産業インフラ・サービス業界として建設、工作機械、造船・重機、人材サービスがある。
産業インフラとは、産業・企業が活動するための基盤であり、これらの活動基盤をつくる役割を担っている業界。人材サービスは、派遣実態などをめぐり大きな社会的関心と課題を浮きぼりにしたが、産業インフラとして、今後も産業活動には欠かせない役割を担っている。必要な見直しが進められていけば、人材サービスの市場は中・長期では拡大していくだろう。
建設、工作機械は、今回の不況の中で受注が減り厳しい状況に直面した。
建設は、債務免除などの金融支援を受けた準大手以下の企業を対象に、業界の再編のうねりが続くだろう。やはり、鹿島(1812)、大成建設(1801)、清水建設(1803)、大林組(1802)、竹中工務店(未上場)の大手5社が業界をリードする。
ポイントは「技術力とブランド力」。この2点を兼ね備えた総合工事業者(ゼネラル・コントラクター=略してゼネコン)が元請けとして包括的に受注契約できる優位性を持つ。
工作機械は、マザーマシンとも呼ばれる“機械の機械”という位置付け。金属を加工し、金型や部品などを作り出すのに使われる。日本の工作機械は世界的にも評価が高く、自動車、電気などの現地生産が広がる中で海外受注が増える傾向にある。旋盤など汎用性のある工作機械の御三家はオークマ(6103)、森精機製作所(6141)、ヤマザキマザック(未上場)。技術力があり、精度の高いマシニングセンター(MC)と呼ばれる多機能な製品で強いのが牧野フライス製作所(6135)。工作機械の頭脳である半導体集積回路を利用したNC(数値制御)装置と多間接ロボットで世界首位なのがファナック(6954)。
造船・重機は重厚長大産業の代表格だ。受注から製品納入までの期間が長いのが特徴で、世間が不況でも受注残で仕事が忙しいなど好不調の波が世間とずれることが多い。
日本を代表する重厚長大企業である三菱重工業(7011)は、風力や太陽光発電分野でも事業を広げている。川崎重工業(7012)、IHI(7013)も大手。三井造船(7003)は造船業界の代表企業。
人材派遣サービスは、08年に初めて全体の派遣スタッフ数が減少したなど当面は市場規模が縮小だが、中・長期での潜在需要は大きい。市場縮小の中で、業界再編が一気に進むことが予想される。派遣スタッフの管理・教育などマネジメント能力が高く、派遣先との折衝など交渉力ある人材が求められる。パソナグループ(2168)、テンプホールディングス(2181)が業界大手。技術者派遣では最大手のメイテック(9744)、アルプス技研(4641)など。

