて、1~5日間ほどの短期インターンや長期インターン、合同説明会、社員座談会などに積極的に参加しました。全て合計すると100社ほどになります。これは、まず世の中にどのような仕事があるのかを幅広く知るためにおこないました。

司会:その時点で、ある程度行きたい業界は決まっていたのですか?

Bさん:いいえ、この時は業界を絞らず、興味のない業界でもとりあえず参加するようにしていました。余計な先入観のない真っ白な状態で、様々な業界や企業を知りたかったんです。興味のある企業がどのような事業を展開しているのか等、研究もしました。そしてある程度自分が行きたい業界や職種が決まった後は、その業界の企業の座談会に積極的に参加するようにしたんです。企業ごとの雰囲気の違いをチェックするためでした。

司会:具体的に企業ごとの雰囲気の違いを見極める方法は見つかりましたか?

Bさん:社員の方が参加する座談会では、最初は「どんなタイプの社員の方が多いのですか?」というような質問をしていたのですが、この聞き方だと、だいたい「優しい」とか「明るい」とか、皆さん同じような回答になってしまうんです(笑)。そこで、「何のために働いていると感じますか?」や「会社の雰囲気は何色ですか?」などと質問の仕方を変えたところ、企業ごとの特色が出る回答が返ってくるようになったんです。
これらの回答を後々の面接で応用すると、「なぜ他社ではなく弊社を選んだのですか?」という質問にも、自信を持って答えることができるようになりましたので、おすすめです!

司会:素晴らしい作戦ですね。ちなみにBさんは、なぜ今の会社を選んだのですか?

Bさん:コンサルティング業界を選んだのは、あまり有形商品を扱いたくなかったのと、1対100ではなく1対1の関係を顧客と築けるお仕事がしたかったからです。就活当時、第一志望はコンサル、第二志望はSEでした。外資系か日系かという点にこだわりはなく、たまたま一番いいなと感じた会社が、今の会社だったんです。座談会の際に「何のために働いていると感じますか?」という質問に対し、社員の方々が全員即座に自分の夢を語り始めたのがとても印象的でした。その時「会社での仕事がゴールではなく、自分が目指すものに向かって仕事をしているんだな」と実感し、この会社で働いてみたいと思いました。

司会:会社は「どんな仕事をするのか」も重要ですが、「どんな人と仕事をするのか」ということも大切です。仕事を通した自己実現について社員1人1人が語れる会社は、間違いなく良い会社です。就活生の皆さんも、サイトでの情報収集も大事ですが、そういった生の触れ合いから得られる情報も大事にして欲しいと思います。そのためにも、Bさんのような行動力はとても重要ですね。

外資コンサルを目指すなら将来のビジョンを必ず持て!

Dさん:私が外資系コンサルティング企業を志望したのは、簡単にいうと自分自身が「組織に馴染まない人間」だからでした(笑)。縦社会が嫌いな人間で…学生時代の気の合う友人も外資系企業に行く人が多かったですね。日本の企業にありがちな「新卒なんだから、まずはこういうことをやりなさい」という感じが、自分には合わないだろうなと感じていました。なので、最初はヨーロッパ系のメーカーに就職し、その後外資系コンサルティングファームに転職しました。
今の会社の同僚を見ていて感じるのは、新卒でコンサル企業を目指すタイプは地頭がかなり良いことと、将来何をやりたいのかという目標を必ず持っているということです。例えば、「日本の教育格差をなくしたい」などです。そういった目的意識は、外資系コンサルティング企業で働く上で、非常に重要です。 

司会:なるほど。周囲の方のエピソードも非常に参考になりますね!

Cさん:周囲の人間と言えば、新卒で外資系コンサルティング企業に入社した大学時代の同級生がいるのですが、彼は学部生の時の最初の就活では外資系コンサルに全て落ちてしまったんです。でも彼は諦めず「絶対、外資コンサルに入ってやる!」と改めて決意し、リベンジを果たすために大学院に進学しました。在学中は勉強をこなしながら、リサーチ系上場企業の長期インターンシップに参加していました。

 

司会:単純に就活のチャンスをもう1度得るだけで終わらず、大学院では理論を学びながら、企業の現場でそれを実践するという、いかにも企業が食付きそうなルートをちゃんと選ばれていますね。 

Cさん:その結果、見事うちの会社の内定をもらって、今一緒に働いています。

司会:良い話ですね!何が何でも入りたい会社があるということだけで幸せですし、ましてやその企業に見事入社して働くことができているというのは、本当に嬉しいことだと思います。1回ダメだったとしても決して諦めないで、ベストを尽くしていれば道は開けてくるのかもしれません。

次回は具体的な面接シーンや、今の仕事模様についてお聞きしていきたいと思います。引き続き、よろしくお願いいたします!

 

次回へ続く

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草地稔

司会・執筆:草地稔

大阪生まれ。立教大学経済学部卒業後、リクルートに入社。広告ディレクターとして10年修行積む。日本経済新聞社主催環境広告ポスター展で優秀賞受賞。その他社内の広告賞受賞多数。その後インターンシップ企業でフリーペーパーを創刊し、4年半で10万部まで伸ばす。編集部在籍の学生の就活サポートを実践し、電通、三菱商事、リクルート他有名企業へ続々と内定した。この時、学生時代の実績作りとPR方法で就活の結果が全く異なることを実感する。その後ベンチャー企業や上場企業の取締役を経て、株式会社DAWDYを設立。現在、Web企画の運営、オウンドメディアのプロジュースを中心に活動している。