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【銀行の業界研究】3大メガバンクの歴史、業績、グループ会社を比較

【銀行の業界研究】3大メガバンクの歴史、業績、グループ会社を比較

ビジネスモデルの転換が迫られるメガバンク

出典:fotolia

2015年3月の決算期、三菱東京UFJグループは国内の金融グループで初めて純利益1兆円を突破しました。これはトヨタ自動車に次ぐ高収益です。
しかし、アベノミクスによる金融緩和の政策によって超低金利が続いているため、銀行の利子収入自体は減少しています。三菱東京UFJグループが高い純利益を叩き出した要因は、株高による運用基金と海外事業が貢献したようです。

グループ全体の純利益の内訳をみると、三菱東京UFJ銀行自体は55%でおよそ半分です。しかし、アユタヤ銀行(タイ)、モルガン・スタンレー(米国)、MUFGアメリカ(アメリカ)のように海外の利益が2割に達しています。また、信託・証券・ノンバンクによる利益も2割です。したがって、国内貸出のビジネスモデルから脱したことが功を奏したといえるでしょう。

メガバンク3社の過去2010年~2015年の国内外貸出金残高の推移をみると、2010年には国内175.9兆円、海外33.8兆円に対して、2015年では国内172.7兆円、海外83.1兆円となっています。つまり国内は2%減少しているのに対して、海外では2.5倍になっています。もはや国内の貸出では成長が望めない状態なのです。

メガバングによる海外のM&A案件を振り返ってみると、2008年には、みずほファイナンシャルグループが米国メリルリンチに1,200億円の出資、三菱東京UFJグループが米国ユニオンバンクを3,511億円で完全に子会社化、米国モルガン・スタンレーに9,000億円の出資を行っています。
2013年には、三井住友ファイナンシャルグループがインドネシアの年金貯蓄銀行に1,559億円の出資、三菱UFJファイナンスグループがタイのアユタヤ銀行を5,360億円で買収という東南アジアへの動きが目立ちました。そして、2014年には三井住友ファイナンシャルグループが米国シティの個人金融事業を約450億円で買収しています。このような海外のM&Aがここにきて実を結びつつあるのかもしれません。

ここからは3大メガバンクのそれぞれについてスペックとしてのデータと、簡単な特長などを紹介していきましょう。

三菱UFJフィナンシャルグループ